まるで絵画やCGのようで、「え、これって写真?」と一瞬目を疑いそうになるHDR写真。

HDR(ハイダイナミックレンジ合成)写真とは、露出の違う同じ写真を合成することで、通常の写真より幅広いダイナミックレンジを表現する写真の表現技法です。



こちらは、HDR写真に加工する前の通常の露出で撮影したローマのスペイン広場の写真。夕日が暮れなずむ広場に伸びる、人々の影が印象的です。

とっても美しい景色なのに、普通に撮影すると逆光で真っ暗な写真になってしまいます。



これをHDRに加工することで、黒く潰れた部分も見事に復元、夕日の輪郭もくっきり現れ、鮮やかでロマンチックな雰囲気の写真に様変わりしました。

ウユニ塩湖、マチュピチュ遺跡、カンボジアのアンコール遺跡…世界の絶景をHDR写真におさめてみました。デジタル写真が創りだす、明瞭で独特な光の世界です。



絵画のようなマチュピチュ遺跡。

どんよりとした曇り空が、HDRで立体感を与えると幻想的に。



カンボジアのアンコール遺跡群のベンメリア。

朽ちた石の遺跡と緑の侵食に圧倒されます。まるで天空の城、ラピュタのようですね。



ブラジルのリオデジャネイロにある幻想的な図書館。

クラシカルな本棚のディテールをHDRでより際立たせて、まるでゲームCGみたいに。ファイナルファンタジーの古代図書館を彷彿とさせます。



東京の夕暮れはかくも美しい! 

HDRで街を構成するひとつひとつのビル群がくっきり、ミニチュアのような風景になりました。



ドバイのモールの中の「世界一美しいスターバックス」も、HDRにするとこんなにも鮮やかに。

屋内写真とHDRの相性は以外に良いのです。



イタリアのチンクエ・テッレの崖に建つカラフルな家々が可愛い。

HDRにすることで、油彩画のような雰囲気になりました。



実は、必要な道具と加工の手順、そしてちょっとしたコツをつかんで、素敵な風景に出会いさえすれば、誰でもこの位のHDR写真をつくることができます。あまり写真のテクニックは必要ありません(もちろん、あるに越したことないですが)。

HDR写真に必要なルールに沿って撮影さえしてしまえば、後からいくらでも思いどおりに加工して仕上げることができるんです。

今回、このHDR写真の作り方をテーマにした、日本ではじめての本「HDR写真 魔法のかけ方レシピ」を出しました。


「ちょっといいデジカメを持っているけど、ただ撮るだけじゃおもしろくない」、「自分の写真に何となく満足がいかない」、「写真でいろいろ遊んでみたい」そんな人に向けて、今回紹介したようなHDR写真の作例をたっぷり掲載。ちょっと写真集ぽくもあり、そして技術書のような本です。

ちょっとでもHDR写真に興味があるかた、ぜひ見てみてくださいね。

HDR写真 魔法のかけ方レシピ ~撮ったあと生まれ変わる、写真のあたらしい楽しみ方

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RSS情報:http://www.roomie.jp/2014/09/203991/