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「不真面目なことを真面目にやるのは不真面目じゃないからだ」
コメ0 草の根広告社 12ヶ月前
「行きたくないときは行かなくていいんだよ」 ぼくのそんな言葉通り、保育園をよく休んでいた娘が小学校に入学してからは一度も休んでいない。
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「仕方がないじゃ済まない話」
コメ0 草の根広告社 13ヶ月前
軽自動車が丁字路で下校中の小学生を巻き込む事故を起こした。小学2年生の男女合わせて3人が怪我をし、うち一人は重体。ハンドルを握っていた75歳の男性は現行犯逮捕されたという。同じ時間帯に同じような道を歩いて小学校に通学している子供を持つ親として背筋が凍った。
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「その挾間で揺らいでいる」
コメ0 草の根広告社 13ヶ月前
季節感の狂ったインフルエンザウイルスが猛威を振るっている。娘の小学校も戦々恐々だ。先週は娘の隣のクラスが学級閉鎖になった。他の学年でも幾つか閉鎖されたクラスがあるそうだ。海沿いの通学路を山頂から降り注ぐ朝日を浴びて歩いていく色とりどりのランドセルの数も心無しか減っている。
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「おおきい一年生とちいさい二年生」
コメ0 草の根広告社 13ヶ月前
ある自治体の条例案が全国的に批判を浴びて廃案になった。案を出した自民党県議会は陳謝した。ぼく自身もその案には違和感を憶えていた。でもその違和感は多くの人が感じていたものと少しだけ違っていたようだ。
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「2023年10月1日」
コメ0 草の根広告社 14ヶ月前
8月の延長みたいな9月が過ぎて、10月に入った。朝起きて海側の窓を開けたときに吹いてくる潮風にも秋の涼しさを感じるようになった。虫の声も蝉から鈴虫にバトンタッチしている。暑い夏を必死で走り続けていたようで、立ち止まって振り返ると何も残っていないような虚無感。季節の変わり目のせいだろうか。不定愁訴。...
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「平日の午後4時、誰の為に生きているか」
コメ0 草の根広告社 14ヶ月前
娘がスイミングスクールに通い始めた。レッスン日は放課後。つまり平日の夕方である。ぼくか妻、どちらか都合のつく方が地元の市民プールに送り迎えをする。娘がレッスンを受けている一時間、漫然と時を過ごすのもいかがなものかとこれまではぼくも別のレーンで泳いでいた。
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「あさとよるのてがみ」
コメ3 草の根広告社 15ヶ月前
仕事で数日間家を空ける日の朝、娘に手紙を貰った。「朝と夜に一回ずつ読んでね」 一通ずつが小さく折り畳まれて菓子袋に数日分入っていたその手紙は薬包紙に入った粉薬みたいだった。
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「2023年7月20日」
コメ0 草の根広告社 16ヶ月前
雲のおかげで湿度は感じたが暑さは和らいでいた。時折り吹く北風が心地良い涼しさを連れてきてくれる。一学期最後の朝、一年生の娘はランドセルを背負って元気に登校していった。脇の金具に吊された給食袋もうれしそうに揺れている。
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「教えているつもりが教えられている」
コメ0 草の根広告社 16ヶ月前
その夜、海辺の町に4年振りの祭り囃子が鳴り響いていた。ぼくらは3年前に大ヒットした映画を地方都市にある三番館の破れたシートに坐って見ているような気分でベランダで風に吹かれ潮騒とお囃子の音色に耳を傾けていた。娘にとっては子供会に入って初めての夏祭りだったが、用意された法被には一度も袖を通すことなく...
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「海と夕焼けに向かって」
コメ0 草の根広告社 17ヶ月前
娘はおやつと宿題を終えると海に向かった。近所の同級生と自転車に乗る約束をしているという。映像編集をしていたぼくはPCが書き出し作業に入ったところで散歩がてら様子を見に行くことにした。
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「引き算ができるようになって欲しい人たち」
コメ0 草の根広告社 17ヶ月前
教室の二階の窓から海が見えた。潮風が吹き抜けていくたびに掲示された子供たちの絵が揺れていた。先生の質問に子供たちが元気良く手を挙げる。一番前の席に娘の背中が見える。母もこんな気持ちでぼくを見ていたのだろうか。教室の一番後ろで自分の子の背中を見つめる日が来るなんて想像もしていなかった。
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「違う自分になりたかった」
コメ0 草の根広告社 17ヶ月前
「パパはなんでお仕事をはじめたの?」と交換日記で聞かれた。「こどものときはなにをやりたかった?」「どういうひとになりたかった?」質問責めだった。「ごめん、しつもんばっかりだったね」とわざわざ書き添えてあるくらい。単なる好奇心かなと思う一方、悩んでいるのかもしれないと思った。将来にではない。「今の...
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「ともだちのつくりかた」
コメ0 草の根広告社 17ヶ月前
「曲がり角のところで待っててね」と朝、出掛けに娘が言う。 曲がり角、というのは校門を出て一本目の角を曲がったところのことだ。友達と一緒ならば家の近くまで自分たちだけで帰って来られるようになった。万一、一緒に帰る人が誰も見つからなかったときのために「曲がり角のところまで迎えに来ていて」と頼んで登校...
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「世界が言葉を失うような残虐行為だ」
コメ0 草の根広告社 17ヶ月前
「あいつまた優等生ぶっているよ」 小学生の時、クラスにそんな風に言われている女の子がいた。「授業中に喋っちゃダメ」とか「廊下を走らない」とか「弱い者イジメをするな」など当然のことを主張するたびに心無い言葉で揶揄されていた。