教室の二階の窓から海が見えた。潮風が吹き抜けていくたびに掲示された子供たちの絵が揺れていた。先生の質問に子供たちが元気良く手を挙げる。一番前の席に娘の背中が見える。母もこんな気持ちでぼくを見ていたのだろうか。教室の一番後ろで自分の子の背中を見つめる日が来るなんて想像もしていなかった。