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第2回 セロトニン欠乏度チェック 前編
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第2回 セロトニン欠乏度チェック 前編

2012-11-08 20:52
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    心がスーッとする1枚②(アメリカ シャスタ山)


     

     セロトニンという癒しと元気をもたらす脳内物質について、私が研究をはじめようと思ったきっかけは、実は「海」にあります。

     海は確かに激しく、荒々しい側面がありますが、母性的でどこまでも深淵な癒しをもたらす側面もあります。私はその美しく深淵なる海に学生時代に夢中になりました。

     私の大学時代は、まさに学生運動真っただ中でした。東大闘争と呼ばれるその時期に私は、まさにその中心の医学部におりました。大学は1年間休学になり、学内は紛糾状態。今とは違いますが、別の意味で学生達はストレスフルな状態にあったと私は思っています。

     そんな中、私は当時まだそれほど普及していなかったダイビングにのめり込みました。東大に潜水クラブをつくり、日本中をテントを携えて仲間と旅して回りました。今で言うアウトドア趣向のはしりと言えるかもしれません。

     しかしながら、当時はキャンプ場や施設が整備されているはずもなく、浜辺に場所をみつけてテントを立て、食べ物はモリで突き、山の植物を採取しては食べるというまさに野性的な旅でした。

     その時に大自然から受け取った感動がまさにセロトニン的感覚の発見だったのだと思っています。

     私は、人が喜びを得る感動には2種類あると思っています。1つは、お金を得たい、女性とつきあいたい、名誉を手にしたいという欲求に対する達成感という喜びです。この際に働く脳内物質はドーパミンというもので、その欲求を満たした時に大きな多幸感を心にもたらすのです。

     もう1つは、太陽の光を浴びて自然を体感したり、運動をしてスーッと心が晴れ渡るように感じた時の喜びです。これは前述したようにセロトニンが働く感動です。

     私は当時、最良の大学に進学するというひとつのターゲットを元に勉強に励み、それを達成することによるドーパミン的喜びを知りました。通常は、その先にある一流の医者としての新たなターゲットを見つけ、そこに向かっていくのが常套手段だと思うのですが、それがままならない状態にあったのが当時の状況でした。

     そんな時にダイビングを通じて別の幸福観を発見したことにより、私はセロトニンという脳内物質の本質を知ろうというきっかけを見いだしたのです。

     太陽の下で息を大きく吸い込んで海中深く潜り、色とりどりの魚や珊瑚の中で戯れているとスーッと気持ちが晴れやかになりました。それは、ターゲットに基づく一過性のドーパミン的感動より、私にとっては永続的で本質的なものだったのです。それが今のセロトニン研究につながる第一歩だったのです。

     

     

     さて、私個人の体験の話しはこれくらいにして、本題に入りましょう。

     今回は一体セロトニンにどのような効能があるのかを具体的に示していこうと思います。

     そのためにまず、あなたのセロトニン欠乏度をアンケートでチェックしてみようと思います。アンケート内容の具体的意味を知ることで、その作用の詳細をお伝えしましょう。

     

     

    6項目25の質問になります。○か×で答え、○の数を集計してください。

     

    項目① 朝の状態


     

    【質問1】

    朝すっきり目が覚めない


     

    【質問2】

    朝から疲れている


     

    【質問3】

    朝体のどこかに痛み、重みを感じる

     


    項目② 自律神経の機能について


    【質問4】

    低体温の傾向がある

     

    【質問5】

    低血圧である

     

    【質問6】

    便秘気味である

     

    項目③ 表情・姿勢について

    【質問7】

    顔がトロンとして表情に張りがない

     

    【質問8】

    背筋が曲がっている/姿勢が悪い


     

    【質問9】

    噛む力が弱い


     

    項目④ 痛みについて

    【質問10

    間接や筋肉に慢性的な痛みがある


     

    【質問11】

    偏頭痛がある


     

    【質問12

    原因がはっきりしない痛み/重み


     

    項目⑤ メンタルヘルスについて

     

    【質問13】

    キレやすい

     

    【質問14

    落ち込むと気持ちを立て直せない

     

    【質問15】

    集中力を維持できない

     

    【質問16

    常に孤独感がある

     

    【質問17】

    嫌なことが気になって消えない/フラッシュバックが多い

     

    【質問18】

    際限なく食べてしまう

     

    項目⑥ 生活様式について

    【質問19】

    パソコンを長時間使う


     

    【質問20】

    ゲームをよくする


     

    【質問21】

    部屋に籠りがちで身体を動かさない


     

    【質問22】

    昼夜逆転の生活


     

    【質問23】

    太陽を浴びることがあまりない


     

    【質問24】

    簡単に解決できない問題がある


     

    【質問25】

    アルコールやタバコなど依存する傾向がある


     

    以上25項目の質問事項について○か×で答えてください

     

    ・0~5個の場合

    問題なし

     

    ・5個~10個の場合

    セロトニン欠乏脳の可能性あり/生活様式の改善必要

     

    ・10個~20個の場合

    明らかなセロトニン欠乏脳/積極的にさまざまな対策を行うべき

     

    ・20個~25個の場合

    精神疾患の可能性あり/精神科の治療が必要

     

     ○の数が10個以上ある場合は、セロトニンが欠乏状態にあります。日々の生活様式を改善しなければ、心のモヤモヤが晴れることはありません。


     このまま持続的にストレスフルな状況にありますと、高血圧や糖尿病など心のみならず身体的な問題も起きてくることもありますので、十分に注意してください。

     ストレスは一過性のものよりも持続的にあることの方が危険です。適宜セロトニン活性を行い、習慣づけることで心は変化します。どんな簡単なことでもいいのでセロトニン習慣を身につけましょう。


     次回はこのアンケートに基づいたセロトニンの働きをお伝えします。

     

     

     

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