週刊文春デジタル
昔、大王製紙の社長だった友人の井川意高さんと話していたとき、彼がこんなことを言っていた。
「藤田君、飲み食いで潰れた会社というのはないんだよ。潰れるのは、だらしなく事業をだらだらとやっている会社なんだ」
製紙業界とネット業界の仕事の関連性は無いに等しく、井川さんと私は完全にプライベートの友人関係だ。井川さんには美味しいご飯やワインをずいぶんご馳走になった。とても気前の良い人で、明るく楽しいので、港区界隈では昔から人気者だった。私も一緒にいて心地が良かった。酒も女性もギャンブルも豪快に楽しむ井川さんの傍にいると、なんだか自分も赦されるような気になった。自分より真面目で優等生と一緒にいると劣等感を感じて息が詰まる、その逆なんだと思う。その後、カジノで荒っぽい賭け方をして100億円超負けて、特別背任の罪に問われたのは有名な話だけど、私は服役中に刑務所に面会に行ったほどの仲である。
そんな井川さんの言葉は私の中でずっと印象に残っている。
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