中国国内の日本人学校が襲われたのは今回が初めてではない。今年六月にも、蘇州の日本人学校に通う子供とその母親が襲われたばかりである。この事件に対しても、中国当局は深圳の事件と同様に「偶発的な個別の事案」として片付けている。
 中国国内の日本人学校が立て続けに狙われる理由は一体何なのか。そして中国政府はなぜぞんざいな対応に終始するのか。
 二〇二〇年十二月から約三年間にわたり、駐中国大使をつとめ、「中国が最も恐れる男」の異名をもつ垂(たるみ)秀夫氏に見解を聞いた。 
週刊文春デジタル