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【新書刊行計画】新・漫画起業論(仮) 第一章 漫画概論「漫画とはなにか」〜絵画と漫画、もしくは絵画として漫画を捉える意味〜
こんにちは、大井昌和です!
単行本乱発刊行も残すところオービタリア4巻とあいなりまして、皆さんはどれをお求めいただけたでしょうか?
この部分は会員じゃない方も読めるはずなので、是非僕の漫画を買ってこのブロマガにも入会してください。
めっきり寒くなってきた今日この頃ですが、新事務所は暖房の効き具合もまあまあで、当初不安だった冷えも何とかなりそうです。
最近の大井はついにwiiUも手に入れ、やはりベヨネッタ2は面白い、と喜色満面です。ベヨネッタは久しぶりにゲームをしていると言う感じで、ウォッチドッグスの残念感、ラストオブアスのがっかり感を払拭してくれました。
さて今回の記事は、ようやく新書刊行計画の連載を開始します。タイトルは括弧仮ではありますが、「新・漫画起業論」で始めたいと思います。
一応、竹書房の金本くんとの打ち合わせで編集向けに書こうとは思いますが、当然作家志望の方が読んでも大丈夫なように、そして漫画のことを深く考えることである種の文化論になるように心がけて書けるように頑張ります!
第一章 漫画概論
◼︎漫画とはなにか
・絵画と漫画、もしくは絵画として漫画を捉える意味
「漫画」は漫画だということ。
まずはこれを念頭に考えることが大事です。
漫画論はこれまで映画論を援用した言葉が多く使われてきました。
夏目房之介の視線誘導以降、絵画論の視線で語る言葉も出てきたものの、いまだに映画論の言葉が幅を利かせています。
これにより、映画論の言葉を使うことによって映画論を絶対視し、これから外れている作画を排除しようとする言説がしかも関係者を語る人間がwebによって発信するのも多々見受けられ、大変残念な現状です。
なぜならこれではせっかく理論的に漫画を考えようとする、もしくは論に光を見いだそうとする若者に迷いや下手をすると誤解を与えかねないからです。
さて、本書は漫画の編集、または編集を志すものに向けて書こうとしています。(もちろん作家志望の方もお読みください)
編集者とは漫画家の併走者になるものです。ゆえに漫画家よりも論を知っておくのはとても重要なことです。作家は才能やパションだけで描くと思われがちですが、当然皆深く思考し、使う言葉はまちまちなものの独自の論を持っています。編集者は作者のこの論を理解することが必要なのです。そこで作家の独自の理論体系を理解するために共通の論、普遍的な漫画論と言うのを組み立てて行くのが本書の目的です。
漫画で普遍的な論が作れるのか、と言う問題はあります。しかし作家同士共通する概念と言うのは実はあります。美術の世界では当然絵画論は制作論まで及んでいます。つまり最低限の共通項を作り、それを編集者に共有してもらうのが狙いだと言っていいでしょう。
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