和田です。
THE STANDARD JOURNAL
先月末、最初の特番として、
「リアリスト宣言」を生放送しました。
この時にわれわれが強調したのは、以下のことです。
世界の政治家は自分の入っている軸でものごとを考えています。
・宗教対立
・人種対立
・自由と民主主義、社会主義、共産主義
・規制強化、大きな政府、規制緩和、小さな政府、
・環境重視
・保守、リベラル
いろいろな対立軸があります。
こういう軸の中で自分の立ち位置があり、
リーダー達はそこで判断していきます。
今の世界は米国が世界覇権国として支配していると言われています。
その米国ともっとも強固な同盟関係である英国もありますが、
この英米両国は、近代に入ってから大きな戦争に関与し続けて来ましたが、
決定的となる敗北はしていません。
米国は巨大な国であるので参考にならないという意見もあります。
また英国は植民地があったから強かったという話もありますが、
大英帝国としての植民地を失ったあとからでも
朝鮮戦争やマレー紛争やスエズ紛争、フォークランド紛争など
よくやっています。
それでも国際的なポジションを決定的に失うことないよう
戦時も平時も国際的立場をコントロールし続けています。
日本は第二次大戦での敗北のツケを未だに食らっています。
ドイツは科学技術力で抜きん出ていましたが、二度も大戦で敗北し、
これは決定的でした。
さて、この英米と日独の違いはなんでしょうか?
政治力の違い、なかでも対立軸の中に
・リアリズム
という軸を持っていたかどうかの差であった、
というのもあり、今回リアリスト思考についての特番をやりました。
リアリストは現実主義派と言われたりしますが、
日本でこの立場から話をする人があまりにも少なく
うまく理解されません。
これまで日本になかった概念なので難しいかもしれませんが、
リアリストは常に、
国のPOWERを優位に保つことを主張する立場です。
パワーは主に、以下の要素を考えています。
・人口
・経済力
・軍事力
感情や善悪でなく、パワーで考えるのです。
リアリストはパワーを毀損することを恐れます。
一国でパワーが足りなければ、どの国と組むのかを考えたり、
バランス・オブ・パワーの状況を作り出しコントロールします。
時に宗教などイデオロギーから政治家や国民は、
やらなければならない戦いという軸を作ってしまいます。
引き返せない状況を作ってしまうのです。
特に、現在はマスコミ、情報が発達しているので片側に
国民感情が流れ始めると止めることができなくなります。
日本が窮地に立つとしたらサヨクの反日活動からはじまる国際的孤立や
それに対向する情緒的保守の暴走かもしれません。
「正義」を考えてはいけないのです。
国際政治に「正義」はなく、
「正義」というならそれはポジショントークだったり、
「プロパガンダ」なのです。
ビジネスの世界でも国際政治の世界でも、
最後にリーダーが現実的に力関係や真実と向き合うことができたとき、
また、リアリスト派の意見を採用した場合
決定的敗北を避けることが可能となっていくものと思います。
今後も徐々にいろいろな事例を含めて番組でも紹介していきますが、
それをCDで解説したものもあります。
また特番という形で放送したものを動画にしているので
是非見ていだければと思います。
▼「奥山真司のアメリカ通信」LIVE特番(2014/07/30放送)
【無料】「リアリスト宣言~日本人よ、リアリストたれ!」
今後とも「奥山真司のアメリカ通信LIVE」、ぜひご期待ください。
( 和田 )