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荻上チキ責任編集
“α-Synodos”

vol.152(2014/07/15)

特集:自殺

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★今号のトピック

○はじめに

1.鼎談/坂口恭平×末井昭×向谷地宣明
カレー、チンして食べたら治りました――スプリング・躁鬱・スーサイド!(前編)

2.寄稿/岡檀
日本で“最も”自殺の少ない町の話
――ゆるやかなつながり、という概念をめぐって――

3.寄稿/末木新
インターネットを利用した「新しい」自殺予防の可能性

4.鼎談/坂口恭平×末井昭×向谷地宣明
共感できないって大事――スプリング・躁鬱・スーサイド!(後編)

5.連載/岸政彦
もうひとつの沖縄戦後史(7)――共同体の論理

○編集後記

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○はじめに

こんにちは、金子です。今日は暑いですね。冷房をいれずに我慢していたら脱水で頭がふらふらしてきました。さて、今号の特集は「自殺」です。

『坂口恭平 躁鬱日記』そして『自殺』。昨年末にたいへん話題となったこの二冊の著者である坂口恭平氏と末井昭氏、そしてシノドス読者ならほとんどの方がご存知であろう「べてるの家」の向谷地宣明氏。「自殺」をテーマにしたトークイベントの抄録。本号4つ目の記事とあわせた前後編。

続いて、やはり昨年話題になった『生き心地の良い町―この自殺率の低さには理由(わけ)がある』の著者岡檀氏による「日本で“最も”自殺の少ない町の話――ゆるやかなつながり、という概念をめぐって――」。日本の自殺最希少地域のひとつ徳島県旧海部町はなぜ、自殺が少ないのか。「東京砂漠と閉鎖的ムラしか、この世にはないのだとお嘆きの方に――」

三つ目の記事は、末木新氏の「インターネットを利用した「新しい」自殺予防の可能性」。自殺を助長してきたという印象の強いインターネットを活用して、若年層の自殺対策を行おうとする末木氏。ライフログに基づいて、自殺ハイリスク者を特定し、必要な援助を行う。新しい自殺予防のあり方。

さて、最後は岸政彦氏による人気連載「もうひとつの沖縄戦後史」今回で第七回。サブタイトルは「共同性の論理」。ナイチャー(本土の人たち)がロマンティックに、理想的に語る沖縄。その共同体的なものは「どこから」やってくるのか。知られざる共同体の姿。

……というわけで、今号もボリューミ―ですね。みなさん、夏バテにはどうぞお気を付け下さい。次号は合併号。8月5日配信予定です!