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荻上チキ責任編集 “α-Synodos” vol.162+163 特集:いま考える国家とはなにか
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荻上チキ責任編集 “α-Synodos” vol.162+163 特集:いま考える国家とはなにか

2014-12-20 22:00
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    荻上チキ責任編集
    “α-Synodos”

    vol.162+163(2014/12/20)

    特集:いま考える国家とはなにか

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    ★今号のトピック

    ○はじめに

    1.『未承認国家と覇権なき世界』著者・廣瀬陽子氏インタビュー
    国家のあり方を読み解く「未承認国家」という鍵

    2.吉田徹
    EU――国家にとっての「問題系」、国家にとっての「解決系」

    3.高岡豊氏インタビュー
    「イスラーム国」は「国」ではない

    4.湖中真哉
    そもそも国家がないとしたら、国家とは何なのか
    ―─東アフリカ遊牧社会から考える

    5.嶋田晴行
    国家であることの苦しみ、ゆらぎ
    ――「アフガニスタン」の事例から

    6.山﨑孝史
    国家の「中心」と「周辺」
    ――政党対立からみた沖縄の分断

    7.山下範久
    国家について
    ――四つの終わりとして

    8.荻上チキ・インタビュー
    荻上チキ2014年を振り返る

    ○編集後記

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    ○はじめに

    師も走る12月、お忙しい中、今号もαシノドスを読んでいただき誠にありがとうございます。「ポジ出し」が流行語大賞を取り損ねたのは妖怪のせい。

    さて、今号は「いま考える国家とはなにか」をテーマに、未承認国家、EU、イスラーム国、アフリカ、アフガン、沖縄、と様々な角度から「国家」について考える特集を組みました。超大作です。ぜひ、クリスマス・正月休みにじっくりと読んでいただければと思います。

    まず、一本目は『未承認国家と覇権なき世界』著者・廣瀬陽子さんへの新刊インタビュー「国家のあり方を読み解く『未承認国家』という鍵」です。旧ソ連地域研究をされている廣瀬さんに、日本人には聞きなじみのない「未承認国家」についてお話をしていただきました。

    二本目は、吉田徹さんの「EU――国家にとっての『問題系』、国家にとっての『解決系』」です。時には「未確認政体(UPO)」、時には「EU(EC)の論じ手は、群盲が象を撫でているのに等しい」と、なんとも理解しがたい存在として語られるEU。理解の糸口はいったいどこにあるのでしょうか。

    三本目は、インタビュー「『イスラーム国』は『国』ではない」です。今年、特に世間を騒がせた「イスラーム国」とはどのようなものなのか。高岡豊さんにお話を伺いました。高岡さんは以前シノドスにも「イスラーム国」についてご寄稿いただきましたので、こちらも合わせて読むと理解が深まるかと思います(カリフ制樹立を宣言した「イラクとシャームのイスラーム国」の過去・現在・将来http://synodos.jp/international/9659 )

    四本目は、湖中真哉さんの「そもそも国家がないとしたら、国家とは何なのか─―東アフリカ遊牧社会から考える」です。手の施しようがない警察、麻痺した福祉……国家が機能不全を起こしている場合、いったい国家とは何なのでしょうか。最後は「ポジ出し」で締めくくられています。

    五本目は、「国家であることの苦しみ、ゆらぎ――『アフガニスタン』の事例から」です。嶋田晴行さんにご寄稿いただきました。今年選挙が行われたことも話題になったアフガニスタンですが、外部の支援を得るために「国家」になろうとし、それゆえに苦しむことになるその姿に迫ります。

    六本目は、山﨑孝史さんの、「国家の『中心』と『周辺』――政党対立からみた沖縄の分断」です。スタイン・ロッカンによる「中心―周辺関係論」を基に、沖縄の政党対立をたどりながら、11月に行われた県知事選挙の結果を分析していきます。「オール沖縄」の影に隠された分断とは。

    特集の最後は、「国家について――四つの終わりとして」です。福祉国家、自由主義国家、国民国家、主権国家の四つの観点から、そもそも国家とはなにかについて、総括的な議論を山下範久さんにご寄稿いただきました。本論はいわずもがなですが、私は註釈も興味深く拝読しました。

    最後は、インタビュー「荻上チキ、2014年を振り返る」です。その名の通り、編集長・荻上チキに今年を振り返ります。うどんを食べながらのインタビューでしたが、(私は紅芋アイス)内容は真剣そのものです。

    というわけで、いつもより盛りだくさんのαシノドスをぜひお楽しみください。次号は1月15日に配信です!(山本)

     
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