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第6話:夏の終わり
2018-09-03 13:0069「大好きだからね…」
涙を浮かべた彼女が僕に力なく微笑みかける。その笑顔は儚くて、悲しくて、思わず手を伸ばしても…背を向けて歩いて行ってしまう。
「待ってくれよ!」
必死の叫びが届くことはない。彼女は振り向きもせず、行ってしまう__
「夢、か…」
はぁ。はぁ。僕は飛び起きた。汗でパジャマがぐっしょりと濡れている。
カーテンから朝の陽の光が差し込んでいた。また、朝が来た。何度目の朝だろう。そして、こうやって彼女の嫌な夢で起こされるのも。
散らかった部屋には足の踏み場もない。片付ける理由もなくなってしまったからだ。
彼女がいなくなった。
「…来てるわけ、ないよな」
淡い期待は見事に打ち砕かれた。携帯を確認しても、彼女からの連絡はやっぱりない。絵文字で目がチカチカするような連絡が今となってはとても恋しかった。
そのままベッドの上で僕は布団にくるまり続ける。このまま眠ってし
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