X JAPANというバンドの突出した特性のひとつに、「嘘をつかない」というところがある。

YOSHIKIをはじめXのメンバーたちの「嘘をつかない」という姿勢は、僕がこれまで、このブロマガやツイッター等で書いてきた、

「自然体」

「命懸け」

「素直さ」

「真剣勝負」

「赤ちゃんのよう」

「都合で動かない」

といった、彼らの人間性すべてと密接につながっている。




嘘をつかない、ということは、騙さない、ということだ。

だから嘘をつかないアーティストとファンの関係は幸せだ。

ファンはアーティストのことを信じ続けることができるから、その関係は長く永く、ずっと変わらず続く。





僕がX JAPANの、とりわけYOSHIKIの「嘘をつかない」姿勢を「突出している」とはっきり書き記すことができるのは、ある時期ぴったりと側に寄り添い、その人間性をきちんと見続けていたからだ。


でも、理由はもうひとつある。

それは僕が音楽業界にいるため、様々なアーティストの実情を知っているからだ。

アーティストというものは、その存在そのものがエンターテイメントであることから、大なり小なり、嘘をついている、あるいは嘘をつかざるを得ないところがある。

決して全てのアーティストというわけではないけれど…。

僕には、そのことに意見する気持は毛頭ないけれど、少しでも嘘をつくことで、何かしら辻褄の合わないことが生まれてしまう・・・というのは、僕たち自身が日常で感じることと全く同じだ。

そうやって少しばかりの嘘が見えてしまったり、嘘を隠そうとして取り繕っている姿を見ることで、ファンの心がそのアーティストから離れていくこともあるだろう。

残念な気持から、夢を失ってしまうファンもいることだろう。


また、アーティストによっては、嘘をつくことが嫌で、何とか嘘をつかないで通そうと頑張っている場合もある。

ところが、そうすると今度は、そのアーティストが「嘘をつかないことの大変さや苦労」に襲われ、振り回されることになる。

エンターテインメントの見えない力によって生み出される、悲しい現実なのかも知れない。

それほど「嘘をつかない」という姿勢を保ち続けることは困難なのだ。



繰返しになるけれど、嘘をつかないアーティストとファンの関係はとても幸せだ。

ファンがアーティストのことを信じ続けることができるというのは、本当に幸せなことなのだ。



ライブや映画『WE ARE X』を観ているとわかるように、YOSHIKIは「嘘に逃げること」を放棄した生きかたを貫いている。

その生きかたは多くの人の心を強く動かし、結果としてYOSHIKIは多くの人の心、あるいは命まで、支え、救っている。

そうして自らに課したその生きかたに、ファンやHIDE、TAIJI、そしてファンへの強い想いと感謝も加わって、限界まで身体を酷使して世界を飛び回り、作品を生み、披露し続けてきた。




つまり・・・。

YOSHIKIがこれほど身体を酷使するのも、ある意味で「絶対に嘘をつかない」という彼の姿勢の結果だとも言える。



だから今は、YOSHIKI のその「嘘をつかない姿勢の凄さ」に心をこめて「ありがとう」を伝え、確かな医学の力で辛い手術が無事終わり、YOSHIKIの身体がきちんと落ち着くことを、ひたすら祈り続けたい。


そしてできることなら、身体が落ち着くだけではなく、今回の手術によってこれまでのYOSHIKIの苦しみが少しでも抑えられ、より素晴らしい演奏につながることを、強く願う。



世界中のファンと共に

祈り

願いながら

そうなることを信じて

僕は待っていたいと思う。