この2ヶ月間、1988年から1989年にわたる期間へ、何度もタイムスリップしながら、過去の記憶を忠実に辿り、文章にしてきた。

 何しろ30年前の話だ。

 普通なら遠い記憶なのだが・・・。

 記憶の内容によっては驚くほど鮮やかで、言い古された表現だけれど、まさに昨日のことのように蘇る。

 そうして文章を書き終え、無事製本された「美しい記憶」を手にとって読んでいるうちに、ふと思い出し、気になったことがあった。