今日は10月10日。
 
 僕の世代だと、この日は体育の日として記憶されている。

 今では10月10日という日にちではなく移動祝日になり、

 名称もスポーツの日に変わったけれど。
 
 そんな、かつての体育の日が誕生日の、

 もともとは体育の先生になりたかったTOSHI。
 
 お誕生日の記念に、TOSHIの記憶を辿りたいと思う。
 
 
 
 TOSHIと初めて会ったのは1987年の晩秋だった。
 
 当時のメンバー5人と、市ヶ谷にあったソニーミュージックの本社(通称黒ビル)の5階で初めて会った時だ。
 
 これまで僕の著書で書いたことがあるけれど、メイクもしていない素顔のTOSHIを見た時、美大生のようだな、と思った。
 
 TOSHIの最初の印象が美大生だったことについては、それ以降、特に納得するような理由と出会うこともなかったので、単なる気のせいだと思っていた。
 
 だから昨年、Toshlつまり龍玄としが「マスカレイド・展」で画家として作品を発表したことには驚いた。
 
 31年の時を経て、僕のあの頃の印象と、龍玄とし(Toshl)が繋がった気がしたからだ。 
 
 
 ニコ生で話したことがあるけれど、人と会話をする時、TOSHIは相手の目をしっかりと見つめる。
 
 僕は性格的に少し人を食ったところがあって、よほど真剣な内容でない限り、人と会話をしている時に、どこか少しふざけているような気持ちから生まれる表情、動作を隠せない。
 
 心が通じ合ってからのメンバーとの会話などはそのオンパレードで、これまで本にたくさん書いてきた「TAIJIと話す時、TAIJIが照れ笑いをするまで、わざと顔を覗き込んでじっと見つめる」みたいな動作は、そういった僕の性格から生じるものだ。
 
 そんな僕がTOSHIと向かい合って話すとどうなるか。