「hideの永遠」

今日、この日にたくさんの人たちが抱く気持ちや、想い。

感動、憧れ、尊敬、愛、感謝…

もう一度会いたいと願っても、それが叶わないことは分かっている。

その代わり、大切な気持ちや想いを届けることはできると、信じている。

だから今日という日に、たくさんの人たちが、その気持ちや想いを届けようと、祈り、歌い、空を見る。




生んだ作品や、それをステージで表現する姿には、アーティストの心や生き方が表れる。

そして、多くの人に愛され尊敬されるアーティストには、天使や神のような光がその心の中にあることを、数少ない出会いを通して、僕は知っている。

hideがまさにそうだった。

その光が、作品やステージを通してたくさんの人たちに届き、
心を揺さぶり、幸せにしていく。

その光がこれだけ広がれば、もう消えることはない。

そう、永遠になったのだ。




思えば22年前、僕はその光をただ黙って観ていた。それで良かった。

永遠になることを願いながら、きっとそうなるだろうと思っていたから、もう黙って観ているだけで良かったのだ。




あるものがなくなり、その寂しさや悲しみに耐えなければならない。

そんな辛いことに、僕たちは生きている限りたくさん出会う。

そしてそのたびに僕たちは、なくならないものを求め、なくならないことを願う。

僕は小さな頃、永遠となったものに心を揺さぶられ、人生が変わった。

だから永遠を求め続けることにした。

そして幸せなことに、ちゃんと出会うことができた。




永遠となるものに出会えた喜び。

それを深くかみしめる日が、今年もまたやってきた。

今日もまた、その喜びをたったひとつの言葉に託したいと思う。
 


「hide、たくさんの人に、永遠をありがとう」



              2014年5月2日 津田直士