ゲストは慶応大学ビジネススクール准教授の小幡績氏。キーノートスピーチのテーマは「アベノミクスからクロダノミクスへ 異次元の世界」、政府の金融政策を「アベノミクス」と「クロダノミクス」に分けている点が興味深い。
といいつつも、実は、私自身は東京FM『タイムライン』の出演があったため遅刻、小幡さんの話を聞いていない。その後の質疑応答の中で探り得たものだ。
すべてを超越したクロダノミクスによる市場の制圧は国債市場を混乱させ、不安定するだろうという指摘は納得のいくものだった。
私は鎮痛剤にも抗する痛みと闘いながらも、中央銀行による市場の制圧は歴史的にあったのだろうか、などと考えていた。
それを小幡さんに質問するのを忘れさせてしまったのは、フォーラムメンバーで新著『不格好経営 チームDeNAの挑戦』(日本経済新聞社)を出したばかりの南場智子さんの次の発言だった。
「安倍政権の戦略(スピン)は誰が考えているのかしら?」
政権のメディア戦略(スピンコントロール)は私の追ってきたテーマでもある。だが、南場さんの質問に答えられない。
その理由は二つある。