きのう、ロンドンオリンピックのメダリストパレードが行われた。暑い中、銀座の沿道には約50万人(主催者発表)の観衆が集まったという。

幸い筆者はパレード前には銀座を抜けて、北海道に向かっていた。

反原発デモの取材はあまりしない日本のメディアだが、この不思議なパレードには大挙して押し寄せていたようだ。

私が不思議に思うのはなぜか。オリンピック期間中、そのテレビや新聞は盛んに「メダルラッシュ」を喧伝していた。

実際、過去最高のメダル獲得数らしい。だが、それが今回のパレードに結びつくのはどうにも理解しがたい。

もちろんメダリストをくさしているわけではない。彼らの歓喜はアスリートとして当然だし、4年間の、想像を絶する苦労を思えば当然に受ける報酬だろう。

ただ、問題はメディアと今回のメダリストパレードを決めたJOCなどの関係団体の方だ。メダルに熱狂するさまは、筆者をして、発展途上国にでもいるような錯覚に陥らせた。

メダルがすべてか。スポーツはそんなに単純なものなのか。