米国からのJAL帰国便、日本の新聞にざっと目を通した。

相変わらずの四角四面で教科書のような文体、果たして読者に読ませようという気持ちはあるのか…。

そんなことを考えるのは、きまって米国の自由なメディアの空気に触れた後である。

そこで目に留まったのは朝日新聞(9月7日付) の連載記事(原発とメディア)のひとつだった。

ほとんど目につかない社会面中面の一番下、見出しには「3・11中国ツアーの発覚」とある。

まさかと思いながら読んでみると、やはりそのまさかだった。

震災当日、東電の勝俣会長とメディア幹部・OBらが中国へ接待旅行に行っていたというあの大スキャンダルについてである。

〈11年3月の参加者は、毎日新聞元主筆や中日新聞相談役、週刊文春元編集長、関西電力や中部電力の幹部ら。メディアの参加費は一人5万円。中国要人への土産代に充てられた。東電は「(支払いは)当社の参加メンバー分の実費のみ」(広報部)という