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「ずっと親と一緒にいるせいか、会話する話題がない」という今までにないタイプのシビアな相談。きっと誰もが共感する部分が少なからずあるはずの家族間問題。今回がいよいよ完結編です。最後は一体どんなアドバイスが導き出されるのでしょうか?!


この問題は、同じ環境なら誰でもそうなる


――今回の相談、3回に渡っての回答となりました!前回は「コミュニケーションと、そのキッカケ」という言葉で終わっていましたが…

西川 そうだね。そろそろ話を整理していこうか(笑)やっぱり、相談の彼は28歳で実家暮らしということだから…そういう意味で両親に対する新鮮味というものは無いはずなんだよね。「最近どうしてるかな…」とかじゃなくて、昨日も今日も、明日も明後日も…ずっと目の前にいるわけだから。「もう話すことないな」って葛藤はどうしても出てくるし、続くと思うんだ。

――そうなりますよね。

西川 同じ環境なら誰でもそうなると思う。極端な話…うちの母ちゃんが3人兄妹で、下の弟さん…俺の叔父さんだけ実家に残って婆ちゃんと一緒に暮らしてたんだよね。婆ちゃんが80代でその息子である叔父さんが…60代でしょ。特にお爺ちゃんが早くに亡くなっているということもあってね…なんというか(関係性が)ボンヤリしてきちゃうの。僕も含めて周りもそうだし、もしかしたら本人たちも?(笑)

――(笑)親子というよりも…

西川 「あれ?この2人が夫婦だっけ?」みたいな(笑)まぁ、これは極端な話だけど、ずっと一緒にいることで、もうお互いの存在が当たり前になってくるというか、あ・うんの呼吸で通じる関係になる。だから会話に困るというよりも、会話が必要となってくるよね。

同じ屋根の下で暮らして、同じものを食べて暮らしていくと、もうそんなに新しい出来事とかイベントも起きないだろうし、必要最小限の言葉で成立するし。親と子という関係性も、毎日わざわざ確認しないじゃん。だからお互いにとって「ただ、常に家にいる人」という存在になってくると思うんですね。

――ひとつの“概念”みたいな感じに…

西川 そう。いろんなものから解き放たれていくんだよ(笑)だから、それが良いとか悪いとかを、俺が言えることじゃない。ただ、相談をしてくれた動機が「どうしても親と会話したい」みたいな感じなんだったら…やっぱりコチラ側から親の方に歩み寄っていくのがベストなんじゃないかって思いますね。