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いくつかの相談を総合してお話をお聞きした結果…ブロマガ初の5連作の大長編となりました。ある意味で西川チャンの本質的な部分が見え隠れした今回のインタビュー。最後までじっくりお楽しみください!
本当に音を出さないとしっくりこない
――古いタイプのミュージシャンといいますと?
西川 ちょっと楽曲を確認するのでも、ちゃんと大きい音を出さないと気が済まないタイプなんですよ。今だと“アンプ・シュミレーター”って言って、最初に録音した音をあとから別のアンプの音に変えたり、なんだったら実際にアンプを使わなくてもアンプで出したような音を録音できるんだけど…僕らの場合は、やっぱり本当に音を出さないとしっくりこないというかね。
――そこは職人気質みたいなものかもしれませんね。
西川 僕が一緒にやっているバンドのみなさんは、本当にプレイヤーとして凄腕の人ばかりなので。初めて聴く曲でも譜面さえあれば、その場でなんとでもできちゃう。
――いわゆる初見での演奏が可能なんですね。もちろん、クラシックのように演奏方法のすべてが書かれた譜面ではなく…
西川 うん。楽曲の構成を把握するための譜面。コード進行と演奏のキメが書いてあるくらいの…あくまでガイド。それがあれば、あとはスタジオで演奏しながら完成させられるから。だから、スタジオでリハーサルしつつ、同時にレコーディングしていく…みたいなこともある。
でもそれができるようになるには、個々の演奏力やプレイの引き出しがないと無理だから。若い頃だとフレーズを考えて、それを間違えないで弾けるようになるまで練習して…っていう段階が必要だったりするんだよね。
――確かにレコーディングで百発百中とはいかないですよね。
西川 昔組んでたバンドでレコーディングした時も、当時のメンバーが本番でどうしても弾けないフレーズとかがあって延々同じ場所をレコーディングしたりとか…そういうことはありましたよ(笑)
T.M.R.で一緒にやっているみなさんは本当にね…僕とかが「もっとグシャっとしたままでもいいんじゃない?」って思うほどに、とことんやるんですよ。良いのが録れて「これでOKだな」と思っても「もう1回…」みたいな感じで言ってきて。それでやってもらうと、また別の良いものが録れる、みたいな…それでそういう突き詰める作業を楽しんでやってる。レコーディングの楽しさって、ライブの楽しさとはまったく別なんだけど…。
――やはり、レコーディングを楽しむにはミュージシャンのスキルの部分が大事そうですね。
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