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白井宏昌 × 宇野常寛 リオ・オリンピックを総括する――興行と都市設計の視点から(HANGOUT PLUS 11月7日放送分書き起こし)【毎週月曜日配信】 ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.732 ☆
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白井宏昌 × 宇野常寛 リオ・オリンピックを総括する――興行と都市設計の視点から(HANGOUT PLUS 11月7日放送分書き起こし)【毎週月曜日配信】 ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.732 ☆

2016-11-14 07:00

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    白井宏昌 × 宇野常寛 リオ・オリンピックを総括する――興行と都市設計の視点から
    (HANGOUT PLUS 11月7日放送分書き起こし)
    【毎週月曜日配信】
    ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
    2016.11.14 vol.732

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    毎週月曜日22時よりニコ生で放送中の宇野常寛がナビゲーターを 務める「HANGOUT PLUS」。今回は2016年11月7日に放送された、建築家の白井宏昌さんをゲストに迎えた回の一部書き起こしをお届けします。
    リオ・オリンピックから私たちは何を学ぶべきなのか。「オリンピックと都市」を研究テーマにしている白井さんと宇野が、リオ・オリンピックが提示した新しい五輪の可能性や、それに伴う都市開発の難しさなどについて議論しました。


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    PLANETSチャンネルで、J-WAVE 「THE HANGOUT」月曜日の後継となる宇野常寛のニコ生番組を放送中!

    ▼プロフィール
    白井宏昌(しらい・ひろまさ)
    1971年生まれ。建築家、H2Rアーキテクツ(東京、台北)共同主宰。滋賀県立大学准教授。明治大学大学院兼任講師。2007~2008年 ロンドン・オリンピック・パーク設計チームメンバー。2008年 国際オリンピック委員会助成研究員。現在も設計実務の傍ら、「オリンピックと都市」の研究を継続中。博士(学術、都市社会学分野)

    「HANGOUT PLUS書き起こし」これまでの記事はこちらのリンクから。

    ※このテキストは2016年11月7日放送の「HANGOUT PLUS」の内容の一部を書き起こしたものです。


    ■ リオが示した「ゆるいオリンピック」の可能性

    宇野 ぶっちゃけ、リオ・オリンピックはどうでした?

    白井 いち観客というか、いちオリンピックファンとしては、最初あまり関心を持っていなかったんですが、日本がたくさんメダルを獲って、そのおかげで最終的には盛り上がった印象を受けましたね。一方で研究者の目から見ると、やはり2020年のことが頭にありました。東京でのオリンピックが決まったときに、「成熟型のオリンピックであるロンドンから学べ」「リオからは学ぶことはない」と言われてましたよね。そう言われると逆のことを考えたくなって。リオからも学ぶことがあるのではないかと思って観ていたら、いくつか発見があったんです。もちろん、リオはロンドンや東京のような先進国というか、成熟した都市から見ても学ぶことはあったというのが感想です。

    宇野 例えば、リオ・オリンピックは情報公開についてはちゃんと行われていたと評価されていますよね。東京オリンピックはそこがグダグダで、入札の過程も全く不透明で、「なぜこんなに予算が膨らんでいるんだ」と問題になっている。リオに関しては、いろいろと問題はあったけど、情報公開自体はちゃんとしていた。ちゃんとしていたが故に、あれだけ炎上したという言い方もできるんですよね。

    白井 それはありますよね。ロンドンオリンピックで良かったのは情報公開だと思うんですよ。例えば、スタジアムができたときに、行政や組織の人が自慢げに「こんなのできました! 見てください!」と冊子を作ったりネットで発信したり、ものすごい熱意を持って情報公開をしていたんですね。それによって賛否は起こるんだけれど、やはりこれはすごく良かった。対して東京は情報が全然出てこなくて、むしろ「隠してるんじゃないの?」みたいな雰囲気がある。

    宇野 そこに小池百合子の付け入る隙があったわけですけれどね。

    白井 そうですよね(笑)。リオ・オリンピックも情報公開に消極的かと思っていたら、実際は全然違っていて、すごくちゃんと情報発信していました。冊子もグラフィックスがすごくカッコよくて。そこは東京よりもきちんとできているようで驚きましたね。

    宇野 競技数も30近くあったんですが、その割には予算も膨らみ過ぎなかったという好意的な意見もありますね。

    白井 予算は最終調整などが難しい部分があると思うんですが、最終的にはうまくやった気がしますね。

    宇野 その反面、リオ・オリンピックではいくつかのトラブルもあって、そこは例年のオリンピックに比べてどうでしたか?

    白井 先進国ではありえないようなことが起きてましたよね。プールの水が緑になるとか。でも、終わってみれば大したことではなかった。競技のスケジュールをちょっと変更をすればやりくりできちゃう程度のことなんですよ。今のオリンピックは「こんなことは起きちゃいけない」というルールでガチガチになっていて、リオはそういう面では粗相が多々あったけど、終わってみれば、僕らが考えていたほど大した問題ではなかった。これは東京へ向けてのヒントになると思ったんですよね。

    宇野 リオ・オリンピックは、旧第三世界で行われた初のオリンピックですよね。これまで先進国の大都市でしかオリンピックは行われていなかったのが、初めて旧第三世界の都市で行われた。そこで治安や工期の遅れといったいろんな問題が指摘されたけれど、終わってみると「思っていたより事故らなかった」という評価なんですよね。

    白井 その通りですね。個人的に記憶に残っているニュースは、近年のオリンピックは自然環境への配慮を重視していますよね。それで「環境に優しいゴルフ場を作りました」と喧伝していたんですが、競技が始まったらコースに動物が出没してプレーが中断されているんですよ。リオのこういった「ゆるさ」って、僕らから見るとありえませんよね。

    宇野 「アマゾン川流域って自然が豊かなんだなぁ」みたいな感動すらありましたね(笑)。

    白井 僕らはオリンピックに対して構えすぎていることに気付かされた。それがリオ・オリンピックの最大の教訓でした。

    宇野 面白いですね。「オリンピックはもっとゆるくてもいいのでは」と。


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