AKB48の第2期生、Kチームなるものが存在しているということを知り、ひとまずは見ておくことにした。このときは友人を誘うことなく、平日にふらりと訪れることにした。平日公演は11時チケット販売開始で、19時開演。相変わらずやることがなく暇だし、チケットの売れ行きに関してもよくわからなかったので15時頃にチケットを買いに行った。すると当然の如く余裕でチケットを購入することができた。
チケットを買ったはいいものの、公演までの時間を潰すのに苦労した。何しろぼくは東京でたった一人ぼっち。どこに何があるかも分からず、アニメグッズを見て回るでもなく、秋葉原で小さなブームとなっていたメイド喫茶というものに行ってみるという勇気もなく(後にぼくはメイド喫茶ヲタクとして華々しくデビューするわけだが、それは別章で)、ヲタ友達のひとりもいない。無駄に電気街を歩いてみたり、喫茶店で時間を潰してみたり。チケットを買ってから開演までの時間を潰すのにはその後も幾度もなく苦労したものだ。そして開演時間が近づき、ドンキホーテ8階に向かった。
ぼくはアイドルを見るときにおいて、予習はしない。何より「体験」が重要だと思っているからだ。ネットやあるいはチラシの写真を見て「(推せそうなのは)この子かな?」と当たりを付けて臨んだって、実物を見たらそうでもないこともあるだろうし、逆に全くノーマークだった子に目を惹かれることもある。ならば予習など全くの無意味だ。そして逆に、どれだけ写真が残念で、ヲタ評判が悪くとも、一度は現場に足を運ばなければ判断はできないだろうと思っている(これは特にAKBのことではなく、AKBブレイク以降のアイドルブームにおいても変わらず実践していたこと。そしてそもそも予習が面倒ということの言い訳)。これはいかにも地下アイドルヲタ的発想だと思う。いつでも始まりは「現場」なのだ。