会社社長になったからというわけでもないけれど、少なくともサラリーマンの内勤時代とは比べる余地もないくらい、多くの人と関わり合いを持つようになった。

僕と同年代の担当の方であったり、役職者の方であったり、独立したフリーランスの方であったりと本当にさまざまな業種、年齢層ではあるが、とある3種に属する方々のみに共通したコンタクト方法というか、アフターフォローの手段があった。

それは、このデジタル時代に一見そぐわないように見える方法でありながら、その手間をかける価値を十二分に発揮する、誰でもができることだった。


手紙を書くのだ。


名刺交換なんて同時に10人20人とすれば印象の薄い人の顔は忘れてしまう。だからこそ名刺に顔写真を入れるなんてアイデアを実践されている方もいるが、手紙はそれをさらに超えるインパクトを持ちえるのだ。出会いの記憶を焼き直し、その人を思い出す。


立派な社会人と呼ばれる人たちにとっては至極当たり前のことを言っているのだが、相手に顔と名前を覚えてもらうのは全てに通じる第一歩であり、それを一筆の手紙という方法で簡単に入り込んでくる彼らに大きな驚きを感じている。

機会があれば僕も実践してはいるが、ぎこちなさと字の汚さで躊躇してしまうことも多い。
乱筆は逆効果になりやしないか、変な文面にして笑われやしないか。そんなもっともらしい理由を見つけてはせっかく取ったペンを置いてしまう。

ソフトウェアではなく、自らが"筆まめ"になれるように意識を変えていきたい。

ちなみにその手紙を書いてくれた人たちというのは、

1.外資系企業
2.総合商社
3.政治家

であった。