大竹伸朗と藤本タツキ
「大竹伸朗展」に行ってきた。
その時の気持ちがどうにも言語化できなくて、本当はディスカバリーレイジチャンネルで語ろうかとも思っていたのだけど今回のメルマガで書こうと思う。
大竹伸朗は現代日本美術界のスターの1人だ。
80年代から僕は彼を知っていた。
その後彼に遭遇したのは数年前。おっくんが僕に絵本を持って来た時だった。
おっくんは興奮気味に「凄いんすよ!この絵本」と言っていた。
それが大竹伸朗の絵本「ジャリおじさん」だったのだ。
この話は昔ヤンサンのニューペインティング特集の時に話した気もする。
ジャリおじさんは海辺に1人で住んでいて、旅に出てピンクのワニに出会って、よくわからない「青い神様」に会いに行く事になる・・みたいな話だ。
おじさんはその旅で「自分」に会う。
そして住んでいたのと同じような海辺に到着する。
大竹さんは東京で生まれ、若い頃に旅に出たらしい。北海道の牧場で働き、ロンドンで絵描きに出会う。
彼の青春時代は学生運動の終わった70年代。憂鬱な時代だ。
大きな祭りが終わった後の世代で、僕が何度も語ってきた「シラケ世代」と言われている世代の人だ。
この世代は「東京」や「経済発展」に夢を持てず、日本の田舎や海外に旅に出た世代だ。
そしてその頃のロンドンでは「パンクムーブメント」が始まっていた。
どんなムーブメントかと言えば、権威に対して「ぶぁーーーーか!」と言うムーブメントだ。
【ぶぁーーーーか!】
今回のヤンサンの「藤本タツキ特集」を観てくれたら、大竹さんと藤本タツキの共通点に気がつくと思う。