【ブロマガ月別アーカイヴ: 2012-12 / 2013-1 / 2013-2 / 2013-3生放送はこちら 】

明日の「3・11」を控えて、世界中で「NO NUKES」ムーブメントが実施されています。

先ずは「共同通信」配信・「東京新聞」掲載の記事からですね。

パリで反原発「人間の鎖」 ドイツでも、市民ら参加 

【パリ、ベルリン共同】東京電力福島第1原発事故から2年になるのを前に、ドイツやフランスで9日、原発反対を訴えるイベントが行われた。パリの中心部などでは反原発団体の代表者らが「フクシマの教訓を忘れてはいけない」と訴え、手をつなぎ「人間の鎖」をつくった。

 パリでは約25の環境保護団体などが参加。フランス電力や原子力大手アレバ、経済・財政省の建物前などを通る約40キロを人間の鎖でつなぐ計画。参加者らは徐々に鎖をつくっていった。

 ドイツの主催者団体によると、中部のグローンデ原発の周り40~60キロを囲む人間の鎖をつくり、他の原発でもデモを実施。約2万人が参加。
だけど、最も良い意味で驚いたのは以下の記事。
「産経新聞」が、そりゃ、台湾での出来事とは言え、「台湾で大規模な反原発デモ」と見出しを冠して写真入りで報ずるのは「画期的」でしょ。
「廃核」と表現するんですね、台湾では。鋭い。

台湾で大規模な反原発デモ 福島原発事故から2年に合わせ

【台北=吉村剛史】東日本大震災による東京電力福島第1原発事故から丸2年を迎えるのに合わせ、台湾で9日、民間団体による大規模な反原発デモが展開された。台湾では建設中の原発の存廃をめぐる住民投票の実施に向け、与野党間で攻防が続いている。

 デモは台北、台中、高雄、台東の4都市で行われた。最大規模となった台北市では、野党関係者や支持者、芸能人などを含む約5万人(警察発表)が総統府前に集合し、「廃核」「第二の福島はいらない」などと書かれたのぼりや横断幕を手に市内を行進した。

 馬英九政権は既存の3カ所の原発に関し、安全を確保しつつ稼働させ、台北郊外の新北市で建設中の台湾電力第4原発でも、2014~16年の商業運転開始をめざしている。

 第4原発は日立製作所と東芝が原子炉圧力容器を供給し「日の丸原発」とも呼ばれているが、技術上の問題などで工期が延び、野党が建設中止を求めてきた。

 このため江宜樺行政院長(首相に相当)は今年2月、建設中止の是非を問う住民投票を行うと表明。立法院(国会)での審議を経て今夏にも実施される見通しだが、投票規則や設問などに野党が反発している。

まあ、他方で「産経新聞」は以下の原発マンセー記事も掲載しています(涙)。

海外で建設進む新型原子炉 国内は予算削減で技術力低下の危機

問われるべきは、実質“海なし国”のヨルダンに、更にはサウジアラビアに原発輸出をするのが理に叶っているのか、という「正義」の問題なのですがね。
この点に関しては既に2月17日号
で言及しています。
昨日9日号
の後半でも触れましたが、御為倒(おためごか)しな原発政策を続けていたら、目先の利く若者は原子力工学科に進学する筈も無く、寧ろ、有為な若者が原子力工学科の門戸を叩く為にも、廃炉事業の工程を明確に示す方が賢明な選択です。

はてさて、一民間企業に全ての「情報」を「統括」させてノープロブレームなの?という深刻な課題は有るにせよ(苦笑)、
グーグル検索で「福島第1原発」と打ち込んで列挙された記事の中から、幾つかURLを紹介しておくと、

東日本大震災2年:福島第1原発事故 県、放射線データ消去 「大きな箱」何のため 避難住民、募る隠蔽の疑念 「毎日新聞」

原発事故で避難の福島県民、5.4万人あと4年は帰れず 「朝日新聞」

東日本大震災:福島第1原発事故 あるじ待つ、夢の学校 再開信じ、巡回続ける校長−−飯舘村立飯樋小 「毎日新聞」

3本目の記事は、2月16日号で紹介した
豊郷小学校の校舎を思い出しますね。
無味乾燥なコンクリートの校舎建設が決まりかけていた稲荷山養護学校を、長野県知事時代に既得権者の反対を押し切って“ひっくり返し”w、全面的に県産材活用の木造2階建て校舎に変更したのも思い出しますね。
長野駅から名古屋駅行きの「特急しなの」の進行左側座席に座って、篠ノ井駅から姥捨て山の急傾斜を上っていく際に、左側の善光寺平に見える校舎です。
長野県出身の建築家で東京芸術大学教授の北川原温氏の設計。
木質化するだけで児童・生徒がインフルエンザに罹る率が半分に減少する効果をもたらしました。
まさに「科学を用いて・技術を超える」ですね。

さて、畏兄・孫崎享氏とは、意見の一致を見る部分も有れば、異なる部分も有ります。畏友・勝谷誠彦氏との場合と同じですね。
100%意見が一致したら、友人のみならず夫婦も親子も恋人も、それって異常でしょ。今や、北朝鮮の政権内部だって、有り得ますまい(苦笑)。
で、その孫崎氏と対談本を上梓すべく準備を進めていますが、その出版社のビジネス社から加藤寛氏も遺作を上梓。
題して「日本再生最終勧告~原発即時ゼロで未来を拓く」。
「未来への提言 ~コモンズから始まる、信州ルネッサンス革命~」を纏めて下さった、http://www.nippon-dream.com/?page_id=161
(トップページを少しスクロールすると登場します)
僕にとっては畏兄を超え存在の宇沢弘文氏とは対極の学者人生を歩んだと思われる加藤寛氏が晩年、
「原発は政治家と官僚、電力会社がそれぞれ身内の利益を優先する『たかりの構図』に陥っていたと指摘。『ただちにゼロにすべきだ』と強く訴えかけ」たのは、感慨無量ですなぁ。
竹中平蔵氏も爪の垢を煎じて、いやいや、それでは加藤氏に申し訳ないですね。

遺言は原発ゼロ処方箋 故加藤寛氏の著書あす出版

国鉄民営化など政府の行財政改革に尽力し、一月に八十六歳で死去した加藤寛慶応義塾大学名誉教授の遺作が九日発売される。 

 晩年は「原発ゼロ」を目指して活動した加藤氏。あとがきでは「本書は私の遺言である。少なくとも『原発即時ゼロ』の端緒を見届けないかぎり、私は死んでも死にきれない」と締めくくったが、著書の初稿に目を通した後、帰らぬ人となった。

 著書は電力システム改革の処方箋を描いた力作で、「日本再生最終勧告~原発即時ゼロで未来を拓く」(ビジネス社)。教え子の研究者と勉強会を重ね、完成させた。原発は政治家と官僚、電力会社がそれぞれ身内の利益を優先する「たかりの構図」に陥っていたと指摘。「ただちにゼロにすべきだ」と強く訴えかけている。

5年の長きに亘ってお届けしたBS11「田中康夫のにっぽんサイコー!」も216回目の本日が最終回でした。
明日11日夕刻には映像を
にアップしますので、見逃した方は御覧下さい。
「チャイナ・ナイン」「チャイナ・ギャップ」でお馴染みの遠藤誉女史を迎えて、
「尖閣領有権を放棄していた中国」
「『米中戦略』に日本はどう向き合うか」
の2本。
更に拡大版で「ヤッシーのひとり喋り あとは自分で考えなさい」
をお届けします。

今週の無料生放送は1日早い12日(火)16時から。
タイムシフト予約はこちらです☝⇒

ではでは。