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ニセただしさん のコメント

今号のゴー宣を読んで、自分は知の富裕層なんだと思わずニヤけてしまいました。“富裕層”…なんて心地よい響きなのだろう。
それから、自分には潔癖な所と居直る所がある事、そして、その危うさを再認識させて頂きました。どうしても0か100かの極論で考えてしまう自分が居て、そんな醜い姿に気付かせてくれるのが、ゴー宣であり、周りの良識ある知人です。

今回の熊本地震をテレビで見ていると、新潟県中越地震や中越沖地震を思い出します。建物の全壊や半壊が多く見られ、ライフラインが寸断され、大きい余震が長く続きました。
地元では、中越地震とは呼ばず中越大震災と呼ぶことが多いです。中越地震と呼ばれることに対する反発が当初からあった様に思います。
復興支援金の配布はかなり杜撰で、情報を知っている人ほどお金を貰えていた様な状態でした。支援物資も、余っている所と足りない所があるという話はよく聞こえていたので、正確な情報発信と、受信や管理の大切さは強く感じます。

20年ほど前、出会い系サイトが流行っていた頃、私も一時期ドップリとハマり他の物が手に付かないほどでした。それまでは読書や映画鑑賞が最大の楽しみでしたが、それさえ頭の片隅にもありません。周りの友人・知人、家族にさえ少し壁を作っていた私の心の隙間をちょうど埋めてくれたのが出会い系サイトでした。北海道や沖縄など、日本全国に友達が出来たと思い舞い上がり、友人と食事に行っても酒を飲みに行ってもケータイを手放せません。
ちょうど一人暮らしを始めた時期と重なり、食事や睡眠よりもケータイを優先させていました。パソコンを購入し、そこでも出会い系を始めました。会社に遅刻するなど、生活にも支障を来しておりました。
精神的に自己完結出来ない私は、一人称で終わる読書や映画鑑賞では満足出来ず、ケータイ出会い系を通じて感じる他者に依存する事で、心を安定させていた気がします。そんな状態の私を叱ってくれた友人や上司のおかげで、少しずつ頻度は下がっていきましたが、完全には止め切れませんでした。
数年後、新潟県中越地区への集中豪雨と、新潟県中越地震が起こりました。同じ頃、朝ナマで小林先生を拝見し、本屋で『戦争論』と『よしりん戦記』を購入し、我を忘れて読み耽りました。目から鱗が次々と剥がれ落ち、手からケータイが剥がれ落ちていきました。ゴー宣シリーズ・わしズムを読み、一人称で完結出来る楽しさを思い起こさせて頂き、ようやく地に足を付ける事が出来たと思っています。

長くなってしまいましたが、読書が出来る事と、『一人でいて寂しくない人間でいる事』は無関係ではない気がします。
No.143
101ヶ月前
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第174号 2016.4.19発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…4月14日、熊本地震が発生した。地震に便乗してネットでは「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」だのといった悪質なデマが飛び交っていると、東京新聞が報じている。ただただ面白がって差別をする、常識が一切通じない、どうしようもない最低な人間がいるのだ。一方でヘイトスピーチに対抗するカウンター側で「正義」を発揮する者もまた危険な体質の者であり、日本人の知性は劣化の一途を辿っている。そんな日本の現状は「大学生の読書時間」にも端的に表れていた!! ※「ザ・神様!」…重度のアルコール中毒患者で生活保護受給者の「となりのアヅマさん」が引き起こした事件によって、なんと家賃が5千円引き下げ!せっかくだからと、“となりのアヅマさん込み”の賃料で暮らす決意をしたモクレンヒメだったが、なんとアヅマさんより100倍もヤバイ存在が登場!!その名も「大天使ミエテル」!!この恐怖にヒメは耐えられるのか!? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!アメリカの大統領選でTPPへの反対候補が増えているのは何故?“とと姉ちゃん”の「どうしたもんじゃろのう」は広島弁!?「新聞休刊日」は必要?俳優に「演技派」「実力派」という表現はアリ?ナシ?たかみなの卒業でAKB48への情熱が薄れた自分は薄情者?夢の為に女性が風俗やAVで働くのはアリだと思う?安倍首相が出演した『ワイドナショー』が地震の影響で放送中止になった件、どう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第168回「熊本地震とヘイトスピーチと読書せぬ人々」 2. しゃべらせてクリ!・第134回「ちゃまりん♡さまよの淑女我報でしゅぶぁ~い!の巻〈後編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第79回「大天使ミエテル、降臨~となりのおじさん孤独死事件3」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第168回「熊本地震とヘイトスピーチと読書せぬ人々」  東日本大地震では「津波」の度肝をぬく脅威を見せられ、「原発」のメルトダウンという最悪の事態まで目撃させられたが、熊本大地震では本震と思った揺れが前震に過ぎず、さらにデカい本震でダメ押しされて、その後も強い地震が何度も続くという恐ろしさを知ることになった。  改めて日本は心もとない地盤の上に成立する、危険列島であることを思い知らされた。  全国に2000もの活断層を抱え、次にどこが被災地になってもおかしくなく、そしてその予測は誰にもできないのが日本である。  被災地の方々には、心よりお見舞い申し上げる。  その熊本地震に便乗して、ネットで悪質なデマが飛び交っていると、東京新聞が4月16日付特集「こちら特報部」で書いている。  地震発生直後から、ツイッターに 「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」 だの 「熊本では朝鮮人の暴動に気をつけてください」 だのといった、関東大震災の時を思わせる書き込みが相次いだというのだ。  記事は 「災害時にデマはつきものだが、今回のケースは、在日コリアンらを排斥するヘイトスピーチ(差別扇動表現)にほかならない」 と断じている。確かに井戸もないのに「井戸に毒」なんて言っても誰も信じるわけがないから、 これはデマを飛ばすことよりも、差別そのものの方が目的であると見て間違いない。  だが一体、何を考えてこんな書き込みをするのか、全く感覚がわからない。   ただただ面白がって、関東大震災の時のマネをしてやろうと悪ふざけして、それで何ひとつ良心が痛まないのだろう。  常識が一切通じないバカはいる。どうしようもない最低の人間はいるのだと認識しておくしかない。  最近は、駅の便所がずいぶんきれいになったとスタッフが言う。  昔は駅の便所に入ると、目を覆うような落書きがされていたものだ。「この女はヤリマン」として実名と電話番号まで書いてあったりするようなひどい有様で、その中に在日や部落差別の落書きもあった。そして部落解放同盟が落書きの主を特定して、糾弾することも行われていた。  その頃は差別落書きをする場所など公衆便所くらいしかなかったが、ネットの出現で状況が一変した。「ネットの書き込みは便所の落書き」とは、もう聞き飽きるほど言われたことだが、実際にそれはその通りとしか言いようのないところがあるのだ。   しかも便所の落書きなら見る人もごく限られたのに、ネットではいくらでも拡散させられる。便所の落書きなら消すことができるけれど、ネットでは消すことができない。その悪質さは比較にならない。  その一方で、もう駅の便所に落書きする必要がなくなったので、きれいになってしまったわけだ。ネットが普及して恩恵を受けた人は、駅の便所の清掃員だけじゃなかろうか?  こういうネットのバカにはついつい腹を立ててしまうのだが、だからといって批判したところで、こんな連中が反省などするわけがない。  東京新聞は今回の差別ツイッターを見開き2ページの大特集にしていたが、大きな記事で批判すればするほど、連中は自分のやったことが注目されていると思って図に乗るだけで、かえって逆効果である。バカにつける薬はないから、どうにも対処のしようがないのだ。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!