四君子さん のコメント
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第226号 2017.6.6発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが見舞われたヘンテコな経験を疑似体験!?小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…豪華2本立て!◆平成26年(2014)5月30日に設置された「内閣人事局」。これは日本の官僚システムを根底からひっくり返すものだった。それまで各省庁に任されていた事務次官以下幹部職員、計600人の人事権が首相官邸に移され、首相の独断で官僚の上層部の人事を左右できるようにしてしまったのだ。森友&加計学園疑獄を引き起こした最大の要因「内閣人事局設置」とは?◆引き続き、第2次安倍政権発足以降の政権及び自民党の不祥事を検証!しかし、この不祥事一覧、書いても書いても終わりが見えない。今回は平成27年(2015)に安倍政権がしでかしたことのうち、安保法案審議に関するものだけに絞って追っていく。とにかく説明になっていない説明、根拠のない断言、どんなに論破されても開き直り、ひたすら審議時間をムダ使いし、時間が経ったら強行採決。現在共謀罪法案でやっていることと、全く同じだ!
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…加計学園獣医学部《強行開設》問題に関して、先週、文科省の前川喜平・前事務次官が証言したのは、衝撃的な内容だった。内閣府が文科省に対して「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などと伝えた文書が流出したことで火がついたこの問題だが、実際に前川氏は、官邸に呼び出されて、総理補佐官を通して、明確に、安倍首相からの圧力を受けていたのだ。そんな前川氏を潰そうとする安倍政権、果たして地位に恋々としがみついているのは誰か!?
※『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて、一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてくり!」。空にそびえる黄金の城、スーパーロボット・チャマンガーZぶぁい!無敵のロボでしゅよ!戦ったことはないけりど!さぁ無敵のセリフをしゃべらせてクリっ!
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第228回「内閣人事局は独裁システムだ」
2. しゃべらせてクリ!・第184回「発進!チャマンガーZぶぁ~い!の巻〈後編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第35回「地位に恋々としがみつく安倍官邸を許すな」
4. ゴーマニズム宣言・第229回「第2次・3次安倍政権&自民党不祥事一覧(その4)」
5. Q&Aコーナー
6. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
7. 読者から寄せられた感想・ご要望など
8. 編集後記
第228回「内閣人事局は独裁システムだ」 平成26年(2014)5月30日の 「内閣人事局設置」 について書いておく。
内閣人事局の設置により、各省庁に任されていた事務次官以下幹部職員、計600人の人事権が首相官邸に移された。首相の独断で官僚の上層部の人事を左右できるようにしてしまったのだ。
これは、日本の官僚システムを根底からひっくり返すものだった。
それまでは、官僚の出世競争や人事の決定は、実力主義と実績主義で極めてフェアに行われてきた。
ところが今後は、どんなに国民のことを考えて公正中立な仕事をする有能な官僚でも、時の首相に嫌われたら決して出世できないのだ。
官僚の倫理観は「国民のために」から「官邸のために」へと根本的大転換を遂げた。官僚たちは官邸の意向をビクビクうかがい、安倍晋三が喜ぶ仕事をすることに邁進するようになった。
その結果として起きたのが森友学園疑獄であり、加計学園疑獄なのである。
90年代中盤以降、住専破綻、薬害エイズ事件、大蔵省ノーパンしゃぶしゃぶ接待汚職、防衛庁調達本部巨額背任事件など、官僚による不祥事が相次ぎ、これに天下り問題も絡み、官僚バッシングの嵐が吹き荒れた。
官僚が日本政治を牛耳っているのが諸悪の根源だと主張したカレル・ヴァン・ウォルフレンの『人間を幸福にしない日本というシステム』は30万部のベストセラーになり、「官から民へ」の大合唱が起きた。
わしは当時からその風潮に疑問を感じていた。官僚さえ叩けば世の中がよくなるなんてわけがなく、これは単なる大衆の破壊衝動ではないかと、『ゴー宣』でも何度か懸念を表明した。
だがその後も、政治家が官僚の傀儡になってしまうとか、官僚が自分たちの省益を優先した政策を企画立案するとか、「縦割り」の弊害が起きるとかいった、官僚制度のデメリットは事あるごとに指摘された。
そしてこれらのデメリットを取り除くには、政治家主導で官僚をコントロールして、時の政権の優先課題を政府・官僚が一体となって進められるシステムを作るべきだという理念が唱えられ、それが「内閣人事局」の創設へとつながっていったのだ。
もっともこの理念は単なるタテマエで、ホンネは最初から、政治家が私利私欲で思いのままに官僚を動かせるような仕組みを作りたかっただけかもしれない。 なぜなら、現在の「内閣人事局」に直接つながる提言を行った懇談会を設置したのが、他ならぬ第一次安倍政権だったからだ。
第一次安倍内閣が倒れた後、内閣人事局構想は福田内閣、麻生内閣に引き継がれたが、自民党内部からも異論が出されて実現しないまま、民主党に政権交代して構想は一旦頓挫した。
ところが安倍晋三が政権に復帰すると、あれよあれよという間に内閣人事局は設置されてしまったのだった。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
「ゲリラ豪雨」でも、先の話は成立します。
コンピュータによる管理、という点では、竹宮惠子先生の「地球へ」には、「火の鳥」未来編の影響が、かなり色濃く見られるようです。
しかも、こうした世界は広大無辺のようでいて、実は狭い世間であり(自分の関心のあることしか、見ようとしないから)、その意味でも監視されやすいのだといえるでしょう。
だから、先日のみのさんの番組みたいなアンケート結果になると思うのです。
高森先生のの記事についても触れますが、確かにその通りです。先の投稿で触れるのを忘れていました(それだけバカバカしい番組だったんです)。「倭王武の安東大将軍」の話は、高校生でもならう話です。
歴史の授業はつまらなくて、寝てた、という人もいるのかも知れないけれども。
「火の鳥」黎明編をよんでもわかることでしょう(「火の鳥」はあまり歴史の暗記には役だちませんが)。
ただ、竹田信玄ぢゃなくて、恒泰のことばを敢えておぎなってやると、「固有の文字文化を持っていない」ということになるのでしょうか。
しかし、文字の有無と文明・文化の成熟度は、一見関連性があるようでいて、実は無関係です。
一番わかりやすい例をいえば、インカ帝国の文明で、文字はなく、結縄(キープ)しかなかったわけだけれども、その高度な政治体制・建築技術と、青銅器の使用・金銀装飾文化はよく知られているものであり、
ただ、馬がなかったために、コンキスタドレスたちによって征服されたわけで、今でもそこで話されていたケチュア語は南米各地の公用語とされているわけです。
それと、私たちは、文字と言語をごっちゃにしがちです。
欧米ではなされている言語は、英語のほかにも、フランス語、ドイツ語、オランダ語、イタリア語、スペイン語(カスティリャ語)、カタルーニャ語、イタリア語など多種多彩ですが、みなローマ帝国の言語であるラテン語のアルファベットを多少改変して使用しているわけで、
ギリシャ語では、ギリシャのアルファベット(αとかβとか)があり、
スラブ民族にはキリル文字を使用したセルビア語やロシヤ語などがあり、
同じスラブ民族でも、クロアチア語はラテン系のアルファベットが使用され、
フランス語系のローマ字を使用しているといえば、かつては漢字文化だったヴェトナムもあるわけです。
モンゴル語は(旧ソ連の影響で)キリル文字で表記されていて、同じモンゴルでも内モンゴル自治区では、モンゴル文字が使われている、といった事情もあります。
日本語も、かなのない時代は、萬葉がなが使われていて、そこから、かつての日本語の母音(あいうえお)は8音あった、という事実もわかるわけです(万葉集には解読されてないところもあったり、漢文が収録されていたり、古事記の場合も、万葉がなを交えた漢文が用いられています)。同様のことは、ハングルのない時代の朝鮮語にもあるわけです。
中国語も北京「方言」に基づく普通語だけではなく、上海語、広東語、客家語などがあり、それぞれに平仄(イントネーション)や文法がことなっていて、ただ同じ漢字で記されているために、その相違性が見えにくいようです。
偉そうなことばかりのべましたが、私も、欧州各国の言語にそんなに精通しているわけではなく、また北京語と広東語の違いがわかるわけではありません。
すなわち、独自の文字を持つ、ということは、その使用集団の「独自性」を示すことになる場合は多いけれども、絶対的なものではなく、外部からの文字を自集団の文化にとけこませて、文化の自主性をつくりあげるケースも多いわけです。
文字を作る労力も、かなりのものだと思います。
ただ、文字を使用することで、後世に記録を残すことが可能になるわけです。口述伝承やインカのような表現形式もあるけれども、文字がより多くの情報を伝えられるといった特色を有しているのは、間違いないでしょう。
いづれにしても、特例法の話は、やはりまやかしで、姑息だと思います。
称号の問題からして、間違っています(「上皇后」って、何なのでしょうか)。
ただ、ここで変な主張をすると、安倍の君様は、何をなされるかわからなくなりそうです。
権力を握ると、人間はおかしくなる、というのは、文字の違いと古今東西の歴史を越えた、普遍の真実のようです。
(こうしたことを言いつづける努力は、しないと駄目ですが)。
また長文になりました。ごめんなさい。
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