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sohichiさん のコメント

こんばんは。
初めてコメントを致します。
場を汚してしまい、すみません。

もう20年ほどゴー宣を読んでいます。
その中で、心に留め置いている言葉があります。
「自分を一番幸福にしてくれる束縛は何だろう?」
「良き観客でいろ」
「独りでいて寂しくない人間になれ」
政治的な言葉より、ずっと心に残っています。

不倫疑惑が確定ではないとはいえ…
家庭というある種の束縛は、二人には幸福では無かったのか。
どれほど論が同じ同士でも、観客であれという視点を少しでも
持ち続けていれば、度を越えた関わり合いにはならなかったのでは無いか。
そもそも人間は独りであるという事をよく知っていれば、不倫や
恋愛なんて、一時凌ぎでしかないこと位分かったはずではないか。
私はそう思います。

師範の方々の(要らぬ)御苦労は察するに余りあります。
私なら(男女平等にどちらも)200発ずつデコピンしたい気分ですが、
それはできませんし、やりません。あくまでも「観客」としての立場を貫きます。
つまり、どうなってもゴー宣道場を見守ります。

山尾議員、倉持弁護士(今は敢えて師範と呼びません)、
まさか見てはいないとは思いますが、一つだけ伝えたいことがあります。

キング牧師はご存知でしょう。彼が不倫しまくりで、
女にだらしない男だった事は、既に世界中が知っている事です。
しかしだからと言って「そんなヤツが後推しした公民権法なんか信用ならん。潰してしまえ」という話にはならないでしょうし、成立にキングがどれだけ多大な貢献をしたかも、皆、知っているし、認めているはずです。トランプだってそんな事しないでしょう。
キングの下半身がだらしない事はFBIにバレバレで、彼は脅しの書簡を送られました。
もちろん彼自身から出た錆ですが、問題は、その内容でした。
(https://en.wikisource.org/wiki/FBI%E2%80%93King_suicide_letter)
この文面、「不正や不埒をただす」という範疇を超えています。
文春砲なんか児戯に等しく思える程、狡猾で、卑劣で、傲慢で、
悪意に満ちた文章です。私はこれ以上の悪意に満ちた文を読んだことがありません。
つまり「理想言ってたってお前なんかその程度何だよ。さっさと消えろ。
死んじまえ。バーカ」ですよ。まさに今お二人が、ネットで言われている事です。
キングは相当に悩んだでしょう。苦しんだでしょう。そこで辞めて故郷に戻っても、
失望はしても、誰も文句は言わなかったと思います。
しかしキングは、退きませんでした。そこから4年間、命尽きるまで戦いました。
その間、ケネディもマルコムXも凶弾に斃れ、公民権法成立に力を注いでくれた
ジョンソン大統領はベトナム戦争に憑りつかれ、彼は孤独に陥りました。
活動は行き詰まり、黒人同士でさえ四分五裂し始めた。それでも彼は立ち続けた。
何故だと思いますか?私は、あの手紙に滲み出る「悪意」に負けたくなかったのだと、
そう信じています。そしてそれこそが(ゴー宣流に言うと)キングの「個」なのです。

確かに、馬鹿な事です。愚かな行為です。しかしあの手紙に潜む、人種差別感情を
含んだ「悪意」にまで屈して良いのか?私は、キングは葛藤し続けていたと思います。
そして最終的に、この演説に至ったのでしょう。
(https://www.youtube.com/watch?v=X1TJvcZFTc4)
国を守りたい、皇室を守りたいなら、一度(比喩的な話で)死んで、
そこから、ここまで至って下さい。そのためなら、シラを切っても良いでしょう。
覚悟あるシラ切りには、それなりの風格が漂います。ゴー宣読者なら、
それを嗅ぎ分ける嗅覚を育てているはずです。
もう遅いかもしれませんが、何かの形で伝われば幸いです。
(今井議員の件については、あの方の場合は“そもそも本当に議員やりたかったの?
場の空気や周囲の意見に流されて決めてないかい?”という方で問いたいです)
どうしても書きたくて、場を汚してしまい、すみません。
もし私が、例えば党の代表なら、よしりんの立場なら、どうしただろう?
そう考えて考えて、出した結論です。いち読者としての覚悟です。
人間的には全く尊敬できない自分ですが、よろしくお願い致します。

傲慢な追伸かましてよかですか?
ゴー宣という作品の、道場という場の性質からすれば、
「良き観客」を貫くって、とても残酷な事なんですよ。
その切なさを、山尾議員と倉持弁護士は、少しは分かって下さい。
No.146
80ヶ月前
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第238号 2017.9.5発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが見舞われたヘンテコな経験を疑似体験!?小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…今回は、前回の牛乳石鹸CM炎上事件の考察から「男尊女卑とはなにか?」を思い巡らせたとき、頭の中に浮かんだ光景を素直に綴った“体験エッセイ”。薄っぺらな男女平等イデオロギーなど太刀打ちできない、男女の決定的な差とは?そして、「男の人ってやっぱり恐い…」と思った出来事とは? ※「ゴーマニズム宣言」…8月22日の産経新聞・読売新聞に、「放送法遵守を求める視聴者の会」なる団体の、異様なカラー全面の意見広告が掲載されていた。この広告が主張しているのは、加計学園問題の閉会中審査についてテレビ各局が報道した時間を調べたところ、「驚くべき放送時間の格差」があり「放送法第4条」を守っていない!…ということだ。対立意見があれば、どんな意見だろうと平等に、両論併記的に扱わなければならないなどと言う連中を見ると、わしは即座に思い出す団体がある。オウム真理教だ。安倍信者とオウム信者の共通点とは? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!なぜ少年ジャンプでデビューしたの?女性が握る寿司は今はアリ?「喘息は依頼心が強いせい」と本当に言われてたの?国防という崇高な義務を男性が独占することは、女性差別では?NGTの荻野由佳ちゃんが売れた理由は何?実際の年齢よりも若く見られることについて、どのように考えてる?眞子さまが正式にご婚約、女性宮家創設を実現させるために一個人としてできることは?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第47回「男の人ってやっぱり恐い…と思った日のこと」 2. ゴーマニズム宣言・第243回「『公正な報道』を求めたオウム信者と安倍信者」 3. しゃべらせてクリ!・第196回「みんな揃って楽しく元気にラジオ体操ぶぁ~い!の巻〈後編〉」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第47回「男の人ってやっぱり恐い…と思った日のこと」  今回は、 前回の牛乳石鹸CM炎上事件の考察 から、「男尊女卑とはなにか?」を思い巡らせたとき、頭の中に浮かんだ光景を、ちょっと素直に自分の目線から綴ってみたいとおもう。  こういうことを“創作”でなく“体験エッセイ”として書くと、「やっぱり水商売の女だな」と思われそうで嫌だし、特に女性からは白い眼で見られたりするかもしれないけれど、しょうがない。まずは私の立ち位置から見える男女の姿を、そのまま書いてみたい。 ***  私は水商売の経験がとても長い。若い時に借金を作ったからだ。ライターの仕事だけでは何十年かかるかわからないと不安だったので、とにかく夜でも時間給のつく場所にいたかった。  水商売と言っても、いろいろ。新宿歌舞伎町、銀座、東中野、門前中町……高級会員制バーで、色気もないのに無理してドレスを着て厚化粧して、 「女なのに女装」 のようなトンマな状態になっていたこともあるし、四畳半ぐらいの店をひとりで切盛りして、生活保護のおやじに飲み逃げされたこともあるし、大きなキャバクラのキッチンで、着飾ったキャバ嬢たちに命令されてお酒を作ったり、吸い殻の入った灰皿を投げつけられたりして、 「クソ女どもぶっ殺す」 と本気で思っていたこともある。  今は執筆や編集の仕事がメインなので、新宿二丁目にある家族経営の音楽バーで週末にちょっと手伝うぐらい。時給はコンビニの深夜給と変わらないし、別に高額のお酒を売っている店でもない。酔った客の乱闘にたびたび巻き込まれるので、服装はいつもTシャツ、ジーンズ、スニーカー。  LGBTの町なのもあって、一般的に想像される「女が男に媚びてキャイキャイ」とか「男性を気持ちよくさせて、カネを吸い上げる」ような、『黒革の手帖』的世界とはかなり違って、どちらかと言うと、女尊男卑な空気があると思う。  ちなみに私は、男性よりも女性に誘われることのほうが多い。そういうちょっと特殊な環境にいる。 ●背中に矢の刺さった男性たち  もともと飲み歩く習慣のない人間だったので、最初のうちはどうしてこんなに人が外で酒を飲むのかわからないほどだった。けれど、いろんな場所から、いろんな男女を見てきた中で、ずっと気になっていることがある。  それは、どんな店でも、 飲み屋の扉を開いて入ってくる男性のなかには、背中に折れた矢が刺さっているように見える人がいる ということだ。  すごく変な言い方をしていると思うし、私が勝手になにかを投影しているだけで、気分よく働くための偏見なのかもしれない。でも、たしかに刺さっている。  もちろん、なにも刺さっておらず、身軽そうで楽しそうな空気の人もたくさんいる。  そのなかで、“まるで戦から帰ってきたかのような”疲労困憊した雰囲気や、押し詰められた感情、敗北感、やせ我慢のようなものが入り混じった空気を無意識のうちにまとっている人が男性には少なからずいて、そして、 そういう人は、飲み屋には決して楽しむためにワクワクした様子でやってくるわけではない ということだ。  パーソナリティもさまざま。楽しい話だけをする人もいれば、ちょっとだけ愚痴をこぼす人もいるし、威張って得意気になる人もいれば、話しかけると「ごめん、ちょっと放っておいてくれる?」と突き放したきり寡黙な人もいる。酔うとやたら横柄になってきて、やっぱり優しくできないなと思えてくる人も、もちろんいる。  で、この矢は酒を飲んだところで抜けない。まとった空気は多少軽くなったり、気分が良くなったりはするようだけど、帰っていくときも矢は刺さっていて、ちょっと足元をふらつかせながら、夜の街を歩いて去ってゆくその背中は、本当に哀しく見えるのだ。  あの哀しみは、いったいなんだろう? ***  私にはきっと好みの男性を色眼鏡で見る部分があるから、そういう人を都合よく武士のように見立てて、もてなそうとしているだけかもしれないと考えてみた。  でも、好みでもなく、人となりをよく知らなくても、やっぱり第一印象でそのような空気を帯びている人はいる。何年も何年も飲み屋で人を迎えてきて、なんだか見えてしまうんだからしょうがない。  それに、不思議なことに、女性にはそのような矢の刺さった人はいない。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!