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カレーせんべいさん のコメント

泉美木蘭さんの「背中に矢の刺さった男性たち」という表現にドキッとしました。
分かってくれとは言わない。分かってもらおうとも思わない。
そんな男の傷跡を見破ってしまう泉美木蘭さんの観察眼と優しさに、尊敬の念をますます強くしました。

そして泉美木蘭さんが「男の人ってやっぱり恐いんだな」と思われたエピソードには、男の私は少しだけショックを覚えました。
「そうか。女性はそのように感じるのか。」と学びました。
この緊張感が伴う男女の違いは、私は大切にしていきたいと思いました。
No.25
88ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第238号 2017.9.5発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが見舞われたヘンテコな経験を疑似体験!?小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…今回は、前回の牛乳石鹸CM炎上事件の考察から「男尊女卑とはなにか?」を思い巡らせたとき、頭の中に浮かんだ光景を素直に綴った“体験エッセイ”。薄っぺらな男女平等イデオロギーなど太刀打ちできない、男女の決定的な差とは?そして、「男の人ってやっぱり恐い…」と思った出来事とは? ※「ゴーマニズム宣言」…8月22日の産経新聞・読売新聞に、「放送法遵守を求める視聴者の会」なる団体の、異様なカラー全面の意見広告が掲載されていた。この広告が主張しているのは、加計学園問題の閉会中審査についてテレビ各局が報道した時間を調べたところ、「驚くべき放送時間の格差」があり「放送法第4条」を守っていない!…ということだ。対立意見があれば、どんな意見だろうと平等に、両論併記的に扱わなければならないなどと言う連中を見ると、わしは即座に思い出す団体がある。オウム真理教だ。安倍信者とオウム信者の共通点とは? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!なぜ少年ジャンプでデビューしたの?女性が握る寿司は今はアリ?「喘息は依頼心が強いせい」と本当に言われてたの?国防という崇高な義務を男性が独占することは、女性差別では?NGTの荻野由佳ちゃんが売れた理由は何?実際の年齢よりも若く見られることについて、どのように考えてる?眞子さまが正式にご婚約、女性宮家創設を実現させるために一個人としてできることは?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第47回「男の人ってやっぱり恐い…と思った日のこと」 2. ゴーマニズム宣言・第243回「『公正な報道』を求めたオウム信者と安倍信者」 3. しゃべらせてクリ!・第196回「みんな揃って楽しく元気にラジオ体操ぶぁ~い!の巻〈後編〉」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第47回「男の人ってやっぱり恐い…と思った日のこと」  今回は、 前回の牛乳石鹸CM炎上事件の考察 から、「男尊女卑とはなにか?」を思い巡らせたとき、頭の中に浮かんだ光景を、ちょっと素直に自分の目線から綴ってみたいとおもう。  こういうことを“創作”でなく“体験エッセイ”として書くと、「やっぱり水商売の女だな」と思われそうで嫌だし、特に女性からは白い眼で見られたりするかもしれないけれど、しょうがない。まずは私の立ち位置から見える男女の姿を、そのまま書いてみたい。 ***  私は水商売の経験がとても長い。若い時に借金を作ったからだ。ライターの仕事だけでは何十年かかるかわからないと不安だったので、とにかく夜でも時間給のつく場所にいたかった。  水商売と言っても、いろいろ。新宿歌舞伎町、銀座、東中野、門前中町……高級会員制バーで、色気もないのに無理してドレスを着て厚化粧して、 「女なのに女装」 のようなトンマな状態になっていたこともあるし、四畳半ぐらいの店をひとりで切盛りして、生活保護のおやじに飲み逃げされたこともあるし、大きなキャバクラのキッチンで、着飾ったキャバ嬢たちに命令されてお酒を作ったり、吸い殻の入った灰皿を投げつけられたりして、 「クソ女どもぶっ殺す」 と本気で思っていたこともある。  今は執筆や編集の仕事がメインなので、新宿二丁目にある家族経営の音楽バーで週末にちょっと手伝うぐらい。時給はコンビニの深夜給と変わらないし、別に高額のお酒を売っている店でもない。酔った客の乱闘にたびたび巻き込まれるので、服装はいつもTシャツ、ジーンズ、スニーカー。  LGBTの町なのもあって、一般的に想像される「女が男に媚びてキャイキャイ」とか「男性を気持ちよくさせて、カネを吸い上げる」ような、『黒革の手帖』的世界とはかなり違って、どちらかと言うと、女尊男卑な空気があると思う。  ちなみに私は、男性よりも女性に誘われることのほうが多い。そういうちょっと特殊な環境にいる。 ●背中に矢の刺さった男性たち  もともと飲み歩く習慣のない人間だったので、最初のうちはどうしてこんなに人が外で酒を飲むのかわからないほどだった。けれど、いろんな場所から、いろんな男女を見てきた中で、ずっと気になっていることがある。  それは、どんな店でも、 飲み屋の扉を開いて入ってくる男性のなかには、背中に折れた矢が刺さっているように見える人がいる ということだ。  すごく変な言い方をしていると思うし、私が勝手になにかを投影しているだけで、気分よく働くための偏見なのかもしれない。でも、たしかに刺さっている。  もちろん、なにも刺さっておらず、身軽そうで楽しそうな空気の人もたくさんいる。  そのなかで、“まるで戦から帰ってきたかのような”疲労困憊した雰囲気や、押し詰められた感情、敗北感、やせ我慢のようなものが入り混じった空気を無意識のうちにまとっている人が男性には少なからずいて、そして、 そういう人は、飲み屋には決して楽しむためにワクワクした様子でやってくるわけではない ということだ。  パーソナリティもさまざま。楽しい話だけをする人もいれば、ちょっとだけ愚痴をこぼす人もいるし、威張って得意気になる人もいれば、話しかけると「ごめん、ちょっと放っておいてくれる?」と突き放したきり寡黙な人もいる。酔うとやたら横柄になってきて、やっぱり優しくできないなと思えてくる人も、もちろんいる。  で、この矢は酒を飲んだところで抜けない。まとった空気は多少軽くなったり、気分が良くなったりはするようだけど、帰っていくときも矢は刺さっていて、ちょっと足元をふらつかせながら、夜の街を歩いて去ってゆくその背中は、本当に哀しく見えるのだ。  あの哀しみは、いったいなんだろう? ***  私にはきっと好みの男性を色眼鏡で見る部分があるから、そういう人を都合よく武士のように見立てて、もてなそうとしているだけかもしれないと考えてみた。  でも、好みでもなく、人となりをよく知らなくても、やっぱり第一印象でそのような空気を帯びている人はいる。何年も何年も飲み屋で人を迎えてきて、なんだか見えてしまうんだからしょうがない。  それに、不思議なことに、女性にはそのような矢の刺さった人はいない。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!