M.Oさん のコメント
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第240号 2017.9.19発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…山尾志桜里衆院議員と倉持麟太郎弁護士の「不倫疑惑スキャンダル」に対し両氏を擁護すると、過去の発言を探してきて「路チュー」の中川郁子や「育休不倫」の宮崎謙介の時には「議員辞職しろ」と書いていたじゃないかと言ってきた奴がいる。毎度のことだが、何かを発言すれば、それと食い違う過去の発言を必死になって探してきて、「以前と言ってることが違う!」と非難してくる者がいる。しかし、そんなことは全く無意味である!真理とは何か?思想とは何か?こんなこともわからない者は、哀れな馬鹿である!
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…9月7日発売の『週刊文春』で報じられた山尾志桜里議員と倉持麟太郎氏のスキャンダル報道。問題が発覚してからの72時間に何が起きたのか?木蘭さんから見た出来事を、包み隠さずあかうんたびります!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!好きな芸能人がカルト新興宗教の信者であっても応援できる?政治家がツイッターをやることをどう思う?実家の周辺に外国人が多く住み治安が悪化した地域がありますが、「これ以上増えて欲しくない」「出来ることならいなくなって欲しい」と思うことは差別?小池都知事が出した「受動喫煙防止条例」を制定する方針はアリ?休場者続出の大相撲9月場所をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第245回「過去の発言を探して来る馬鹿」
2. しゃべらせてクリ!・第198回「クマった一大事!お父ちゃま助けてクリ~!の巻〈後編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第49回「2017年9月5日から72時間の間に起きたこと」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第245回「過去の発言を探して来る馬鹿」 山尾志桜里衆院議員と倉持麟太郎弁護士の「不倫疑惑スキャンダル」に対する世間の異様なバッシングの火を消すべく、9月10日に生放送した緊急特番 『山尾志桜里議員叩きは民主主義の破壊だ!』 は8000人の来場者を数え、翌日に配信したYouTubeの動画版も、再生数が1万5000を超えた。
これには相当の効果があったようだし、そもそも不倫の証拠となる決定的写真もなく、文春の「続報」が完全にショボかったこともあり、他の不倫スキャンダルに比べれば、急速に鎮火に向かっているようだ。
わしは、男女の関係はなかったという山尾氏と倉持氏の言葉を信じるが、たとえ不倫関係があったとしても許すべきだという旨の発言をした。
ところがそうすると、わしの過去の発言を探してきて、「路チュー」の中川郁子や「育休不倫」の宮崎謙介の時には「議員辞職しろ」と書いていたじゃないかと言ってきた奴がいる。
毎度のことだが、わしが何かを発言すれば、それと食い違う過去の発言を必死になって探してきて、 「以前と言ってることが違う!」 と非難してくる者がいるものだ。
だがこういう馬鹿は、わしを非難しているつもりでいながら、実はわしのことを「全知全能の神」であらねばならぬと思っているのである。
小林よしのりは、森羅万象のあらゆることについて「全知」し、先々までを見通せる「全能」の存在であり、全てを悟り尽くし、百年先の事象まで見抜いて、徹頭徹尾何一つ間違いのない、完璧なことしか言わないものだとでも認識していなければ、こんな文句は出てこない。
わしは神として降臨した存在で、わしの言葉は「聖書」だと思い込んでいるから、少しでも以前と異なる発言があると、目の色を変えてその発言を探し出してきて、「違うじゃないか!」と息巻くのである。
こういう馬鹿は結構いるもので、皇統男系固執派で「Y染色体」を信奉する皇學館大学教授・新田均もその一人だ。
新田は事あるごとに、「高森明勅は過去にこう書いていた」、「小林よしのりは過去にこう言っていた」と言い続けている。
新田はわしや高森氏の過去の著作や発言をほとんど全て収集して、読み込んで検証しているのだ。
こんな作業を実際にやったら、大変な労力と時間を必要とする。何しろ好きでもない人物の、膨大にある過去の発言をことごとく読破しなければならないのだ。よくわざわざそんな苦労をするなあとか、ものすごい勉強熱心だなあとは思うが、学者の能力をどこに無駄遣いしてるんだ?大学教授って、そんなにヒマなのか?というのが結論である。
そもそも、いくら人の過去の発言を一生懸命になって探して来て、現在と言ってることが違うと指摘したところで、そんなことは全く無意味だ。
なぜなら、真理とは、常に更新していかなければ到達できないものだからである。
状況が変われば、そのたびにアップデートしなければ、不確実性の強い時代には適応できなくなる。 「原理主義」に嵌らず、「思想」をし続ければ、意見というものは変わることだってあるし、修正することだってあるし、さらに複雑なバージョンに変化していくこともあるのだ。
思考はどんどん深化し、複雑になっていく。一次方程式から二次方程式、三次方程式と、どんどん複雑になっていくのと同じようなものだ。
ところが世の中には、足し算と引き算しかわからない単純な人間がいて、「足し算・引き算では、国会議員の不倫はすべてダメという答えしか出ないぞ!」と叫びまわっているのである。
なんという哀れな馬鹿か。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
仕事に勤しみながら、新聞を読みつつスクラップの作業を続け、本も読んでいると、なかなかこちらのコメント欄に投稿する時間がとれませんでした。
よって、数回分の『ライジング』の感想をまとめて書かせていただきます。
■泉美木蘭のトンデモ見聞録「男の人ってやっぱり恐い…と思った日のこと」
「男の人の背中に矢が刺さっている」という表現があまりにも絶妙で、このフレーズが胸に突き刺さりました。
確かに多くの男性は「飲まねば、やってられん」という思いで居酒屋に足を運び、矢は抜けていないけれど「ひとまずは」やってられる状態に気持ちを落ち着かせ(あるいは、自分を騙して)、翌日の仕事に臨むのだろうと思います。
何故、男性は女性と異なり、その場でしがらみを吐き出してしまうことができないのだろう、と自分なりに考えてみました。
ひょっとしたら、男性の生理的な性質にあるのではないでしょうか?
オブラートに包んで書きますが、男性は性的に溜まるものがあり、それを解消してはまた溜まり……ということを繰り返しています。
私自身の経験から分かるのですが、解消するまでの男性は、ストレスに苛まれることが多いです。
持て余すこともありますし、その気はなくてもすれ違った女性に反応してしまうこともあります。
その苦しさ、そしてそれを解消しても独りぼっちであるときの虚しさは、女性には分からないのではないでしょうか。
こうした生態が根本にあるので、男性はストレスやしがらみを抱え続けることが前提となっており、それを是として人生を送っているのではないか、と想像しました。
そのような業を一時的に忘れさせてくれるのが、女性による癒やしなのかな、とも思います。
なので、男性の暴力性は、暴発することもあるけれど、それは女子供を守るためのものなのだ、と自覚しておかなければならない、とあらためて考えました。
■よしりん・もくれんのオドレら正気か?「山尾議員叩きは民主主義の破壊だ!」
『ライジング』ではないですが、この放送はやはり落とせません。
エッセンスに絞りますと「政治家は、道徳よりも能力」「能力ある政治家は、守るべき」「政党と政治家は、国民が育てる。勝手に上から降りては来ない」といったよしりん先生の主張に、はたと膝を打ちました。
有能と無能で対応が変わってしかるべき、というのは、「保守」として「価値の序列化」を良しとする思想に基づくものだろうかと思いました。
政党と政治家を育てる意識は、よしりん先生は以前から何度も主張されていたことですが、民進党が期待に応えてくれない動きを示すと、途端に私情で攻撃する大衆がいまだに多いですね。
自分たちの思い通りにならない時の大衆のパワーは、恐ろしいです。
私の地元には辻元清美議員がおられますので、今回の解散総選挙を鑑みて、お手紙というかたちでメッセージを送ってみようかと考えています。
■コメント欄の荒れ、みなぼんレス一旦休止について
上述しましたように、忙しい毎日でありましたので、「W不倫疑惑」のニュースを知って「エラいことになったなあ」と思いつつも、深く考えるいとまもありませんでした。
「大事なときに何をやっているのか」と憤りは覚えましたが、師範方のブログを読んで「ひょっとしたら、上手く乗り越えられるのかもしれない」とも思っていました。
ただ、コメント欄を見ると、「そこまで貶めるのか!?」と驚くような激しい内容のコメントの連続。
「倉持弁護士は、もうどうでもいいです」とか、何様が言っているのだ? と投稿者に怒りを感じることの方が多かったので、コメント欄はしばらくスルーしていました。
なので、レス一旦休止は得策だと思います。
それでも、ざっと一瞥して感じたのは、「公」を第一と考える国民としての「国民主権病」にかかっておられる投稿者が多かったのかなということ。
皇統問題を始め、「公」を重んじる山尾議員と倉持弁護士の有能ぶりが、過去の道場でもアピールされていたので、期待値が非常に高くなってしまいました。
山尾議員が活躍すれば、女性宮家が創設される! 待機児童問題が解消される! 共謀罪を白紙にできる! という国民の期待が、両氏に対して「全知全能」「聖人君子」という完璧ぶりを要求するようになってしまったのではないでしょうか。
そこで巻き起こった「W不倫疑惑」。
私も落胆しましたが、失望による落差を大きく感じた者ほど「お前ら、期待を裏切りやがったな! 完璧じゃなかったな!」と糾弾してしまったのではないか、と想像します。
思うに、山尾議員が横浜市長選で林文子氏の応援演説を行った時、「待機児童問題に取り組んでいる山尾議員が何故?」と批判するコメントが投稿されていた時から、その萌芽があったのでしょう。
いわゆる、手のひら返し。
何しろ、自分たちは「公」を重んじている、という自負があるので、自分たちの要求が間違っているはずがない、という自分なりの確信があります。
そこのけ、そこのけ、「公」民主義が通るぞ。
「公」を重んじる国民はエラいんだぞ。
そんな国民の期待を裏切るヤツは、とっとと退場してしまえ。
……という表現は、書きすぎでしょうか。
もっとも、こんなことを書いている私も、仕事がそこまで忙しくなく、ワイドショーを見たりコメント欄をつぶさに読んでいる時間があれば、同じような「国民主権病」に陥っていたかもしれません。
さらに、コメントを書き込む時間もあれば、私情を撒き散らしていた可能性はあります。
こうした文章をキーボードで入力していると、少しずつ感情が高ぶってくることは多々あり、一呼吸も置かずに投稿してしまうこともあります。
「本当にそれでいいのか?」と自問自答する余裕がなくなるので、ネットって怖いですね。
基本的に、「保守」の態度は、匿名コメント欄や掲示板の性質とそぐわないのかもしれません。
私が特定のハンドルネームを名乗らず、イニシャル表示にしているのは、現実の自分を少し残す意識を持っておきたいからであります。
ともあれ、クールダウンしてから考えが変わる、落ち着きを取り戻す読者もおられるでしょうから、そして私も今回のコメント欄の荒れを他山の石として、それぞれ自身を磨いて「個」を確立するステップとしていきたいですね。
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