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よっしーさん のコメント

今週のライジングは、世間の危うさ、世間の中で無自覚に顔色をうかがいながら生きてしまう日本人が嵌まってしまう罠や、そこから始まる堕落を炙り出していて、すんごく面白かったです。

この「世間」は、別名「共同体」とも言い換えられるのでは?と思いました。
人と人の繋がりの中で、幸せを実感したり、助け合ったり、人が砂粒の個になることもなく精神が安定したり…と良いこともある一方で、
何時しか出来上がった「村の掟」にがんじがらめになったり、自分の所属する世間の空気の同調圧力が高まって窮屈になったり、
私はこう思う!
と個の意見を言えない世間の空気の圧力で息も出来なくなったりするという経験は、職場・家庭・地域等の各々の所属場所で日本人なら大多数の人が経験し悪戦苦闘したことがあるのではないでしょうか。

日本の場合の共同体(世間)と、西欧の共同体では、同じ言葉でもその姿が違うように見えるのは、
個人主義が確立しているかどうか?が大事なポイントなんですね。
欧米人の義弟がいるのでこれはとてもよくわかる分析でした。
義弟と国や政治などの話しになると、お互い自分の意見を何の躊躇もなくぶつけ合うことが出来るし、例え互いの意見が違っていても全くしこりが残らない、という面白さを感じたことがあるからです。

世間の和を気にしすぎて、意見の衝突が起こったときに、異なる意見の間を取ってなあなあで解決してしまおう!とか、ついやりがちだけど、こんなことでは本物の公論など作れるわけがないですね。
ましてや、エセ保守論壇世間に気に入られるコビ売り言論で、正論大賞貰って喜んでるような、知的誠実さを捨てた言論人の姿勢を見ると、
ついに悪魔に魂を売り渡したか?
と思えるほどですが、言い過ぎでしょうか?

公論のためには、日本人も個人主義へ成長しなくてはならないのだな、と思った今週のライジングでした。

やっぱ、ライジングは面白い!!
そして、個の意見も堂々とぶつけあって議論が出来る道場も、面白い!!
こういう議論が聴けるのは、私の知る限りゴー宣道場しかない。
次の道場も、パソコン画面を凝視しながら議論に夢中になるんじゃかいかという予感で一杯。楽しみにしてます!
No.44
74ヶ月前
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第260号 2018.2.27発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…フジサンケイグループは昭和60年(1985)から毎年「正論大賞」という言論人表彰をやっている。言うまでもなく産経論壇村お手盛りの賞で、ここ数年は毎年、安倍首相が贈呈式にビデオメッセージで登場、受賞者を賛美、祝福している。今年の贈呈式には約500人が出席したが、ここに「社交」があり「つきあい」があるから人が集まってくるのだ。「社交」によって言論が「なあなあ」になる危険性にまったく無自覚な人間に、言論人の資格はない!! ※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…日本人は、個人と個人を強固につなぐ人間関係の環に縛られている。そして、その狭くて小さい環のなかで安住しようとする性質がある。この狭くて小さい環が、「世間」だ。世間に安住するためには、「掟」を守らなければならない。しかも、「世間の掟」は、排他的で差別的で、普遍性のない場合が多い。あらゆる場面で襲い掛かってくる「世間」と、あなたはどう戦いますか? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!政府から圧力を受けたことはある?人外生物との恋愛はあり?平昌オリンピックに注目していた?先生の持続するパワーの根源は何?“くさくないパパ”にするにはどうすればよいの?コロコロコミックの「チンギス・ハンに落書き問題」をどう思う?政治家や企業などからワイロを渡された経験は?漫画家・石ノ森章太郎の凄さとは?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第266回「社交の罠、言論は武器である」 2. しゃべらせてクリ!・第218回「答えてクリ! 貧ぼっちゃまに質問攻めぶぁい!の巻〈後編〉」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第70回「世間との戦い」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第266回「社交の罠、言論は武器である」  フジサンケイグループは昭和60年(1985)から毎年「正論大賞」という言論人表彰をやっている。  第1回の受賞者は渡部昇一、他に主な受賞者は、曽野綾子、岡崎久彦、田久保忠衛、石原慎太郎、小堀桂一郎、中西輝政、森本敏、櫻井よしこ……  もう言うまでもなく、産経論壇村お手盛りの賞で、日本国には害にしかならない「害毒大賞」みたいなものだ。  そしてこれには「新人賞」に相当する「正論新風賞」というのが設けられているのだが、今年選ばれたのが、なんと、小川榮太郎と三浦瑠麗だ。  よりによって、安倍首相の提灯持ちライターで、フェイク本で商売している小川榮太郎と、デマ発言を公言して居直る三浦瑠麗の二人を選んで、顕彰しているのだから、呆れ果てる。  贈呈式では安倍首相がビデオメッセージで受賞者を賛美、祝福した。   そもそも言論の賞に権力者が祝辞を寄せることを異常だとも思わず、むしろ喜んでいるという感覚が完全に狂っている。  権力は暴力装置を一手に握って、税務署もマスコミも掌握して、言論を牛耳ることができる恐るべき存在である。国民の側からすればその恐るべき権力と戦うには「言論」という武器しかないのだ。言論人とはそういう役割を引き受けねばならない。  なのに、権力のお墨付きを得た、権力御用達の「正論」など、何になろうか?そもそも、そんな「正論」などあるはずもなく、言論人はあくまでも「公」のために「正論」を吐かなければならない。  フェイク言論に賞が授与され、祝福に駆けつける東浩紀や津田大介という連中は何がしたいんだ、一体?  社交のみか?付き合いのみか?  安倍は「正論新風賞」を受賞した三浦瑠麗をこう賛美した。 「既存メディアの論調などに決して流されることなく、持ち前の冷静な分析力とわかりやすい語り口で、評論活動を通じておられる三浦さんには、正論新風賞として初の女性受賞者としても今後、さらなるご活躍を大いに期待しております」  笑わせるなという評価だ。三浦は「既存メディアの論調」に流されないどころか、ウィキペディアから引用禁止を通告された「デイリー・メール」や、ネットのデマに流されまくっているのだから話にならない。  贈呈式が行われたのは三浦が「スリーパー・セル」発言をした「ワイドナショー」の放映翌日で、まさに炎上の真っ最中だったのだが、三浦は首相のお墨付きに気を良くしたのか、完全に開き直って 「(北朝鮮危機の)Xデーについても、専門家はそれに伴うリスクやコストもしっかり情報発信していくべきだ」 と発言して、 「今後もタブーなく発言していく決意を示した」 という。  デマを飛ばしてはならないというのは「タブー」ではない。「ルール」だ。  ホテルニューオータニで開催された贈呈式には、約500人が出席した。ここに 「社交」 があり、 「つきあい」 があるから人が集まってくるわけだ。   彼らは「社交」によって言論が「なあなあ」になる危険性にまったく無自覚なんだろう。  言論をやっている以上は、誰が相手だろうと、男女を問わず厳しく批判しなければならないことがある。  ましてや、人に害を及ぼすような発言をしていれば、特に厳しく接しなければならなくなる。  ところがその相手と会って仲良くしていたら、なんだ、実は全部なあなあで、本気で批判していないんじゃないかというように、外からは見えてしまう。  そんな馴れ合いの関係を、果たして「社交」というのだろうかという疑問が湧く。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!