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lkfaeaniさん のコメント

ライジングの配信、ありがとうございます。
体調を崩されたとのこと。両師範ともご自愛ください。

今回のゴー宣、始めに取り上げられた2つの言葉は、よしりん先生に向けられた定番の反知性ワードです。
そんな言葉では揺らぎませんよと油断していたところで、次に挙げられた言葉が「小林よしのり信者」という読者に対するレッテル貼りの言葉。
思わずグウッと唸りました。

私は以前からよしりん先生の単行本は拝読していましたが、生前退位の件以降、道場に参加し、ライジングも購読するようになりました。そして一層よしりん先生の考えを理解し、自分の中に取り入れていきたいと思うようになりました。

特定の人の考えに長い間接していると、個々の文章中には書いていないことでも、行間を読み取って考えるようになります。
特によしりん先生はバランス感覚を重視されるので、ある主張を展開していても、それに対する反対意見を完全には切り捨てられていないと拝察します。
しかし大本の主張を際立たせるために、そこへの言及は最低限に留めておられるように見えます。だから一つの文章だけではすべての考えを伝えきれない。
それが深みのある思想を表現することの難しさなのでしょうが、私はよしりん先生のファンであり読者であるので、過去に示されたお考えとも照らした上で、できる限り正確に理解していきたいと思います。

他の論者に対しては、そこまで読み込むことはできません。
そうした偏りが誠実さに欠けると感じるから、「信者」というレッテルに動揺してしまうように思います。

ですが、そもそも全ての意見を平等に扱うことなど人には不可能な所業です。
やろうとするなら、全てに対して心を閉ざすしかなくなる。
そうすると、何が正しいのか判断することもできず、常に不安に満ちた状態になってしまいます。
そんなことになるくらいなら、自分の偏頗心を自覚した上で、好きなものを軸に自分の立ち位置を定めた方が、はるかに健全だと思います。

ものの考え方は、何かを好きになるほどの熱意があって初めて深まると実感しています。
もちろん一方で、好きな考え方に嵌って客観性を失う危険もあります。
そこで問題になるのは、何が正しいかを追究し続ける向上心であり、どんな主張に対しても論理的に読み解く読解力です。
特定の論者を好きになることは、これを阻害するものではないし、むしろその力を引き出してくれるものであると考えます。

誰から「小林よしのり信者」と呼ばれても、一人でいて寂しくなければ、そんなレッテル貼りは気になりません。
そうした個の強さを、身につけていきたいと思います。
No.84
66ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
(号外 2018.11.13発行) 【目次】 1. ゴーマニズム宣言・第300回「反知性ワードに動揺する弱い個じゃダメだ」 2. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第104回「不思議の国のHanada ②」 第300回「反知性ワードに動揺する弱い個じゃダメだ」 『戦争論』を出版して20年、これまで左翼から何回 「ネトウヨの生みの親」「歴史修正主義」 という言葉を浴びせられたかわからない。  だが、そもそも本当に『戦争論』がネトウヨを生んだと言えるのか、「歴史修正主義」とはどういうもので、それに『戦争論』が該当するのかといった根拠を論理的に示した上でこの言葉を使ったケースには、まだ一度も出会ったことがない。 「ネトウヨの生みの親」も、「歴史修正主義」も、根拠もなくただネガティブなイメージだけを刷り込むための「思考停止ワード」である。  言ってみれば子供が「お前の母ちゃんデーベーソ!」と叫んでいるのと何一つ変わらない、論理を完全に放棄した 「反知性ワード」 なのである。  ネトウヨもネトサヨも全く同じで、誰かを攻撃しようとしたら、ものすごく単純な「思考停止ワード」のレッテル貼りをする。  ネトウヨはわしを含めて気に食わない相手には、誰彼構わず「サヨク」だの「チョーセン人」だのという「思考停止ワード」を浴びせて罵倒する。ただ、特にわしに対して「ネトウヨの生みの親」や「歴史修正主義」のように攻撃力のあるワードは編み出していないから、ネトサヨよりもネトウヨの方がもう一段レベルは低いのかもしれない。   なぜ右も左も思考停止ワードを使うのかというと、それは、論理では戦えないからだ。   どっちも知性ゼロで、論理では絶対に勝てないから、根拠のない負の言葉を貼り付けて軽蔑し、イメージダウンを図るという手段しか取れないのだ。   ところが世間の人間というものは不思議なことに、こんな単純な手段にいとも簡単に引っかかるのである。  そのレッテルは正しいのだろうかと疑問を持つ者もいない。それじゃあ小林よしのりという人は、実際にはどんなことを言っているのだろうと自分で確かめてみる人もいない。  ただ、小林よしのりとはそんな言葉をぶつけられて、軽蔑されている人なのかと思うだけなのだ。  いくらこっちが論理で説いても、右も左も議論から逃げ、ただ悪いイメージがつく反知性・思考停止ワードを貼り付けるだけという攻撃をしてくる。  そもそも「ネトウヨの生みの親」という言葉は、朝日新聞が何度も使った。   朝日新聞がそう言えば、その言葉のみで、左翼は『戦争論』を読みもせず、何も考えもせずに、そういうものだと結論付けてしまう。  かつてシールズの学生と対談したら、いきなり面と向かって「ネトウヨを生み出したことを謝れ」と責めてきたが、この学生は『戦争論』を読んでもいなかったはずだ。  実はその対談には、シールズの学生がもう一人参加する予定だった。そのツイッターを時浦が追跡したところ、その学生は対談前夜、律儀にも『戦争論』を読んでいたが、読んでみて、これはとても勝てないと怖気づいた様子で、当日ドタキャンしていたそうだ。   どんなにネガティブな単語を貼り付けられようと、わしが何を主張しているのかを理解している本当の読者ならば、そんなものに動揺するはずがない。  右も左も、わしの読者のことを 「小林よしのり信者」 と呼ぶが、これなんかはまさにネガティブイメージを貼り付けるためだけの反知性ワード・思考停止ワードである。   ところが実際には「信者」の単語に動揺して、そうは言われたくないと思ってしまう人が出てくる。  ゴー宣道場の門下生にも「自分は信者じゃない」と言い出す人がいるのだが、実はそれはもう、その時点で罠に嵌っているのだ。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!