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hiroさん のコメント

長文失礼します。
よしりん先生のブログに

「やま」さんのような
良いコメントは、むしろライジングのQ&Aに
投稿して欲しいなあ。
ライジングコメントでの質問は、むしろライジング
の読者が解答する、あるいは議論するとしても
いいかもしれない。

とありましたので、
やまさんのご投稿に関しまして述べさせていただきたいと思います。

どのように考えを整理すれば良いのだろうか、と戸惑っているような感じなのですが、それは小林先生の「神武天皇はあくまで伝承である。それをあたかも史実のように捉えるのは戦前に逆戻りだ。」の部分です。これは男系男子派の拠り所である、天皇の男親を辿っていけば神武天皇に辿り着く、という論に対するカウンターであると思います。また、「推古天皇から天皇号が始まった。それ以前は王・大王であり、中国の属国であった。」の部分。「なるほど!その天皇号の起源は物凄く重要だ!しかもその天皇の始まりが推古天皇という女性であったことは決定的に重要だ!!」とドキドキしたのですが、同時に「、、でも、皇統譜では天皇の始まりは神武天皇と書かれている。確かに神武天皇は史実ではないかもしれないが、神話から連なる伝承部分を否定してしまっては神話を起源とする天皇の権威そのものを否定することにならないか?伝承を否定しまうことは科学的根拠を基にした合理主義に堕してしまうのではないか?」と疑問が湧いてきました。
、、これはどのように解釈すれば良いのでしょうか?

とのことですが、
もちろん神話も皇統譜も大事ですが、
「男系男子派の拠り所である、天皇の男親を辿っていけば神武天皇に辿り着く、という論に対するカウンターであると思います。」
と述べられていますとおり、

私は男系派への対抗策として解釈しています。

要するに、
「神武天皇以来一貫して男系で継承されている」というのが事実かどうか、というのは男系派と議論するのに有効だと思うので、この議論が盛んに行われてほしいと思うわけです。

「神話が重要だ」と言われれば天照大神を言えば良く、
「皇統譜」のことを言われれば、
以前高森先生が答えられていたと思うのですが、
「皇統譜」では元明天皇から元正天皇へ引き継がれたということだから元正天皇は女系だなどと言えば良いと思います。

今日の先生のブログにもありましたように、

「126代、例外なく男系で続いてきた」というなら、
神武天皇と欠史8代の実在を証明しなければならない、
弘文天皇の正当性も実証しなければならない。

わけですから、男系派は証明できません。
ヤギが「実在を証明できる天皇からでも男系だ」と言いましたが、では誰から始めるのか?
「人代の最初」や「皇統譜」の最初の神武天皇でなければ「天皇」という言葉が最初に登場した推古天皇からなのか、法令に天皇という用語が初めて登場した持統天皇からなのか、どちらにしても女帝から始まるということになるので以降の天皇は全て「女系」になります。

本来は、
「国民の意思」「国民の象徴」「御意のままに」「有効な代替案がない」などで決着がつくはずの話です。
「男系かどうか」など何の意味もなく、昔は男性も女性も身分制度があって皇族や貴族以外は天皇の配偶者などになれなかっただけの話だと思います。
男系なんて言葉も明治以前は登場せず、元々天皇は男系でないといけないと定義されていたわけでもありません。

「Y染色体」論議の時も、そもそもY染色体には何の意味もありませんが、それを言っても議論は終わりませんでした。
先生が性別はSRY遺伝子によって決まる、つまりはY染色体が受け継がれているかは定かではないなどと言われてようやく議論に終止符が打たれたと記憶・解釈しています。

結局は男系かどうかということも、男系派にとっても実は何の意味もなく、
単に天皇陛下や宮家当主が女性だということが許せないという男尊女卑のみの考えに基づく主張で、だから男系の愛子様が天皇になるのも許せないだけです。
なにせ男系の意義について「Y染色体」なんていうとんでも説を用いて説明しなければいけなかったぐらいですから。
その男尊女卑をあぶり出すためにも、
今先生が言っておられる「神武天皇以来一貫して男系で継承されている」というのが事実かどうか、といった議論を広めていかなければいけないと考えています。

皇統を存続させ、陛下のご希望をかなえるためです。
これ以上の意義は無いように思います。

「神武天皇以来一貫して男系で継承されている」というのが事実かどうか、という点に関しまして、
みなさまのご意見もお伺いしたいと思います。

No.53
60ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第313号 2019.5.7発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…実にいろいろあったが、平成から令和への御代替わりが無事に行われ、まずは安心している。さて、今回は新帝陛下の天皇として最初のおことば(令和元年5月1日、即位後朝見の儀)に注目したい。上皇陛下の天皇として最初のおことば(平成元年1月9日、即位後朝見の儀)と比較すると、興味深いものが見えてくるのだ。お言葉から拝察できる新天皇陛下のご意志とは? ※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…BBCの特集番組に続いて、カルバン・クラインのキャンペーンに起用され、さらに『Newsweek』の「世界が尊敬する日本人100」という特集でも選出された伊藤詩織氏。彼女がレイプされたと訴えている某ジャーナリストは、不自然なほど詳細に事件当日の状況を証言しているが、その証言や陳述は変遷しており、話がまるで変わってしまっている。Y氏の証言の驚くべき矛盾とは? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!高齢者の運転免許更新はどうあるべき?明らかにヅラと思える俳優は、時代劇などでカツラを被るときはどうしているの?読書について「読み飛ばしのススメ」をどう思う?戦前の憲法が天皇主権だったとすると、戦争責任もあるということになるのでは?ディズニーランドやUSJはあったほうが良いの?愛子さまに皇位継承権を認めると壬申の乱が起きる!?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第323回「即位のお言葉から見える主体的意思」 2. しゃべらせてクリ!・第270回「天高く御世替わりを祝福しまーしゅ!!の巻〈後編〉」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第125回「伊藤詩織『Black Box』裁判記録とその検証〈3〉~『やむなく』の矛盾」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第323回「即位のお言葉から見える主体的意思」  実にいろいろあったが、平成から令和への御代替わりが無事に行われ、まずは安心している。  それにしても、天皇が生前退位したら「国体の危機」だとまで言って反対した自称保守言論人たちが、いざ生前退位の実現を目の前にしても誰一人諌死するわけでもなく、それどころか相次いで祝意まで述べたのには心底呆れ果てた。  共同通信の世論調査では、 今後の天皇についても退位を「認めるべきだ」とする回答はなんと93.5% 、 「認めるべきではない」はわずか3.5% だった。 安倍政権や自称保守がいくらご譲位を「特例法」に基づく「一代限り」のものだと言おうと、今回が先例となり、今後もご譲位が行われるようになるのは確実である。 もっとも、その都度特例法を作るのではなく皇室典範を改正する必要があるし、女系・女性天皇、宮家を認める典範改正はさらに速やかに行わなければならないということは、言うまでもない。  さて、今回は新帝陛下の天皇として最初のおことば(令和元年5月1日、即位後朝見の儀)に注目したい。  まずは全文を掲げよう。  日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました。  この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします。  顧みれば、上皇陛下には御即位より、30年以上の長きにわたり、世界の平和と国民の幸せを願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い御心を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯に取り組んでこられました。上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます。  ここに、皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します。  これを、上皇陛下の天皇として最初のおことば(平成元年1月9日、即位後朝見の儀)と比較すると、興味深いものが見えてくる。  なお文中の「大行天皇」とは、崩御した天皇が諡号を贈られるまでの呼び名で、ここでは昭和天皇のことである。  大行天皇の崩御は、誠に哀痛の極みでありますが、日本国憲法及び皇室典範の定めるところにより、ここに、皇位を継承しました。  深い悲しみのうちにあって、身に負った大任を思い、心自ら粛然たるを覚えます。  顧みれば、大行天皇には、御在位60有余年、ひたすら世界の平和と国民の幸福を祈念され、激動の時代にあって、常に国民とともに幾多の苦難を乗り越えられ、今日、我が国は国民生活の安定と繁栄を実現し、平和国家として国際社会に名誉ある地位を占めるに至りました。  ここに、皇位を継承するに当たり、大行天皇の御遺徳に深く思いをいたし、いかなるときも国民とともにあることを念願された御心を心としつつ、皆さんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い、国運の一層の進展と世界の平和、人類福祉の増進を切に希望してやみません。  構成も内容もほとんど同じで、同じ言葉も多く見られる。つまり、同じ部分は新天皇陛下が上皇陛下からそのまま引き継ごうとされていること、そして違っている部分は、新天皇陛下が新たに考えておられることであろうと推察できるわけである。  まず目につく違いは、もちろん当然なのだが、 新天皇陛下のおことばには先帝に対する追悼がないこと で、新天皇陛下の即位が上皇陛下の時とは違い、「深い悲しみのうち」のものではなくてよかったと、改めて思わされる。  そして今回特に話題になっているのは、最後の段で上皇陛下の時は 「日本国憲法を守り」 とおっしゃった部分が 「憲法にのっとり」 に変わったことだ。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!