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shiroさん のコメント

代理母出産の擁護論は、牽強付会の最たるものですね。なんでも「権利だから」で終わりにできる人は楽でいいなあと思います。きっと、後から後から都合のいい権利を発見して、付け足していくことが人類の進歩に繋がるとでも思っているのでしょう。ただ、その権利は無から生まれるわけもなく、どこかの誰かの犠牲を伴っているのではないか、という視点が欲しいものですね。どうも、左っ側の人たちは、永久機関の如くどこかから権利を保障できるエネルギーが湧いて出るとでも思っているフシがある。保育所だって介護施設だって、結局は低賃金重労働の犠牲の上に支えられているし、誰かが割りを食うことで他の誰かの権利が保障されているのが現実です。

他人に割を食わせることの正当化は、搾取の正当化と同義です。搾取を資本家の専売特許だと思っている人たちは、悔い改めたほうがいいと思います。
No.93
57ヶ月前
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第347号 2020.2.25発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…NHK・Eテレの「バリバラ」が2月6日と13日、2回にわたって『BLACK IN BURAKU』と題する特集を放送した。被差別部落を、同じく被差別の歴史を持つアメリカ黒人が訪ねるという企画で、タイトルこそダジャレっぽいが、メディアがほとんど触れない部落差別問題を真正面から扱った。もう部落差別はそれほどないと思いきや、露骨な差別がある衝撃の現実を暴き出していたのだ。差別問題を根本的に解決するためにはどうするべきだろうか? ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…日本産婦人科学会と厚生労働省の推計によれば、2015年には全出生児のうち5.1%が生殖補助医療によって誕生しており、5.5組に1組の夫婦が不妊に悩み、なんらかの不妊検査や治療を受けているという。人工受精、体外受精はもはや「当たり前」になっているが、これだけは常識として将来にわたって踏み外してほしくないと思うのが「代理母出産」である。「代理母出産」とは、女性を「子どもを産む機械」と見なす女性蔑視ビジネス以外の何物でもないと思うのだが、驚くべきことにこれを擁護する女性がいるのだ。彼女らの理屈とはどういったものだろうか? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!「裏をとる」「考える」という基本的なことすらできない識者がいるのは何故?職業上タブーとされる「政治」の話題を振られた時、こんな風に対応するのはどう?「男女公平」といえど「女子供は口出しするな」と思うことはある?検察官の定年延長問題について、見解と対策を教えて!…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第362回「新・差別論『国民皆同胞』」 2. しゃべらせてクリ!・第304回「へぶるわっ! 今どき希少品種のヤンキーしゃん登場ぶぁい!の巻〈前編〉」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第156回「代理母出産を擁護する女性の理屈」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第362回「新・差別論『国民皆同胞』」  新刊『慰安婦』(幻冬舎)に収録した作品は20年以上前の作品が中心だが、議論の根幹である慰安婦に関する歴史的事実が史料によって覆されない限り、基本的に古くなることはない。  だが一方で、社会もわし自身も変化するから、20年以上前にベストだと思って描いた作品が、今ではもう通用しないという場合も当然存在する。  NHK・Eテレの「バリバラ」が2月6日と13日、2回にわたって『BLACK IN BURAKU』と題する特集を放送した。  同番組は身障者をはじめマイノリティの問題をバラエティにしてエンタメ化しようというコンセプトで、過去には日本テレビの「24時間テレビ・愛は地球を救う」がクライマックスを迎えている時間帯の真裏で「感動ポルノ」の特集を組んで話題になったこともある。  そして今回は被差別部落を、同じく被差別の歴史を持つアメリカ黒人が訪ねるという企画で、タイトルこそダジャレっぽいが、メディアがほとんど触れない部落差別問題を真正面から扱った、なかなか意欲的な放送だったとはいえる。  スタジオでは部落ルーツの男女6人が顔出し(うち4名は実名も公表)で出演し、部落差別は決して昔の問題ではなく、特にネットのデマはひどく、しかもそれを信じて口にする人もいて、若い世代でも今も葛藤を抱えて生きているといった心情をそれぞれに語った。  VTRでは黒人の男女2人が大阪の浪速部落のエリアを訪ねるが、そこは同和事業が進んで、今では見た目には全く普通の住宅街になっている。案内する地元の男性によれば、今ではあからさまな嫌悪感を示されることはないが、それでも微妙な忌避意識を感じることはあるという。  それはアメリカで黒人が経験していることとよく似ているそうで、昔は露骨だった差別の質が今は微妙なものに変化しているが、ネットを見れば差別意識があるのは明白だという。  街でインタビューすれば、部落差別については「学校の人権問題で習った」「歴史の出来事」「周りで感じることもない」といった声ばかりなのだが、番組では衝撃の現実を暴き出した。   今はもう部落差別はそんなにないと言っていた若い女性が、「結婚」となると 「家族の問題もあるし、世間体を気にしちゃうかもしれない」 とか 「部落の人と結婚するとかなったら、親に絶対無理って言われる」 などと露骨に口にするのだ!  また、番組に寄せられた30代女性のメールは 「(結婚したい男性が)部落出身ということを家族に話したら大反対。もし結婚したら俺たちは周りから後ろ指さされて余生を生きていくんだぞ。姪や甥の結婚がうまくいかなかったら責任とれるのかと言われ、悲しく、苦しいです」 と訴えていた。  さらにスタジオ出演の青年は、結婚を考えていた彼女の両親に挨拶に行ったら住んでいる所を聞かれ、答えたらなんと 「あんた、部落の子か?」「うちの家系に緑の血が流れた子は来てほしくない」 と言われたという。しかも、親の差別意識が彼女にまでうつり、結局別れてしまったそうだ。  今でもこんなことがあるというのは、驚愕である。  黒人は見た目でわかるが、部落出身者は見た目では全くわからない。それなのに、まだそんな露わな結婚差別があるというのが信じられない。   この差別の根拠は結局、「血の論理」だ。 「部落の血が一滴でも入ったら部落、部落と結婚しても部落」 というやつだ。  しかし、血液に個人差などあるわけはないし、同じ血液型なら輸血は誰にだって可能だ。顕微鏡で見たって、部落とそれ以外の人の血の区別などつくわけがない。   わしは血の特殊性なんてものは全然信じない。それはただの迷信である。 もしわしに娘がいて、部落の人と結婚すると言ったとしても、わしは全然かまわない。いいんじゃない、としか思えない。  こんな迷信に延々とこだわっているなんて、あまりにもバカが過ぎるし、こんなことがまだ潜在していることに怒りを覚える。  番組の1回目はこのような結婚差別の深刻な話で終わったが、2回目は単に虐げられた人々、悲しい歴史というだけの従来の被差別部落のイメージを覆そうという内容となっていた。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!