希蝶さん のコメント
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第367号 2020.8.5発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…東京都世田谷区は、1日に3000件のPCR検査を行って当日結果を出す「世田谷モデル」なる体制整備を検討しはじめたらしい。国会で「東京はミラノやニューヨークの二の舞になる!」と述べた児玉龍彦氏が提唱したもので、参考にしているのはそのニューヨーク州である。同州のなかでも、特に“感染の火だるま”となったニューヨーク市は、4月の上旬には1日の死者が500人を突破して悲惨な状況が報じられたが、最近「ニューヨークは検査・追跡・隔離で感染拡大を抑えた」という報道がなされるようになった。実際のところはどうなのだろう?
※「ゴーマニズム宣言」…前回も書いたように、五島の『大予言』が出版された昭和48年(1973)は、公害問題や『日本沈没』の大ヒットで日本中が「終末ブーム」に沸いていた。それから時代がすっかり変わり、バブルに浮かれた80年代においてもシリーズは続き、そこそこのベストセラーになっていたのだ。それは世の中にはある程度の数、日常を望まず終末がやってくることを望んでいる者がいるからである。そして現在のコロナ禍においても、この非日常に快感を覚えている奴らがいる。その心理とはいったい何なのだろうか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!健全なナショナリズムを持った日本人として再生する為にはどうすべき?影響力のある地上波のTV番組に出る予定は?女性に言われて1番嬉しかった褒め言葉は?李登輝元総統に会った時の印象は?好きになった女性とのデートの約束がコロナ禍で中止に…ここからどう進めば良い?本とネットの根本的な違いは何?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第177回「『ニューヨークは検査・追跡・隔離で感染拡大を抑えた』は本当か?」
2. ゴーマニズム宣言・第383回「非日常を味わう危うい心理」
3. しゃべらせてクリ!・第324回「肺活量軍団出動!人工強風で突進ぶぁ~い!の巻〈前編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第177回「『ニューヨークは検査・追跡・隔離で感染拡大を抑えた』は本当か?」 8月3日(月曜)の東京新聞1面には 「世田谷『誰でもPCR』へ」 という見出しが躍った。
国会で 「東京はミラノやニューヨークの二の舞になる!」「来月になったら目を覆うことになりますよ!」 (2020.7.16 参院予算委員会)と述べた児玉龍彦氏が提唱したもので、東京都世田谷区は、1日に3000件のPCR検査を行って当日結果を出す「世田谷モデル」なる体制整備を検討しはじめたらしい。
参考にしているのはニューヨーク州だ。「無症状で自覚がない段階の感染者もすくい上げ、迅速に対応することで、同州では感染者が劇的に減少した」(東京新聞 2020.8.3)という。
同州のなかでも、特に“感染の火だるま”となったニューヨーク市は、4月の上旬には1日の死者が500人を突破して悲惨な状況が報じられたが、最近 「ニューヨークは検査・追跡・隔離で感染拡大を抑えた」 という報道がなされるようになった。
実際のところはどうなのだろう? 実態についてくわしく調べてみた。
※注意※
「ニューヨーク州(NY州)」と「ニューヨーク市(NYC)」が混同されがちのため、これより先は、 ニューヨーク=「感染の火だるまとなったニューヨーク市(NYC)」 という意味で、主に「ニューヨーク市(NYC)」のデータや実態をもとに書いています。
ニューヨーク州のクオモ知事は、 「感染を収めるには検査、追跡、隔離の徹底が重要。多くの住民が検査を受けることが経済活動再開の条件だ」 と述べており、ヘルスケア関連企業と連携して、希望者全員があちこちで「いつでも、どこでも、何度でも、無料で」検査を受けられる体制を整備したという。
ニューヨーク市の住民のスマホには、5月半ばから「検査を受けませんか?」というメッセージが届くようになり、検査の予約を勧誘されていたらしい。倉庫のような場所に集まって、綿棒で鼻をぬぐうPCR検査と、注射針で腕から採血する抗体検査とをセットで行い、数日後にメールで結果を送信しているようだ。
さらに、教師、美容師、歯科医、介護施設職員、バーテンダーなど、ガイドラインに定められた特定の職種の人たちは、2週間に1度のPCR検査が義務付けられているという。7月現在の州内の1日の検査数は7万件ほどで、8月末にはさらに増やすらしい。
『羽鳥慎一モーニングショー』でも、このニューヨークの政策は扱われている。
小池百合子東京都知事の自粛を呼びかけるやり方に対して、「あまい」と批判する玉川徹氏は、7月22日の番組内でこう述べている。
「ニューヨークは、もう本当に一時期、死者が1日で何千人も出ている状況だったのが、ゼロになりましたね。感染者も1日に5人とかそういうレベルまで下がった。なんでかと言ったらやっぱり検査なんですよね。もうアメリカでは、検査、検査、検査、追跡、隔離って言ってんですけど、まさにその通りやっている」
だから東京都も同じようにやれと言うのだ。
この時点で死者がゼロになっていたのは本当だが、「感染者も1日に5人とかそういうレベル」というのは完全なウソだ。ニューヨーク市公式データから、最近1カ月間の新規感染者数を抜き出してグラフにしてみた。
左側の目盛りをよく見てほしい。これのどこが「4人とかそういうレベル」なのか? ニューヨーク市では、いまだに1日たりとも100人を切ったことはない。
そもそも、東京都も6月24日以降、7月15日までずっと死者ゼロだった。 「7月15日以降、東京都はときどき、1人ずつ死者が出てるじゃないか」 と言うならば、 7月31日は、ニューヨーク州で死者5人だった と付け加えておく。それ以前に、全体の死者数がまったく違うのだから、ニューヨークを評価して、東京を叩くこと自体がおかしいのだが。
さらに、玉川氏のいう「隔離」も、日本で行われているものと、ニューヨークで行われているものでは内容がまったく異なる。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
今号の感想です。
泉美木蘭のトンデモ見聞録・第177回「『ニューヨークは検査・追跡・隔離で感染拡大を抑えた』は本当か?
まさしく、海外出羽守の話なのかな、と思いました。「世田谷モデル」というネーミングは何か別のものを連想させますが、要はニューヨークに見習おうと言っているだけで、しかも実際のニューヨーク市がどのようなものか、まるで知ろうとしない。日光東照宮の想像の象のようなもの。あの絵はかなりの藝術作品ですが、本物の象とは似ても似つかぬもの。人間の想像の中で思い浮かべた異国への憧れは、誤った方向へ向かってしまうと、とんでもない結果を招くのだな、という気がしました。
しかし、自宅療養で一攫千金ができるニューヨークという街は、どれだけ金を持てあましているのだろうか。私が耳にしているニューヨークは犯罪の温床といったイメージなのですが。八神純子さんの名曲に「パープルタウン」というのがありますが、実状はまるで正反対なんじゃないのでしょうか(好きな歌なんですが)。
ゴーマニズム宣言・第383回「非日常を味わう危うい心理」
「グランドクロス」で、1999年に「ゴーゴーファイブ」という戦隊物があったな、と思い出しましたが、雑誌が出来て、よしりん先生に作品を描かせるほど、「ノストラダムスの大予言」はベストセラーだったのだな、ということを改めて認識しました(ちなみに2000年には「タイムレンジャー」という作品があって、こちらもタイムスリップと終末を描いていました)。結局は当時の人間の不安材料を取って、客商売をしていただけだったのか、と。
ユダヤ陰謀論を信じている人、いるみたいですね。そんなにこの世の中が壊れればいい、という破壊衝動におちいるものなのか。自分も何だかこんなわけの分からない世の中などなくなってしまえばいい、と感じることはありますが、その時は自分もなくなるのか、と思うと(死生観ができていないと非難されそうですが)、やはりこんな不完全な世界でもあった方がいい、と思います。自分で言うのも何ですが、自分はかなり就職で苦労しています。その中には、なぜこの職業を選んだのか、という無駄もあったと思います。ぬか喜びも随分したようにも感じます。しかし、その体験らだって、自分を構成している要素なのだから、全くの無駄ではないのだろうとも言えるのでしょう。
祭りなどがもたらす非日常は、日常の延長にあるのであって、非日常が常態化してしまうと、日常との逆転が起こります。特殊が常識になり、常識が異常になった世界は、ドラえもんのもしもボックスのもたらす世界のようなもので、はたから見たら、ゆがんでいるようにしか見えないです。私が読んだ話にお金の要らない世界、というのがありましたが、「無駄貰い」とか「罰金」としてお金を貰わされるとか、何か現実のゆがみを戯画化しているようにも感じられました。
ひょっとしたら、政治家や官僚やマスコミの世界はお祭り好きの少数種族が作り出したもので、常に祭りをしていないと息ができないものなのかも知れない。ともに金のなる木を捜して、ゆがんだ世界を常態化させようとしているようにも見える。このコロナ騒動も、結局のところは社会問題でも自然との闘いでもなくて、政治なのだろう。そう思うと、何かやるせない気分がしてきて、やはりこんな世界は一度リセットされた方がいい、という意見にも分があるような気がしてきて、それではいけない、誤った方向に向かっているのなら、正しい道に導かないといけない、ただし、独善的にならぬように、ということを思いました。
>>136
今日のモーニングショーでも取り上げられていましたが、明らかに貼り紙をする方がおかしい、変です。しかし、あの番組では、どちらも気の毒、のようにみんなで語っている。そして、玉川徹は患者への差別を助長するのはよくない、みたいに主張しいている。いったい、誰がこの事態を生み出したのか、問いかけてみたいです。石原も山口も、彼らは多少の違いはあっても、五十歩百歩なんでしょう。
そして、番組では感染後の後遺症について、強調している。いい加減みているのも嫌になったので、スイッチを切りました(でも録画はしてあるから、見ようと思えば見られるのですが)。いつまでこんな番組を続けるのだろうか、TV朝日。
>>145
私もダイヤモンド・アイ、大好きでした。後半に出てきた乗馬服の敵の首領の娘がお気に入りでした。勿論、主役の雑誌記者のライコウも。アイの物語はまさしく政治のゆがみを特撮で描いた、野心作だったと思います。「ばれたか~」っていう感じですね。
私はその前にやっていた、レインボーマンも好きでした。「あのくたらさんみゃくさんぼたい あのくたらさんみゃくさんぼたい」という変身の呪文も含めて。「トッカータとフーガ」を聞く度に、今でも「ミスターKの曲だ!」と言いそうになってしまいます。
こんなところです。
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