希蝶さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
第387号 2021.2.2発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…今国会で、蓮舫ら野党議員が与党議員の「会食」を非難している様子は、ホームルームで風紀委員が生活態度の乱れを指摘しているようにしか見えない。そもそも、会食は4人までなどという幼稚過ぎるルールが、いったい何の感染対策になるというのだろうか?いくらルールだと言われても、バカバカしいルールには従わなくてもいい。ところが世の中には、「ルール」と名がつけば何でもかんでも守らなければならないと思っている杓子定規な人間がずいぶんいるのだ。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…世界のコロナ脳報道は、すっかり「スウェーデンは失敗した」と結論して安心してしまったようで、続報がない。昨年末のスウェーデン国王の「失敗」発言も誤解されたままで、王室から「国王の発言は非政治的なものであり、政治的な批判ととってはならない」と否定されていることも、立憲君主国の国王の役割が誤解されていることも、無視されたままである。現状どうなっているのか、詳しくレポートする。
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!図書館で借りて作品を読まれることをどう思う?感染者数世界第二位のインドの現状をどう見てる?マイナンバーがワクチン接種の有無と紐付けされる!?アビガンが一般外来で認められれば、かなりの武器になる?「麒麟がくる」の染谷翔太版信長と、「おんな城主・直虎」の市川海老蔵版信長、どちらが好み?「AV女優」を「セクシー女優」と言い換える風潮をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第407回「非常識なルールに従うべからず」
2. しゃべらせてクリ!・第344回「しぎゃび~っ!袋小路マスク警察が出たーっしゅ!の巻の巻〈前編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第201回「世界が無視するスウェーデン最新情報」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第407回「非常識なルールに従うべからず」 戦後民主主義は「学級民主主義」だと何度も批判してきたが、ついにそれも極まれりで、国会が本当に小学校のホームルームそのものとしか言いようのない有様になってしまった。
今国会で、蓮舫ら野党議員が与党議員の「会食」を非難している様子は、ホームルームで風紀委員が生活態度の乱れを指摘しているようにしか見えない。
「菅くんが、二階くんに呼ばれてステーキを食べました! いけないと思いまーす!」
「石破くんが、9人も集まった席で、ひとり4万円のふぐを食べました! なんてことでしょうか!」
「松ジュンくんが、銀座のクラブをハシゴしてました! 反省してくださーい!!」
あまりにも、幼稚過ぎる!
自分の支持者に呼ばれて行った先で、何人も集まっていてふぐ懐石が用意してあったら、そこで「会食は自粛だと言われているから、ボクは食べません」なんて言えるわけがない。たったそれだけのことで、ふぐを食べていたとは何事かと責められたのでは、たまったものではないだろう。
銀座のクラブで飲み食いできるなんて羨ましいというのはわかるが、銀座のクラブのママだって、今は大変なのだ。ただ店を開けていても誰も来なくて、「同伴」で確実に客が来るようにしなければ、店を開くことすらできないのだ。
そんな時に馴染みのママさんから声をかけられたら、もう助けるつもりで行かなきゃしょうがないだろう。ところがそれをまた風紀委員が、ケシカランと批判するのだ。じゃあ銀座のクラブは潰れろと言うのか?
その他にもやり玉に上げられた国会議員の会食を列挙すると…
・橋本聖子オリンピック・パラリンピック担当大臣が、都内の寿司屋において6人で会食。
・自民党・宮腰光寛元特命担当大臣が富山市内で約30人が集まる懇親会に出席、飲酒の後転倒、出血して救急搬送される。
・石原伸晃元幹事長と坂本哲志地方創生担当相ら3人が派閥の会合で会食、石原はその翌日コロナ感染が判明。
・公明党・遠山清彦前財務副大臣が、銀座のクラブを訪れていた。
・自民党・金田勝年元法相が、高級ホテルにて4人でランチ会食。
マスコミは誰がどこで何人で食事したかを血眼で追い回し、野党は国会でいちいちそれを取り上げて追及する。
他にも、自民党のコロナ対策会議に100人ほどが出席して、「密」な状態だったなんてことまで国会で批判している。
国会は「コロナ風紀委員会」か?
そんなことのために国会を開くのは、税金の無駄遣いだ!
全部どうでもいいことなのに、野党は懸命に批判している。
おかげで、ずっとマウスシールドだった麻生太郎まで黒マスクを着けるようになってしまった。あの何の役にも立たないマウスシールドを平然と着け続けているところがよかったのに、全くひどい有様だ。
確かに、国民に自粛しろとか、会食は4人までとか、くだらないルールを押し付けた国会議員が、自分たちはこそこそルール破りしていたなんて聞けば、なんじゃそりゃとは思うが、だったら国民もそんなルールは守らなきゃいいだけのことだ。
政府がバカバカしいこと言い出したけど、勝手に言わせとけと、せせら笑って従わなければいいのだ。
わしは今でも普通に大人数で会食している。よしりん企画だけでも4人以上になってしまうのだ。そんなバカげたルールなど守ったことはないし、飲食店だって、それを拒否するようなところばかりではない。向こうも商売だし、黙って入れてくれる店はあるものだ。
あまりにもくだらない政策が出てきたら、それなりに対策をとってやろうという態度でいればいいだけだ。中国人のお家芸だが、「上に政策あれば、下に対策あり」を、公のために学べばいい。
公のためにならぬ馬鹿馬鹿しいお上の言いつけにただ従順に従っておいて、お上はそれを守っていないじゃないかと文句をつけている感覚が、わしには全く理解できない。
そもそも、会食は4人までなどという幼稚過ぎるルールが、いったい何の感染対策になるというのだろうか?
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
スウェーデン情報は木蘭さんの記事でないとお目にかかることがないので参考になります。かつてスウェーデンは強国で、グスタフ・アドルフとか、クリスティーナ女王とか、カール16世とか、戦争や内政にたけた国王を輩出してもいるのに、なぜここまで国際的に無視されるのだろうか?
少し愚痴を記しますが、こういう話をすると、「学校の勉強だけがすべてではない」というふうに自分は言われがちです。昔から、ずっとそういうふうに言われ続けてきました。どうも、それこそ先の話ではないけれども、規則遵守で、自分が教科書の内容を丸暗記しているみたいに思い込まれてしまうらしいのです。
自分が勉強になった、と思っているのは学研や小学館の学年雑誌や附録、ひみつシリーズといった漫画本などで、歴史などについても、きっかけは漫画でした。つまり面白くないと興味を持って「全集中」しないわけで、教材にしても「そんなおもちゃは二三回遊んでふつうの人は捨てるものなんだ」と言われてきました。机に坐っていてもぼーとしているだけで、「その分もっと勉強していれば、もっと成績があがるのに」とも。
しかし、振り返ってみると、そういう無駄な、無意味と思えるものがどれだけ大切だったか、というふうに感じます。ぼーとしていると言ってもただぼんやりしているだけではなく、いろいろ想像していることもあったりするのです。思い込みに近いものもかかなりありましたが、そこからいろんなことが発展して、今の自分がいるのだ、そういうふうに感じます。アニメーションとか洋楽にしても、面白かったから興味を持ったわけで、多分、自分の場合はすべて「歴史」というふうに見ているのだろうと思います。
何だか木蘭さんの感想から離れてしまいましたが、こういうグラフが常識になり、世界中にひろまれば、世の中にとって役立つし、もっと暮らしやすいものになるだろうと思います。何だかそうならないのは、裸の王様と同じで、一度思い込んでしまった偏見や先入観が破壊されると、自分の信じてきた世界をすべて否定されてしまうようで、恐ろしいのでしょう。
自分がいうのも何ですが、まずは目に見えるもの、見えないものすべてを含めて受け入れ、そして思考を高めること、ミスしたらまた元に、原則にもどればいい、そして、自分のしてきたことが原則的にあやまっていないのなら、それでよしとし、新しい知識を受け入れることを恐れてはならない、自分の歩んできた道に違和感があるのなら、またもどって最初から歩き直せばいい、それでいいのではないか、そんなふうに思います。そうできているのか、あまり自信はないですが。
データについての細かい考察もできればいいのですが、ちょっとそういうのは苦手なので、これで勘弁して下さい。要はロックダウンしようが、緊急事態宣言を出そうが、マスクをしようが、ふつうに暮らそうが変わりはないのなら、ふつうが一番、ということなのでしょう。地域や国によっても事情が異なるし、杓子定規に全世界統一のきまりを作ったら、それこそ法の精神から外れてしまうことだろうと思います。
Q&Aの自分の質問についても少し。毎回下らないものばかりですみません。そして有り難うございます。ミヤネ屋の話は、文字起こしをしたので、どうしてもする必要があると思いました。先日見たニュースで、ミャンマーでもマスクをしてデモをしているのだから、既にマスクは世界スタンダードになってしまっているのでしょう。愚かな話ですが、奇矯なふるまいをしているとしか見られないのだと理解しました(それでも、スーパーへ行くときなどは敢えて外しています)。
アホと女の国、言い得て妙です。確かに漢文化を多く受け入れてきた我が国の歴史ですが、漢字も日本語の一部として消化し、中国の言語とは別のものとして作り替えてきた先人の智慧があるから、現代の日本語が成り立っているのだろうと思いました。外来語についても、同じ事が言えるのかな?
「AV女優」の質問についても、コメントしますが、(こう記すと語弊があるのかな?)自分ははだかになるのがAV女優で、グラビアに出るのがセクシー女優というふうに使い分けをしていました。こういう言葉の言い換えは、臭い物に蓋をしているようで、かえって差別になっているように思えます。
漫画で、AV撮影を舞台にした作品があるのですが(こうのゆきよという人の「25時の天使」という作)、主人公の女性の監督が、撮影中に逃げ出してしまった女優を宥める場面があって、AV女優は視聴する人個人の天使になれる、重要な仕事なんだ、と言うのですが、この種の「言い換え」はそういう言葉をも否定するような感じがします。
かなり長くなりましたが、ここでひとまずおしまいにします。
Post