Chariotさん のコメント
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第409号 2021.9.7発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…「こびナビ」の木下喬弘医師が、9月3日の読売新聞朝刊で、「日本で接種が進む新型コロナワクチンは、有効性や安全性が証明されている」という書き出しで、ワクチンの接種率を高めるべきだと主張している。木下いわく「16歳以上のワクチン接種ではデータの蓄積が十分あり、有効性や安全性が証明されている。12~15歳も問題なく、接種をためらう必要はない」そうだ。しかし8月24日、厚労省は、ワクチン接種後の心筋炎や心膜炎が疑われる症状が出たとの報告が、8月8日までに72件あったと公表。ワクチンを接種していない人よりも、発生頻度が高い可能性があるという。すでに10代に接種を進めている米英からは、若者ほど心筋炎・心膜炎が起きやすいことが報告されており、日本はまだこれからが本番だということになる。若者、子どもにワクチンを打ってはいけない!!
※「ゴーマニズム宣言」…菅義偉首相は、今月に予定されている党総裁選に立候補せず、首相も退任することを表明した。菅義偉という人は本当に気の毒な人だ。首相になったタイミングがあまりにも悪く、コロナ禍という公共が完全に狂った渦中で、世論から叩きまくられた挙句、わずか1年で退陣に追い込まれてしまった。菅政権を冷静に評価するとともに、総裁選への立候補者として挙がっている政治家を取り上げながら、今後の構想を考えよう。
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!マスク警察の老人に絡まれた!どう対応するのが正解?森喜朗、張本勲などのような「頑固親父」「かみなり親父」は今後“キャンセル”されていくの?コロナやワクチンの話題が出るたびに周りとの人間関係が悪化していく…どうしたら良い?80年代ならどのアイドルの曲が好き?パラリンピック開催中止を主張していた人間は障害者差別では?ワクチンより新型コロナウイルスの方が危険?厚生労働省新型コロナワクチンコールセンターから得た回答をどう見る?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第227回「若者、子どもにワクチンを打ってはいけない~心筋炎・心膜炎について」
2. ゴーマニズム宣言・第433回「菅首相、退陣後の構想」
3. しゃべらせてクリ!・第365回「たわわわわん♡ 沙麻代ちゃんのお胸が急成長ぶぁ~い!の巻【前編】」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第227回「若者、子どもにワクチンを打ってはいけない~心筋炎・心膜炎について」 「こびナビ」の木下喬弘医師が、9月3日の読売新聞朝刊で、 「日本で接種が進む新型コロナワクチンは、有効性や安全性が証明されている」 という書き出しで、ワクチンの接種率を高めるべきだと主張している。
木下いわく 「16歳以上のワクチン接種ではデータの蓄積が十分あり、有効性や安全性が証明されている。12~15歳も問題なく、接種をためらう必要はない」 そうだ。
また木下は 「デルタ株では、元気な若者でも重症化し、時に死に至る」 とも発言。だが、若者の重症化はまれだ。10代となると滅多ない出来事で、現在にいたるまで死者もいない。
ワクチンを2回接種しても感染するというのは、もはや常識だ。重症化して死亡する人が増えていることも知られはじめ、「有効性」は崩壊の一途をたどっている。ましてや、「安全性」などどこの誰が「証明」したというのか?
これらの発言は完全なデマだが、それを全国紙がノーチェックで堂々と掲載するのだからまた恐ろしい。
ただでさえ、ほとんどの大人が高熱で倒れるような薬剤を、10代の子どもに対して 「接種をためらう必要はない」 とは、私はとても思えない。木下は、「ワクチン接種させたい」という狂った欲望に燃えているだけで、人々の体のことなど思いやってはいない。医者ではなく、活動家だ。
8月24日、厚労省は、ワクチン接種後の心筋炎や心膜炎が疑われる症状が出たとの報告が、8月8日までに72件あったと公表。 ワクチンを接種していない人よりも、発生頻度が高い可能性がある という。報告されただけで72件だから、実際にはもっと多いだろう。
厚労省によれば、40歳未満の男性に多い傾向があり、接種から数日以内に、胸の痛みや呼吸困難などの症状が表れるという。実際、ワクチン接種後に胸の痛みを訴える患者が、心臓医のもとに連日押し寄せているという話が聞かれる。
すでに10代に接種を進めている米英からは、若者ほど心筋炎・心膜炎が起きやすいことが報告されており、日本はまだこれからが本番だということになる。
●英諮問委員会、「12~15歳への接種推奨しない」
9月3日、 イギリスのワクチンと予防接種に関する独立した諮問委員会が、「12~15歳の健康な子どもに対するコロナワクチンの接種を推奨しない」という声明 を発表した。( 声明内容 )
理由は、この年代の子どもたちは感染してもほとんど重症化しないことがわかっていること、そして、接種後に若者を中心として、心筋炎の発症が報告されていることが挙げられている。
委員会は、イギリス、アメリカ、カナダなどの接種後の心筋炎に関連する安全性データを検討し、 「mRNA COVID-19 ワクチンの接種と心筋炎との関連性を示す確実な証拠が増えている」 と述べている。アメリカとカナダのデータでは、1回目よりも2回目の接種のほうが心筋炎の報告率が高くなっているという。
また、ワクチン接種後の心筋炎の報告は非常にまれとしながらも、 「重篤な可能性があり、まだ報告されていない段階である」 とし、 「これらの事象の稀少性と、ワクチン接種後の心筋炎を発症した子どもや若者のフォローアップ期間が限られていることを考えると、これらの有害事象に関連する健康リスクについては、かなりの不確実性が残っている」 と述べている。
つまり、「ほとんど報告されていないから無視してよい」ではなく、「まだ報告も観察期間も極めて限られており、かなり不確実だからこそ注意するべきだ」と言っているのだ。
デイリーメール紙の報道によれば 、イギリスでは、すでに8月10日の段階で、接種後の10代の若者1,200人に、心筋炎の症例が確認されていた。
●米CDC、「青少年の副反応の1割が重篤」
アメリカからはこんな報告もある。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
『SWITCHインタビュー 達人達』のブレイディみかこ氏と鴻上尚史氏の対談が非常に興味深かったです。
ブレイディ氏は23年間イギリスに住んでいるが、いつ日本に戻ってきても「変わった」という印象がほとんど無いと語ります。
鴻上氏は「どこへ変わっていけばよいのか分からないから、とりあえず(現状を)守っておこうとなっているのだろう」と返します。
さらにブレイディ氏は、数年前に巨大台風が日本に上陸した際に、ホームレスを避難所に入れることを区役所の職員が拒んだというニュースを持ち出しました。
あのニュースはBBCでも報じられたのだそうですが、それを見たブレイディ氏の息子さん(恐らくミドルティーンぐらいの年齢)は
「日本は社会への信頼が足りないのではないか」
と指摘したのだそうです。
ホームレスを追い出せばその命が危険にさらされる――そんな重い責任は個人では負えないから、「公」のルールに即して入れてしまった方が楽なのに、その場の「空気」を優先させて追い出してしまう。
社会に対する信頼があれば、入れるという判断(入れておいて、不都合が生じた場合の責任を区が負う)が普通ではないか、というのが息子さんの見解だったそうです。
あのニュースでそこまで見抜くとは、恐ろしいまでの慧眼の持ち主ですが、言うまでもなくよしりん先生や倉持師範が主張されている「世間>>>>社会」「国家と個人が脆弱」という構図にぴたりと重なります。
「個」が無いから「国家観」も無く、だから「何を守り、何を変えていくか」というビジョンも無いから、街並みのうわべだけは変わっても社会の本質的なところは変わっていないように感じられるのかもしれません。
一方、「空気」を読むと言うことに関して、これは別の番組で見たものだと思いますが、日本語は文末に述語を配置し、肯定否定などのニュアンスも決定するという独特の文法を持つので「話しながら相手の表情を見て、文末でニュアンスを調整する」という芸当が可能となる言語である、と。
「空気を読む」という特性は、そこから生まれたのではないか、という考え方(もちろん、順序が逆ということもありえます)。
そして鴻上氏は同調圧力というものに対して相当な警戒感を抱いており(それについて著した本も出版されています)、日本人は自分の意見や気持ちを伝えるためのコミュニケーション能力をもっと磨く必要があると主張されています。
昔から「気持ちが伝わる」という言われ方をされていますが、「気持ちを伝えるには技術が必要」というのが演劇人たる鴻上氏の考え方。
ブレイディ氏も、イギリス社会も格差や差別など色々な問題を抱えているが、オープンに主張が伝わってくる分、戦いようがある、と言われています。
今の日本の閉塞感というのは、全体主義に染め上げられた絶望感だけではなく、各々が本当のところはどう感じているのかが分からないという気持ち悪さも加わっているのではないか、と思います。
ネットやメディアで取り上げられる意見は、いわゆるノイジーマイノリティなのではないか。
自分の周囲の人間は、案外そこまでコロナ脳ではないのではないか。
でも踏み込んで話せないから、飲み込んでおかざるを得ない、というような。
この点に関連するのですが、『たけしのその時カメラは回っていた』という番組で、戦時下のプロバガンダ報道を取り上げていたのですが(これはこれで大変に興味深い内容でした)、その時にたけしが戦時末期の雰囲気について母親がこんな風に言っていた、というエピソードを紹介。
たけしの母親曰く、「日本はどうなってしまうのだろう」と言おうものなら「非国民」と罰せられた時代だったが、実のところ戦勝報道は大嘘で日本は負けるのだろう、と感づいている人が多かった、と。
特撮美術の巨匠・成田亨氏も自著で「勝っているのなら、こんなに空襲を受けるのはおかしい。たぶん負けているのだろう」と小学生ながらに思っていた、と綴っています。
なので、今回のコロナ禍においても、「最初はコロナ脳だったけど、今はもう分かってきた」という人は数多いと思います。
マスコミは「もうマスクは不要だと思う」「時短制限や酒類提供制限は無意味だと思う」「2類を5類に落とした方がよいと思う」というアンケートは絶対に実施しないでしょう。
人流を抑制するというのも、コミュニケーションを分断することで、世論が都合の悪い方向に盛り上がることを防ぐ意図もあるのではないかと勘ぐりたくなります。
ちなみに長年に渡って人生相談コーナーを受け持つ鴻上氏によると、社会が低迷していると人々の悩みも内向的で深刻化していき、そしてやたらと「絆」「団結」という単語が用いられるようになるそうです。
経済が好調だと、社会からはみ出しても「何とかなるさ」と楽観的になれるけど、これだけ先行き不透明な状況だと内にこもって世間と繋がりたくなる、と。
戦時も直前に世界恐慌があった時代でしたし、社会的に共通する背景があるのかもしれません。
まとまりのない長文になって恐縮ですが、日本人の特性や日本という国の立ち位置など、色々と危うい要素があるのだということを痛感させられた次第です。
自分としては、今後「公」のためにどのような行動をとっていくべきか、考え中です。
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