希蝶さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
号外 2021.10.12発行 【目次】
1. ゴーマニズム宣言・第438回「コロナデマ大行進・第2回」
2. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第232回「現実と乖離してゆく不思議な免疫学」
第438回「コロナデマ大行進・第2回」 先週に引き続き、コロナデマ大行進の第2回である。わしとしてはすでに『コロナ論5』の「戦犯篇」か「総括篇」に入っている。この原稿を『コロナ論5』に使ってもいいし、漫画化して使ってもいい。
この2年、どれだけアホらしいデマが氾濫したかを記録しておかねばならない。来年になってようやく指定感染症の5類になれば、テレビの感染速報がなくなってしまい、しかも「ワクチンの効果で終息した」というデマが横行してしまう。
デマで始まりデマで終わる、マスクと外出規制の全体主義で始まり、ワクチンのファシズムで終わる。そして真相には誰も見向きもしなくなり、またコロナに替わるウィルスが侵入したら、またしてもインフォデミックが繰り返される。こんな馬鹿なことをやってていいのだろうか?
コロナデマも、真のワクチンデマも、片っ端から記録しておくしかなかろう。
● 若者が会食中に騒いで感染を拡げ、医療崩壊の危機を招いている。
⇒ デマである。 新型コロナウイルスはACE2受容体に吸着する。従ってメインルートは糞口感染であり、若者が会食中に騒いで飛沫を飛ばしたくらいで、大して感染は広がらない。しかも医療崩壊の危機を招いたのは5類感染症に落とさないから、ただそれだけ。二重のデマで若者に濡れ衣着せて、国家国民の活力を奪おうというのだから、この国の大人はもうダメだ。
● 小林よしのりが「老人は死んでもいい」と言っている。
⇒ 悪意でわざと拡散したアンチ・デマである。 わしは「寿命が来た老人が死ぬのは仕方がない」と言ったのだ。「インフルエンザは老人の最後の灯りを消す病気」と言われていたが、コロナも同じだと言ったまで。こんな当たり前のことが受け入れられない幼稚さに呆れるしかない。このデマは吉田豪、町山智浩らサヨクサブカル界隈で流行ったが、こんな幼稚な知性・感性で人物評やら映画評やらをやっていたのだということを、自らバラシてしまったわけだ。
● 気の緩みが感染を拡大させる。
⇒ 一目瞭然のデマである。 精神論を唱えるのは科学ではない。10月現在、みんな自粛に耐えきれなくなって、気が緩みまくって、街や行楽地に人出があふれている中で、デルタ株がピークアウトして、陽性者が激減している。その理由を説明できない「専門家」など、全員廃業すべきだろう。
● インフルエンザとコロナの同時流行が懸念される。
⇒ 完全に結果が出たデマである。 「ツインデミック」は、ついに起こらなかった。だが、外れた予言は全て「なかったこと」にされる。
● 変異ウイルスによって指数関数的に重症者・死者が増える。
⇒ これもデマと証明されたデマである。 デルタ変異では陽性者こそ増えたが(それでも「指数関数的」というほどではない)、重症者・死者の伸びはわずかだった。世界的に見れば、日本の新規陽性者数は「さざ波」だった。それでもマスコミは重症者・死者数をスルーして「感染者数激増!」と煽った。
● スウェーデンのコロナ対策は失敗したと、国王が認めた。
⇒ 情報操作のデマである。 何が何でもスウェーデンが失敗したことにしたい世界中のマスコミが、国王の発言を歪曲したのだ。酷すぎるのは、立憲君主が、政府の個別の政策について、失敗だの成功だのとは言わないということすら知らない無知っぷりである。
● スウェーデンもロックダウンに追い込まれた。
⇒ さらに酷いデマである。 国王発言の件は、一応は基になる情報があり、それを歪曲したものだが、ロックダウンに至っては何の根拠もない。完全に事実無根のでっち上げだから、一層悪質である。驚いたことにウイルス学の権威とされる宮坂昌之氏が著書の中でこのデマを書いているのである。
● 政府のコロナ対応のまずさは「ガダルカナル戦」と同じ。
● 政府のコロナ対応のまずさは「インパール作戦」と同じ。
⇒ 決まり文句のデマである。 旧日本軍に関する知識など何もないのに、とにかく「旧日本軍と同じ失敗をしている!」とさえ言えばカッコがつくと思っている、薄っぺらいエセ知識人が必ず言う。
● 「野戦病院」を作らなければならない。
⇒ 意味不明のデマである。 5類に落とせばたちまちベッドは足りるのに、急ごしらえで設備も行き届かない「野戦病院」を作れって、どこまで転倒しまくったら気が済むのか。
● ウイルスが弱毒化するのは何百年単位の話。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
〇 ゴーマニズム宣言・第438回「コロナデマ大行進・第2回」
前回の感想で「もううんざりした」というふうに記しましたが、考えをあらためます。是非とも、前回、今回の原稿を漫画化して、後世に伝えて下さい。そして、人間がいかに愚挙に走るものか、いかに思い込みや偏見で行動するか、かりそめの権威に欺かれるかを伝えないと、同じことをまた繰り返すでしょう(それでも同じ間違いを犯すのでしょうけれども)。何としてもデマを飛ばしたやからの名誉を失墜させ、悔悟させて欲しいです。不寛容な話ですが、その位しないと人は変わらないと思う。
こういう話を書くと、女性の人などは非常に嫌な顔をするだろうけれども、トマス・ハーディーの小説「テス」から引用します。前にもやったところだけれども。
「母さん、母さん!」苦悶する娘は、心が裂けでもするように興奮して、母親に食ってかかった。「どうしてわたしが知っていたと思うの?なぜ男の人はあぶないって、いってくれなかったの?なぜ用心しろっていわなかったの?ご婦人方は小説を読んで、こんな手練手管を知っているから、どういうふうに身を守るかも心得ているけど、わたしにはそんなふうに物事を知る機会がなかったし、母さんはわたしを助けてくれなかった」
昔、学生の頃、この箇所を読んだ時、何が書いてあるのだか、まるで意味が分かりませんでした。今は怖気が走る場面で、痛ましい訴えだと感じます。
なぜここを引用したのかというと、コロナワクチンの話と似ているように何となく感じたからです。否、ワクチンの場合は、国や分科会やこびナビなどが逆に教育ある人間たちに接種を推進している分、罪は計り知れないものだ、といえるでしょう。「無知」ということは本人の責任ではないとしても、本人に害を与えるものであり、非常に恐ろしいと感じます。
故に、前回、今回のライジングの内容の漫画化を推進して欲しいと願います。
また、宮坂氏の
●コロナワクチンには感染予防効果がある。
●コロナワクチンには発症予防効果がある。
●コロナワクチンには重症化予防効果がある。
●ワクチンを打たないという選択はない。
という発言に対して。よしりん先生は、「今さら撤回などできないだろう」と述べられていますが、宮坂氏に良心があるのなら、地獄の苦しみから解放されたいのなら、是非とも公開記者会見をして、「自分の著書は誤りだった」と公表して欲しいと願います。日本国民すべてから石を投げられるだろうけれども、いまさら手遅れだとしても、それが人間としてすべき最大限の善意であり、謝罪であり、懺悔であろうと思われます。(これも何度も記しているけれども)「ブラックジャック」の「腫瘍狩り」と同じ話で、患者の命を本当に救いたかったら、癌治療機が失敗作だと公表するのが当然であるのと同じようなものでしょう。
ちなみに「良薬は口に苦し」は「忠言は耳に逆らふ」とセットの言葉だと、もっと広く認識されて欲しいです。ワクチン懐疑論のすべてがデマではなく、「忠言」であることも伝わって欲しいものです。
Post