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希蝶さん のコメント

 遅くなりました、今号の感想です。

〇 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第256回「科学なし・論理なしの不思議な医療ライターからのご反論」
 まず一言。また「変な評論家もどき」が現れた、しかも日本の古典文学者(小野篁、おののたかむら)に因んだ命名をしている、しかし、意外にこの人のことを知らない人が多いので、あまり効果をあげていないようです。ちなみに古典文学に「篁物語」というのもあります。短い話ですが。
 話をもどして、平塚正幸とかワクチン襲撃とか、小林よしのりとはまるで無関係な話をして、いかにも反ワクチン、親コロナの学説が邪説であるかのように思わせようとしている。忙しくて何も調べられない人たちにとっては、これだけで小林よしのりはとんでも学説を唱えている、というふうに感じてしまうのでしょう。
 反コロナとか新型インフルはタミフルで治るとかワクチン接種の話などは、自分で実際のことを検証しようとしていない、結論ありきで記されている、そんなふうに思いました。中国の歴史学がそのようなものであり、明と清の間に起きた「李自成の乱」や、清代の「太平天国の乱」を、ともに農民が支配者に対して起こした革命であり、中華人民共和国の成立史と重ねて解釈されているようなのですが(本当は「盗賊」による権力闘争で、叛乱側が農民の味方であったかどうかは定かではないらしいのですが)、支配者にとっては疫病もそういうふうに利用され、本当の意味での「防疫」の観点から語られていない、だからロックダウンのようなことが繰り返されるのでしょう。「たかむら」なんとかの行っている反論も、とどのつまりは大衆の「イメージ」に従ったものであり、何となく「それっぽいこと」を言っていれば通用するわけなのでしょう。それがどういう効果をもたらしているのか、検証することもなく。
 それにしても、そうしてこういう似非評論家や、専門家もどきの言説に日本人は騙されてしまう場合もあるのか、何か高級なことを言おうとすると格式があがるとでも思い上がっているのでしょうか、というふうに思いました。

〇 ゴーマニズム宣言・第462回「非科学的な感染対策だけが残った」
 上記の話と内容が重なりますが、マスクさえしていれば安全であり、マスクがどのような点で効用があるのか、検証をしていないという点で、大衆は「イメージ」さえ良ければそれで良いのかな、というふうに感じました。自分もジンクスに従って行動することも多く、「よく分からないけれどもこういう迷信を信じていれば運が良くなる」というふうに思い込んでいることも多いので、そういう人たちをあまり笑えないのですが、それにしたところで、因果関係が曖昧で、行き当たりばったりだ、迷信の場合でももっとそうなるだけの「論理」があるのではないか、というふうに感じます。要はマスクはただの「護符」なのでしょう。
 コロナが本当に空気感染だったのか、別の感染ルートによるものなのか、もう少し科学的に検証される日は来るのでしょうか。私は、ひょっとしたら、マスクさえしていればいいという人たちにはそう思わせておけばいいのでは、という気にもなりかけているのですが(あえて討論をしても自分が損をするだけなのだから)、やはり近いうちに真実を知り、論理的な判断や行動はどういうものなのか、知らしめた方がその人たちのためにもなるのでは、というふうにも思い、どちらがいいのか、迷っているところです(こういう書き方も何か自分の思い上がりのようなものなのかも知れないけれども)。

 こんな感じです。毎度つまらぬことばかりですみません。
No.218
31ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第435号 2022.5.10発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…「ベストセラー漫画小林よしのりの『コロナ論』をぶった斬る」というタイトルの記事があったので読んでみた。書いたのは、篁五郎なる人物で、西部邁の表現者塾にて保守思想を学び、都内の医療法人と医療サイトをメインに記事を執筆しているフリーライターらしい。『コロナ論』がベストセラー漫画として認知されて、反論記事が出てくるのはいいことだ。どんな反論なのか、その論理構成をしっかり読み解いてみよう。 ※「ゴーマニズム宣言」…ゴールデンウイークも終わったが、その間のテレビ等を見ていたら、観光地がどこもかしこも混雑しまくっていた。しかも、ここにきて急に、コロナ恐怖を煽りまくっていた学者までがマスクを外してもいいと言い始めている。しかし、オミクロン株は喉の粘膜細胞表面に強く結合するようになり、しかも感染力は旧型コロナの60倍なのだ。そうなると理屈上は、今こそマスクをしなければいけないということになるが、「専門家」どもは真逆に、今マスクを外せと言っている。これは一体どういうことなのか? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!例え武器産業を利するとしても、祖国を護る為に闘うのはそんなに馬鹿なこと?男系派がよく言う称徳女帝と道鏡の関係って本当なの?ウクライナの「日本には感謝もしないし仲間とも思っちゃいねぇ」動画は下手を打ちすぎでは?小室圭氏はいわゆる男系男子だった!?政治家も国民もデタラメな日本で“まっとうな”緊急事態条項が作れるの?最近の自称保守の中に「9条改憲反対」「核保有反対」「緊急事態条項反対」などサヨクと似た様な事を言う人がいるのは何故?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第256回「科学なし・論理なしの不思議な医療ライターからのご反論」 2. ゴーマニズム宣言・第462回「非科学的な感染対策だけが残った」 3. しゃべらせてクリ!・第391回「沙麻代ちゃ~ん!その深い愛でぽっくんを受け止めてクリ!の巻【後編】」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第256回「科学なし・論理なしの不思議な医療ライターからのご反論」 「ベストセラー漫画小林よしのりの『コロナ論』をぶった斬る」というタイトルの記事があったので読んでみた。書いたのは、篁五郎なる人物で、西部邁の表現者塾にて保守思想を学び、都内の医療法人と医療サイトをメインに記事を執筆しているフリーライターらしい。 『コロナ論』がベストセラー漫画として認知されて、反論記事が出てくるのはいいことだ。どんな反論なのか、その論理構成をしっかり読み解いてみたいと思う。 『コロナ論』で、コロナを「新コロ」「コロナくん」と呼んできたことを、篁氏は 「矮小化」「医学的な根拠もなく」「マスコミや医師、製薬会社を悪玉扱い」 と述べる。さすが、医療サイトでの記事執筆をメインに活動しているライターだ。1から5までシリーズを重ねるにつれ、ますます医学的根拠が強靭に盛り込まれている『コロナ論』を読んでも、内容を読解することができないらしい。  小林氏とは無関係だが、反ワクチンの団体はノーマスクで接種会場に押しかけて開場を妨害したり、ワクチン接種をしているクリニックへ無断侵入をしたりするなど過激な行動をしている。先日、中学2年生を妊娠・出産させたと報じられた平塚正幸氏が党首の反コロナ・反ワクチンの政治団体も同様の行為をして、党員が逮捕されている。  彼らはワクチンの効果をいくら説明しても聞く耳を持たず、自分が信じている医師や学者、言論人の言うことしか聞かない・・・(後略)・・・ここまで極端な暴挙をすれば社会にとって害悪な存在である。 「小林氏とは無関係」と言いながら、その無関係の団体について長々説明する、印象操作したさ具合がすごい。ワクチン接種をしているクリニックに無断侵入するなんて、主義主張以前に、ただの犯罪者ではないか。  さらに、平塚正幸という人物が中学生を妊娠させたとかいう情報も、私はこの記事で初めて知ったし、彼が「ノーマスク・デモ」と称して、大勢で電車に乗り込むなどのイベントを開催した際は、日本の強力すぎる同調圧力のなかでは、かえってそのような行動が裏目に出てしまい、むしろマスク全体主義が強化される原因になるのではという点を危惧していた。 『コロナ論3 第10章』では、マスク着用を拒否してピーチ航空機から降ろされた男が、その後、ホテルや皇居内の展覧会場など、複数の場所でも同じような警察沙汰をくり返していたことについて、わざとトラブルを起こして注目を集めようとする姿勢を批判し、 「マスクの無効性を科学的に説明してマスク全体主義を終わらせようとしているわしにとって迷惑な存在だ」 「マスク・トラブルの度に逆に『マスク圧』が高まって、健康上の理由でマスクができない人々が、ますます苦悩する社会になってしまう」 とはっきり記述してもいる。 「こんな状況はおかしい」という点は一致していても、肝心の目的が、自身の承認欲求を満たすことや、目立ちたい、ストレス発散したいという欲求、幼稚な暴れん坊なだけでは、逆効果になってしまう。それほど全体主義と戦うのは難しいという点も含めての主張をずっと展開しているのだが、篁氏にはそこまで複雑な内容は、理解することができないらしい。 『戦争論』を読んだあとネトウヨになった人々を指さして、「小林よしのりの責任だ」といきり立っている人と同じタイプかもしれない。その短絡さこそ、ネトウヨと同類なのでは、と言いたくなるが。  小林氏のコロナに対する主張は「反コロナ」「反自粛」「反マスク」「反ワクチン」の4つだ。  えええーっ!  「反コロナ」 て、なに? 『コロナ論』では、「コロナくん」というかわいらしいキャラが誕生し、コロナはぜーんぜん怖くない、「ウィズコロナ」できるやさしいウイルスだということをとことん解説しており、「反コロナ」どころか、むしろ 「親コロナ」の書 だと思うけど!? PCR検査をやって、コロナ感染者は隔離して社会から追い出せ! という空気を固め、自粛だマスクだワクチンだと一直線に猛進している人々のほうが、よっぽど強固な「反コロナ」だろう。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!