希蝶さん のコメント
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第456号 2023.1.10発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…久しぶりにコロナのグラフを製作して、ため息が出た。日本は、新規陽性者数が、欧米諸国をぶっちぎりで引き離して増加しているのに、1日のワクチン接種回数もまた、超ぶっちぎりで多いという摩訶不思議……。そもそも、世界各国ではコロナに関する計測を終えた国が増え(陽性者の全数把握を終了)、ワクチンブームもすっかり下火である。各国が脱コロナ・脱ワクチンに舵を切ってしまうなか、クソ真面目に「コロナ怖い」を普及してワクチンを打ち続けようとしてくれる、製薬会社にとって格好のお金持ちのお客様が、日本ということだ。だが、実際の接種率は伸びておらず、日に日にワクチンは余り大量廃棄されている。この莫大な税金の無駄遣いと、隠される接種後の副反応被害から、目を背けてはならない!
※「ゴーマニズム宣言」…昨年は『ゴーマニズム宣言』連載30周年だったが、今年は1998年の『新ゴーマニズム宣言SPECIAL戦争論』刊行から25周年である。最近になって誤りに気づいた部分もあって、前々号のライジングで自ら公表したが、もちろんそれでこの本の価値が揺らぐことはない。今回は『戦争論』25周年記念の第1弾として、この本で意図したことや、この本がもたらしたこと、そしてこれからの課題を改めてまとめておこう。
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…今の日本人よりもウクライナ人の方が北方領土問題に関心があるのでは?YouTuberが選挙に立候補すること、さらにそれに投票する人間がいることをどう思う?畜群と愚民はどう違う?妻が「だって寂しかったんだもん」と言って不倫の免責を乞うて来たらどうする?最近の女性知識人や政治家を見ていると、女性の人数確保のためのクォーター制導入は危険では?昨年はどんな映画が印象に残った?昨今の若者の「酒離れ」「タバコ離れ」をどう見る?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第279回「棄てても棄ててもワクチンはやってくる」
2. ゴーマニズム宣言・第485回「『戦争論』刊行25周年」
3. しゃべらせてクリ!・第412回「ぽっくんとよしりん! カラーで邂逅ぶぁい!の巻【前編】」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第279回「棄てても棄ててもワクチンはやってくる」
久しぶりにコロナのグラフを製作して、ため息が出た。
日本は、新規陽性者数が、欧米諸国をぶっちぎりで引き離して増加しているのに、
1日のワクチン接種回数もまた、超ぶっちぎりで多いという摩訶不思議……。
そもそも、過去3年近く、世界各国の状況を比較解説するために使ってきたこのデータ集積サイトも、コロナに関する計測を終えた国が増えたために、グラフが表示されなかったり、途中で途切れたりしている有り様だ。
世界全体におけるワクチンブームも、次の通り、もうすっかり下火。
いまだに接種に盛り上がろうとしているのは、日本ぐらいという酷い様相を呈している。
各国が脱コロナ・脱ワクチンに舵を切ってしまうなか、クソ真面目に「コロナ怖い」を普及してワクチンを打ち続けようとしてくれる、製薬会社にとって格好のお金持ちのお客様が、日本ということだ。
日本が現在契約しているワクチンは、合計8億8200万回分。だが、実際の接種回数は、半数にも満たない3億2000万回程度。 差し引きで、4億5539万回分のワクチンが余っており、その金額は、1兆2400億円以上だ。 どえらいこっちゃ!
mRNAワクチンが発売された当初は、医師や専門家たちが、 「接種すれば1年~2年程度は免疫を得られる」「有効性は90%」「ワクチンを打てばコロナに感染することはなく、集団免疫が作られる」 などと製薬会社の言い分を喧伝するところから始まった。
ところが、あれよあれよと科学フル無視のメッセージが積み重ねられてきた。
「3週間間隔で2回打てば強力な免疫を得られる!」
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「異物入ってた? 多少は死ぬけど気にしなーい!」
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「心配ない。3回目を打つことでかなり重症化を抑えられるゾ!」
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「ワクチンの有効期限、多少過ぎても、冷やしときゃ大丈夫!」
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「人口の8割が打ったけど、まだまだいっとこう!」
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「集団免疫? そーいう話じゃない! 4回目を打て、打つんだー!」
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「心筋炎? そんなもん気にしたら負けじゃね?」
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「8か月たてば、追加接種OKデス!」
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「8か月も待つことない! 6か月で追加接種だ!」
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「いや、6か月もいらん! 3か月で追加接種だ!」
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「元気ですかー! 死んでないなら、まだまだ打てる! 5回目、ダーッ!」(←今ここ)
そのうち、 「5回目と6回目は同時接種できます」「同じものをもう1本!」 みたいなことがはじまるのではないだろうか?
だが、いくら打て打てと煽ったところで、実際の接種率は伸びておらず、日に日にワクチンは余っている。
打てども打てども集団免疫など出来上がらず、感染者数増加はおさまらず、むしろぶっちぎりの世界一に躍り出て、しかも、感染したところで、ほとんどの人にとっては「ただの風邪」。キツすぎる副反応も体験済みだし、いい加減、打ちたくなくなるのも当然だ。
TBSの取材によれば、 2022年、東京23区だけで、100万回分、総額27億2500万円分のワクチンが期限切れになって廃棄されていたという。さらに、関東1都6県で調査すると、合計300万回分が廃棄されていた。82億円近い税金が、棄てられてしまったのだ。
昨年9月からは、かなり周回遅れで「オミクロン株対応」の新しいワクチンが供給され、接種間隔が、理由もよくわからぬまま「6か月」から「3か月」に短縮されたが、接種率は大して伸びず、どうやら新しいワクチンも大量に余ることになるらしい。
ある自治体の担当者は、TBSの取材にこう答えている。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
先日、ある人と「経済問題」について話したのですが、その人曰く、「アメリカのドルよりも人民元の方が価値がある、サウジアラビアが原油でそういう取り引きをした」とのこと(多くの人に既知の話でしたら、すみません)。要は中国の経済進出を主張したいわけですが、私がそういうことに絡めて、アニメの海外発注の話をし、日本では以前からそういうことが行われているとか、デトロイトの黒人音楽のレコード会社、モータウンレコードの話などもしたりしたのですが、そういう話は初耳らしく、少しだけ驚いたようで、「デトロイトなんて今やゴーストタウンだよね」とか、「そういう話をどこから調べるの?」みたいに言われたわけです。そこで、自分は基本的に「歴史」からものを考えるのだ、日本史からはいると、確実に朝鮮半島史とか「中国史」に触れることになる、そこからほかの「世界」に触れたりする。たとえば、フランク王国があり、遺産相続の結果、ドイツ・フランス・イタリアの原型が生まれた、その結果、アルザス・ロレーヌやルール工業地帯の問題が生じているという話をしたり、ドイツ第三帝国、すなわちナチスの前にプロイセンという国があり、その国が分裂状態だったドイツを統一した、という話などをあげました。あと、ロックミュージックと黒人のソウルミュージックが互いに影響を与えあっている、ビートルズなどにも、ということも。
すると、その人の反応ですが、「そういうのって、学校のお勉強でするの?」「そんな昔のことを覚えて何になるの?」という答えで、それに対し、私は」「自分で興味を持って勉強しました」「過去の出来事でもその時代にはそういう思考をしなければならなかった事態があったことを知るのは重要ではないのでしょうか」というようなことを答えました。
しかし、その人の次の反応は…「そろそろ(君の)もより駅に着くよ」みたいな感じでした。
ここで記したいことは、自分の「自慢話」ではありません。自分もそんなにできた人間ではないですし、まだまだ知らないこともあるし、感情面でもそんなに冷静な人間ではないと思っています。人間は「死の寸前まで」何かを学ばなければいけない、どんな事象からも、誰からも、とか思っています。
その人は経済や金融の話に造詣が深く、専門家なみなのに、ロシアがウクライナを攻める背景を「天然ガスの問題」と断じたりするのだけれども、そのフランク三分割の話やアルザス・ロレーヌの話などにはまるで無智で、そして、そのことを説明しようとしてもまるで興味を持たず、、むしろ「うるさい」という態度をとっているのです(ちなみに、「北方領土のことはどうなるの?」と話したら、「そのことは考えていなかった」。ロシアのレイプの話については、「アメリカも同じだろう」)。その人には、経済や金融の話は興味があるからそれで満足・充足し、それ以外のことはどうでもいいことなのでしょうか?「ルポルタージュ」には関心があり、「ネット情報」は判断して「取捨選択」するのだけれども、「歴史」はどうでもいいらしい。無論、「フィクション」など蚊帳の外。
かくいう私も自分のことは棚にあげて、他者の缺陥のようなことを記しているわけだし、「どっちもどっち」と言えるわけですが、しかし…私はその人の話に耳を傾けました。だから、その人もこちらの言うことを聞いて、少しは考えてみる必要があるのではないか、というのは「意見のおしつけ」ととられるのでしょうか?私自身もきょうだいから「あんたの言ってることだけが正しいとは限らないわよ!」とか言われた方なので、そういうことを疑問に思ったりするのです。
確かに人間の思考パターンは異なるのかも知れない。しかし…とか思ったりするわけです(それとも、その人のことはあまり相手にしない方がいいのかな?、冷たいようだけれども)
それとも「戦前」とは、どちらの観点、つまり、その人の立場からも、きょうだいの立場からも生まれるものなのかな?どちらも「こちらの意見」を聞こうとはしていないから。自分の意見に間違いがあっても「どういう点でミスがあるのか」を指摘しないか、あるいは関心がないのか…。
以上、つまらぬことを記しましたが、私も「思想すること」について、いろいろ考えてみたいと思いましたので、何となく記してみました。ライジングテーマ外なのかもしれませんが、ご容赦を。
ということで、重ねて今年もよろしくお願い致します。
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