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希蝶さん のコメント

 またぎりぎり。このところ、とりわけ疲労気味です。例年は(私の勤めている職場は)こんなに忙しくはないようなのですが…。

● ゴーマニズム宣言・第508回「芸能とは何なのか?(後編)」
 今回の話で思い出すのは、幼年の徳川家継7代将軍の時代に、「絵島事件」があり、それで家継の生母である月光院おつきの女中が大量に処罰されたのですが、藝能に対する「非日常」と、卑賤」の問題もあったのだろうか、と思いました。今も昔も、こうしたことに対する「差別」はかわりはないのか、と。そして、ジャニー喜多川氏の行為を責めるのだったら、藝能や異形に対する認識をこそ変革する必要があるのでは、と思いました。
 同時に「非日常」を「日常」にすりかえてしまったら、コロナ騷ぎのようなお祭りになってしまうわけで、「日常」の常識で「非日常」を見てはならないし、混同してもいけない。藝能は神から与えられたもので、そのことを深く認識し、実用だけではなく、無駄もある文化を楽しむ餘裕も必要なのだろうと、思います。
 少しかたい表現を用いてみましたが、長くするのも問題なので、こんなところで。しかし、鼻をはさんで高くする、というのも辛い試練で、何だか「夫婦の絆」の刑事さんだな、と感じました(あれとは違うか…)。纏足(てんそく)のようなもの?

● 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第302回「インボーデミック ~それロシアのプロパガンダです」
 M・Iさんに關しては、困ったものだ、と思いました。内容については…コメントするのもばかばかしいので、省きます。
 昔、小松左京のSF短篇で、各国の首脳と極秘のコンタクトを得て、宇宙人の殺し屋が事故に見せかけて人間を殺してゆく、とかいう話があったのですが、お話としては面白いし、その作品世界の中ではさもありなむ、なんで、こういう話は多少現実を反映した部分もあるので、読者の共感を呼ぶのですが(ウルトラマンなどを見て、子供が感情移入するのと同じかな?この場合は地球上の人口増加問題)、しかし、税制や経済の問題などを鑑みても、各国の首脳が労働力を減らすようなことをするのか、です。
 地球環境が汚染され、食糧が少なくなりつつあるので、国家による老人保護の年齡を変更する、だったらまだあり得ますが(藤子F先生のSF漫画です…。あれは切ない話です)。
 ちなみに、ジョージア・ガイドストーンは壊されてしまっているみたいですね。ロゼッタストーンみたいに、古代言語の解読の役目もないみたいですし、何となく面白いものであるのでしょうが…真面目にとりあげてはいけないですね。
 今、大事なことは陰謀がかりにあるのだとしても、どうやってコロナ云々ではない元通りの世界を構築するか、ではありますまいか。「陰謀」という言葉で自分自身にもあったかも知れない「責任」を回避するのは卑怯だな、と思います。
 もちろん、先日FM放送に出演していた某悪人や、「現在が充実していて楽しい」とか発言していた煽り医者の責任を糾弾するのは継続して欲しいと思います。個人的な感情だけではなしに、社会正義として。ジャニーズを非難する大衆との相違はそういうところなのだから。
 しかし、そういうメールを送りつける「ゐのうへ」さんの心情はいかばかりのものなのでしょうか?「構ってほしいさん」なのでしょうか?

 (先に記した内容とは趣旨をかえてみました…。あの人をスターにしちゃったような反省も多分にあります。研究者は表舞台で脚光をあびるのではなしに、「らんまん」の主人公のように純粋に「日本中の植物を採集し、なづける」という動機だけで満足すべきなのか?)。

 そんな感じです。桃井かおりの昔のCMではないですが、「世の中、ばかばっかで疲れる」なんでしょうか?(いや、「おりこうさんが多くて」かな?)。それでは次号の配信を期待します。
No.225
15ヶ月前
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第479号 2023.9.5発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…ジャニーズ問題は案の定、慰安婦問題と同じ道を辿る一途だ。右も左も、日本が「文明開化」で西欧の価値観を無批判に受け入れていった明治以降の歴史しか知らないから、こうなるのだ。今回も前回に引き続き、本来の日本を取り戻すため、日本人が忘却した江戸時代以前の歴史について語っていこう。 ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…8月30日、厚労省がワクチン被害の認定審査会を開き、一気に54人の死亡被害を認定した。部会を4つに増やして処理をスピードアップさせたというが、どんどん申請数が増えて、いまだに4000件以上の審査が終わっていないらしい。久しぶりにワクチンを話題にしたのは、今週、メールボックスに、こんな件名のメールが届いたからである。〈コロナは終わりの始まりに過ぎず、本格的な修羅場が始まる〉……メールにはさらに、「NHKから国民を守る党」の立花孝志と、「ごぼうの党」の奥野卓志党首による『日本人削減計画・日本が終わる』という対談の切り抜き動画が添付されていた…。 ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…ウクライナの失地奪還は達成できずに終わってしまう?ハリウッド映画などで無理矢理、LGBTQや黒人を出したりすることも受け入れるべき?大きな悲しみや苦しみをどのように乗り越えられてきた?共同親権推進派は、「子の利益」のためと言いながら子を守る気なんて無いのでは?「クリーンな業界」へと変わろうとしている芸能界、もう蜷川幸雄やつかこうへいのような演出家は出てこないのかと思うと残念では?処理水を海に流したことをどう思う?クリストファー・ノーラン監督の新作映画『オッペンハイマー』が日本で公開されたら観る?混浴は恥ずべき因習?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第508回「芸能とは何なのか?(後編)」 2. しゃべらせてクリ!・第435回「猛暑でも酷暑でも夏はスイカ割りぶぁ~い!の巻【後編】」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第302回「インボーデミック ~それロシアのプロパガンダです」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第508回「芸能とは何なのか?(後編)」  ジャニーズ問題は案の定、慰安婦問題と同じ道を辿る一途だ。  右も左も、日本が「文明開化」で西欧の価値観を無批判に受け入れていった明治以降の歴史しか知らないから、こうなるのだ。  今回も前回に引き続き、本来の日本を取り戻すため、日本人が忘却した江戸時代以前の歴史について語っていこう。  歌舞伎の元祖とされる 「阿国歌舞伎」 と、その人気を奪った 「遊女歌舞伎」 は売春と一体だったため、風紀を乱すとして 幕府に禁止され、女性は舞台に立てなくなった。  そして少年だけで構成された 「若衆歌舞伎」 も、男娼が問題となって禁止され、 前髪を剃った男だけが出演できる 「野郎歌舞伎」 に代わった。  当時は元服した男性は額から後頭部にかけて髪を剃っていた。剃る部分を 月代(さかやき) といい、成人しても月代を伸ばしているのは病人か浪人くらい。 少年の前髪は若さと美のシンボルであった。  しかし前髪を剃ったくらいで男娼文化は全く揺らぎもしなかったことは、前回書いたとおりである。  とはいえ、役者当人は前髪がないことを気にしていたようで、 頭に綿をつけたり、頭巾を被ったり、色染めの手ぬぐいを置いたりして月代を隠した。  さらには「前髪髷(まえたば)」と呼ばれる付け髪をつけて舞台に上がることが流行ったが、それでは前髪を禁止した意味がないと、幕府は前髪髷も禁止。そこで役者は 方形の絹布の四隅に重りをつけて前髪に載せる 「野郎帽子」 というものを開発して舞台に上がるようになった。   こうして役者は、無理やりにでも前髪がないことを隠して少年の若さを保っているということにした。 また、野郎帽子が紫縮緬で作られるようになると、これがさらに優美であると人気を呼ぶようになったという。  その頃の舞台は後世の歌舞伎とは比較にならないほど単純で、 「華やかな服装の伊達者(かぶき者)が茶屋の遊女に通ってくるところ」 とか 「殿様が一人の小姓を特に寵愛していることに他の小姓たちが嫉妬して怒るところ」 といった風景を寸劇にした内容で、演目の数も少なく、同じようなものを繰り返し上演していた。  それがなぜ飽きられもせず続けられたかというと、 舞台はいわば遊女屋の「張見世」みたいなものであり、客が役者を買うための装置 として存在していたからだった。  これがその後、舞台そのものの魅力で客を呼ぶエンターテインメントとして洗練され進化していって、現在の歌舞伎にまでつながっていくのである。  歌舞伎の劇場の傍には上演前後に客が楽しむ茶屋があり、 役者が客をもてなしていた。そのもてなしのひとつに男色があり、これが後の 「陰間茶屋」 の発祥 といわれる。  初期の時代の役者は不特定多数を相手にしていたわけではなく、パトロンとなる金持ちに身を任せる男娼だった。  その後長らく男娼のことを 「野郎」 と呼んでいたが、18世紀初めの享保の改革でいったん下火になった男娼が復活した頃から 「陰間」 という言葉が使われるようになる。この言葉自体は以前からあり、まだ舞台に立てない未熟な者のことを指していたが、やがて舞台に関係しない者も含めて 男娼全てを「陰間」と呼ぶようになった。  当初は裕福な武士や僧侶くらいしか陰間茶屋の客にはなれなかったが、経済が発展すると町人の客が増え、それと共に女性の客も増えていった。そして、歌舞伎とは関係ない個人営業の陰間も出てくるようになったという。  天保年間の『三葉雑記』という書には、役者を養成するには 「男子を遊女屋の女を抱える如くに抱え置きて、芸をしいれるなり」 とある。   役者修業の間に、12歳になると肛門を少しずつ広げる訓練がされて肛門性交の技法が施され、舞台の芸と共に寝屋の芸までが仕込まれる。  歌舞伎役者になるための教程には男色の技法も入っており、舞台に上り始めたもののまだ一人前ではない 「舞台子」 は、舞台で役者としての芸を磨くと同時に、 客からの要請によって座敷も勤め、体を売っていた。  また、本舞台に上がる前に田舎廻りで芸の修業に行くものは 「飛子(とびこ)」 と呼ばれたが、 飛子は巡業に行って芝居の興行主から夜の伽を請われれば、自分の利益のため断ることはできなかった。  男娼として売れるにも修練が必要で、容貌をよくするため、 10歳から12歳くらいの時に毎晩、鼻を板で挟み、紐で結び付けて面をかぶったような状態にして寝させていた という。当時は目を整形することはできなかったが、これを続けることで、鼻筋はある程度高くできたらしい。  肌をきれいに保つためにザクロの皮の粉末で体を磨き、歯を磨くにはハチクの笹の葉を炭にしたものを用いた。   陰間は女性的な容貌と若さが勝負で、無毛や薄毛の者が人気だったため、ムダ毛の処理は入念に行われた。特にヒゲは陰間の大敵で、毛抜きを使って処理していたという。  
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!