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.      る       .さん のコメント

「安倍政権と以後の政局」・・・


高森師範の政局の今についての話、
あれ自体は大変面白かったです。

けれど正直、聞いてて違和感が沸々と湧いてきました。
何であいつらの椅子取りゲームにこっちがやきもきしなければならないのか?と。


本当は、この違和感は、よしりん先生の呼び掛けに応じて投稿させて頂きました、
「政治家に期待する政策一位二位三位」を考えていた時からありました。

『新堕落論』の中の「政治に救いを求めるのは愚の骨頂」というのが頭にあったからというのもありましたし、
そうだよ、大須賀次世代師範が仰ったように、政治家って邪魔しかしてないじゃん、
日本を弱体化させようと足引っ張ってばかりじゃないかと。

思えば『大東亜論』、
「大アジア主義」を掲げた頭山満らを最も邪魔していたのは、これもまた当時の日本政府でしたか。


倉持師範の「安倍」というアイコンの話、
まさにお上に従う日本人の権威主義であり、日本人のブランド志向みたいなもので安倍元首相を神格化してきたんだなと。
野球といえばジャイアンツみたいな?モウ…(ФωФ;)ソンナジダイデモナイカニャン?

「グローバリズム」とか、「世界のGDPのウン十%」とか、「地球儀を俯瞰する外交」とか、
はたまた「2600年以上男系継承のみで続いてきた皇室」とか、
とかく日本人はハッタリ、虚仮威しに弱いですから……。


価値相対主義、価値紊乱状態で、有象無象だらけの寄る辺のない、そんなカオスな世の中で、
日本人は信じられるもの、安心できるもの、絶対的なものを求めて、
それが「安倍」だったと。

けれど私が思いますに、それって結局「安倍」に競合するブランドがないからということではないかと。
ダイワに対するシマノ、マキタに対するハイコーキ、ベルリン・フィルに対するウィーン・フィル、ドラクエに対するFF、ドリフターズに対するひょうきん族みたいな。


……結局この日本のニヒリズムの蔓延は、野党がヘボすぎるからではないか?と。

前に宇野常寛氏が仰っていたように、野党第一党、第ニ党の席をキープできればそれでOK!と、そんなゲームをやっているだけで、
自民党のオルタナティブ、カウンターになろうという気が全然なくなっているために、
相対的に、安倍というアイコンがより存在感を強めてしまっただけではないか?と。


選挙の時だけ笑顔で手を振って、我々国民が何を望んでいるか、陳情しにやって来るのを待っているだけ……
なめとんのか!おのれらふんぞり返っていられる場合なのかよ!と。

野党が本気で政権を取りたいと思うなら、もっとフィールドワークして、
自民党、安倍政権のどういうところが良くて支持するのか、とか、
我々がどういう政策を打ち出せば、何をすれば票を入れてくれるか、とか、
もっと聞いて回って然るべきではないかと。


それでいいますと、
移民政策やら増税やら、反対していることばかりやって来た安倍政権を、それでも支持し、崇めている「Hanada」や日本保守党、それに今回のH田君もですか、
連中に「安倍政権の何処がいいのか、聞いてみたい」ということですが、
その前に、そもそも「あなた方が思う“いい政治家”の条件は?10個くらい挙げてみて」と聞いて欲しく思います。

その条件に、安倍政権はどれだけ当てはまるのか?
今の政治家で高得点を取るのは、果たして誰か?ミンナ アカテンダッタラ……(((´oั ₃oั;;)……。。。。⚾️

また、どんな条件を挙げるかで、その人の思想や理想が見えてくるかと。
それ以前に、思想があるかどうかも・・・


それでまた考えてしまいますのは、
「思想」とは?ということ・・・


ガキノコロ…ウチノチカクノコウエンニ…ᝰ(。Д°;)(。Д°;)|||シーソーハ ナカッタノサ……


第二部のよしりん先生の話、「少子化は先進国の運命」・・・
思い浮かびますのは、有名な実験「ユニバース25」。

ネズミに天敵・病気・飢餓のない楽園を与えたら、
最初のうちは順調に個体数が増えて繁栄していったけれど、次第に弱肉強食の格差社会になり、メスが子ネズミを出産しなくなり、やがて絶滅してしまったと、
今の人類も正に同じ道を辿ろうとしているという黙示録的な実験。


けれど、ネズミと我々人間、大きな違いはといえば、
人間は思想し、それを元に文化・文明を形成し、秩序を保守しようとするところ・・・とか?

それでいえば、思想をしない人というのは、人間成らざる下等生物ということ?
男系固執・自称保守・人権イデオロギーのあいつらとか?

ネズミには秩序という感覚がないから、弱肉強食モロ出しで、本能的に自分のエゴばかり追及して、そして崩壊した。
いわば、「最も自由にしてくれる束縛」がないがために、却って自由な可能性を自ら閉ざしてしまったのだと。

人間は・・・??


人間は何故「思想」するのか?何を求めて「思想」するのか?

それは、何が大事なのか、何が何より重要なことなのか、
そのより正しい、より真理に近い「判断基準」「価値基準」を追及し、自分の中に確立するためではないかと。

それは即ち「どう生きるか」という、自分自身の「生き方」「人生観」「死生観」、
さらにそこから「仕事観」や「宗教」「人生設計・目標」「人格」などを確立することでもあるかと。


そして「議論」することによって、より多角的に思想を掘り下げ、且つ、相手ともそれを共有することになる。
「公論」ともなれば、「公」を共有し得るより多くの者とさらに多角的に掘り下げ、その「価値観」を共有することとなると。

「公」の最大範囲が「国」であるなら、同じ「公」を共有する者同士として、
「国家観」「国家ビジョン」「日本という国はどうあるべきか」「日本人として如何に生きるか」「日本人としてどのように判断していくべきか」など、
日本の日本人としての価値基準を共に追及し、確立し、共有していくことになるかと。


昔、先生に言われたことですが、
「自分の将来について、自分で考えるべきだ。
でないと、他の誰かが考えることになる。
その人が君のことを一番大事に考えてくれるか、その保証はどこにもないんだよ」と。

「思想」を停止する、放棄するということは、何が悪であるか、何が正しいか、何が優で何が劣か、
その判断を他の誰かに委ねる、大体はメディアの言いなり、政治レベルならアメリカの言いなりになるということと。

「畜群」となって、如何に狂っていようと世間に同化すべく無意味なマスクしたり、タダだからと治験中のワクチンの実験台にホイホイなったり、
日本の集団的自衛権について、まずアメリカの議会でプレゼンしたり、
陰謀論・カルト・人権イデオロギー・宮さま詐欺師などに取り込まれてしまったり、
「法的根拠など関係なく、何となく週刊誌が「悪人」に仕立て上げたから、抹殺しちまえ」ということになったり、、、

無思想性のアイヒマンとなって、上述のような狂気・恥知らずを、「完全におかしなこと」とも思わなくなってしまうほどに狂ってしまって、
理屈が一切通用しないまま、凡庸な悪に無自覚に与することになると。。。コノチクグンノ テキオウノウリョクヲ モッテスレバ…(Ꙩꙻ艸Ꙩꙻ;;)……🇷🇺🇨🇳🇰🇵


天皇陛下、皇族の方々は、自由を制限されている身ですけれど、
それでも「国民統合の象徴」ということで、常日頃思想されていらっしゃることでしょう。
高森先生のブログ等でたびたび紹介されている歌や御言葉からも、それは伝わるわけです。

愛子さまも、「愛し愛され、敬い敬われる」人物になることが決まっていたと。
しかし、どのように「愛し愛され、敬い敬われる」人物になるか、それを日々判断してきたのは愛子さまご自身であり、
愛子さまも、当然歴代の天皇・皇族の方々も、天皇・皇族として生きる人生を強いられつつも、その中でしっかり思想されて強く生きてこられたのだと。
めくら判押すだけのロボット天皇ではないのだと。


……というわけで、安倍政権をちゃんと総括するためには、
価値相対主義にならないよう、まず「いい政治家」を判断するための基準を、思想を確立し、
あらゆる日本人に共有することを目指すべきかと。

で、ここまで考えてきまして、思いますのは、
政治家って、そもそもそんなに偉いものか?ということ・・・


テンノウタンジョウビ…アクテンコウ…(((ง `ω´)ง(ง `ω´)ง(ง `ω´)งソレデモアッシハ ソトデシゴトシテタノサ……🕺


日本は一応民主主義国で、専制君主国ではないはず。
つまり、政治家とは、江戸時代までの殿様のようなものではない。
国会議員は国民の代表ではあるけれど、代理人というだけで、リーダーではないのではないか?と。

その点について、皆勘違いしているから、
政治家に対する失望・不信・諦観からニヒリズムに陥ることになるのではないか?と。


私めのホームグラウンドである建設業で例えますなら、フヘンテキデアリタクバ…(๑•̀ •́)وマズジブンノムラニツイテ カタレッテネ…
政治家というのは建設会社です。工務店、ゼネコン。
日本というビルの改修工事のために雇われたような。

で、官僚、いわば建築士とか設計士、コンサルタントとかと相談して、計画を立てて、
そして業者を雇って施工していくと。

なら、雇い主、施主は?
それは勿論我々国民。
そう、我々こそが日本の本当のリーダーなのではなかろうか?と。


「餅は餅屋」と、
けれど、どんな餅が食べたいかはっきり言わなければ、
全然好みじゃない餅まで買わされて泣きを見ることになるぞと。

専門的なことは専門家に、政治のことは政治家に任せようと、
だからって全部丸投げしたら、カネを払わされるだけ払わされて、
どんな結果になってもしゃーなしということに……。

それに、雇い主からしたら、大事なのはちゃんと仕事してくれるかどうかであって、
その会社の誰某が今度部長に出世するかどうかなんて、ぶっちゃけどうでもいい話。
というか、出世争い次第で仕事の出来が変わってくるなんて、そんな会社に任せられますか?と。


とにかく、我々国民こそが国家ビジョンを打ち出して、
そのプロジェクトを任せられる建設会社を選び、
支持でなく指示していく主体とならなければならないのではないか?と。

我々がそうしないから、日本の政治家どもはアメリカからの「年次改革要望書」通りに施工したり、
統一協会の指示で改憲案を作ったり、マザームーンに「日本の政治家を再教育してやる」とか吠えられたりするのではないか?と。


そう考えますと、
この日本で何処よりも公のために誠実に議論を重ねてきた「ゴー宣DOJO」こそが、
この日本のリーダーとして最も相応しいことになるのでは?と。

そうだよ!「ゴー宣DOJO」が日本のリーダーとなれば、全部解決するではないか!と。
そしたらみんな『ゴー宣』を読まないわけにはいかなくなるじゃないですか!と。
すべてのモヤモヤが、それで一挙に解消されることになるではないか!と。モウ ソウナッテクレタナラ…!!щ((ဗᜋဗ))サヤダッテ……👠

前に「ゴー宣ジャーナリスト」で、モグ様が「DOJOの椅子を並べるだけでも公のためになるんだ」と、
ああ、以前よしりん先生が「デモ行進とかするより、公園の草むしりの方がよっぽど公のためになる」と、あの精神だなと、ちょっと感動させられましたが、
まさにまさにそういうことになるんだと!ワタクシモイマ イワユルリスキリングチュウ…°⌖꙳✧˖( ॣ•͈૦•͈ ॣ)イツカ オヤクニタテルヒガ…🧚‍♂️


政治家どもよ、先ずは「ゴー宣DOJO」に来て、我々の要望を聞きに来い!と。
このボンクラどもが!そんなに票が欲しければ、「ゴー宣DOJO」を満足させるプランをプレゼンしてみな!と。

アンチども!ネトウヨども!人権真理教のリベラルサヨクども!
君たちは一体全体、日本をどうしたい?どういう国であるべきだと思っている?
「ゴー宣DOJO」に対抗したければ、お前らの思想を、お前らの理想の社会とやらをこれでもかと打ち出して見せてみよ!
やれるもんならな!と。

週刊誌よ、マスコミよ、もうやりたい放題はできないぞ!
真のプロフェッショナルになるしか、もはや生き残る道はないんだぜ!と。

H田君よ、、、まあ、強く生きたらいいんじゃない……と。


アッシハ コクゴモニガテダッタノサ…=͟͟͞͞m=͟͟͞͞(゜°;=͟͟͞͞(。。;=͟͟͞͞(゜°;=͟͟͞͞(。。;=͟͟͞͞)m=͟͟͞͞ナガクナッテ モウシワケナシ。。。


我々の国が極東に浮かぶ空っぽなかつての経済大国でなく、「日本」であることを保守するためにはどうすればいいかを教えるべく、
日本人なら共有できるであろうその判断基準、価値基準を追及すべく公論を積み重ね、
そしてより多くの日本人にその公論を共有すべく、エンタメ要素を取り入れて、「啓蒙」の限界突破を目指した「ゴー宣DOJO」!スペシャルワザデマキカエスベク…୧( ᐖ)σイキ ヨーヨー トシテイルワケデシュネ♪🪀

今回は、いわば「座学」というところでしょうか。
「政治」「政局」「思想」について学ばさせて頂き、そして考えさせられて頂きました。

ということは、いよいよ次回からがエンタメの本番、実践演習、模範演技ということですな♪エンタメノ…°⌖꙳✧˖////ꉂꉂ(ᵔဗᵔ*)9\\\\.。.:*❀パーフェクトストームダ!!


ついでながら、私は次世代師範お二方同士の議論、或いはレギュラー師範方にどう絡んでいくのか、結構期待しておりました。
何といってもお二方のブログ、毎回めちゃ面白いですから♪♪マイニチ ネタガヨクツキマセンナ⛲ꉂꉂ(ᵔ▿ᵔ*)ヨナカニショクヨク ヨクツキマセンナ🦹
今後期待しておりますぞ♪♪♪


「チェブリンに保守思想を分かるまで教える」・・・

よしりん先生がガングロ女子高生と対談して、なんか面白可笑しかったのは覚えております。アノコロ ガングロヤッテタコトモ…ሣ( ᢲ )ሥコレデクロレキシニハ ナラナイゾン!ト…👨‍👩‍👧‍👦
エンターテイナーとしてもメキメキ急成長していると巷で評判?の、アジャリカ共和国の大使チェブリン・モン子氏に、
そんな「思想」「公論」というものを、よしりん先生は果たしてどんな表現手法で分からしめようとするのか?

私もそのスキル・テクニック・メソッドを学びたい!

ここまで頑張ってあれこれ考えて書いてきましたが、
私めもまだまだ「保守」について、「思想」について、分かっていないところはまだまだあるんだろうなと。
ん~~、ん~~、また楽しまされちゃうこと間違いなしですな♪♪♪ゾンブンニ タノシマセテモライマショウゾ💄✰⋆。:щ(`∀´)9゚・*☽チェチェチェチェチェブリ~ン🦸‍♀️


その前に、「歌謡曲を通して日本を語る 横浜LIVE」では、はてさて、何が見れますかな・・・💥




No.87
10ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第495号 2024.2.20発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…言論は社会的に正しい(と現時点では思われている)意見しか許されないのだろうか?週刊誌がスキャンダル記事を書いた時点で、加害者・被害者が決定し、社会から「キャンセル(排除)」されることが正しいのだろうか?ジャニー喜多川や松本人志や伊東純也が加害者で、被害を訴えた者たちは、間違いなく被害者であり、疑問を呈したら「セカンドレイプ」とする判断は、正しいのか?草津町長を性加害者として糾弾していた者たちは、自称被害者が嘘をついていたと判明したのち、反省したのだろうか?今や週刊誌が最強権力だ。週刊誌がゴシップ記事のみで、芸能人だろうと皇族だろうと特定人物を社会から排除・追放・抹殺できるのだ。日本人は全員が八つ墓村のムラビトで、全然近代人ではなくて、法というものの意味が完全になくなってしまっている! ※笹幸恵氏の特別寄稿…あちこちの資料館などで土器を見ていると、時折おもしろい企画に出会うことがある。そのひとつが「下手な土器」!資料館や博物館に展示されている土器は、言ってみれば完成度が高いから、美しいから展示されているわけで、それらは縄文土器の一部でしかない。熟練のワザを見せつけられて、それが縄文土器のすべてだと思い込んでいた自分の何と浅はかだったことか。縄文人といえば、誰もが無条件で上手に土器が作れる・・・・・・なんてこと、あるわけがない。きっと皆、熟練者の才能に圧倒されながら、その域まで何とか到達しようと血の滲むような努力をしていたに違いない。彼らはどんな思いで技術を磨いていたのだろうか?想像を巡らせ、今日もまた縄文沼にハマっていく! ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…ネット配信で特定の番組を見る習慣ができている人は、まだそう多くないと思うが、それぞれ小さな狭い空間の中で、ごく一部の人しか知らないものをすごく楽しんでいるという状態だと思う。で、この小さな空間のなかでも、「エッ!?」と思うことと行き当たることがある。そこで、今後たまに、私が興味を持っているYouTubeの中の世界について書いてみたいと思っている。今回注目するのは、YouTubeと亡霊から生まれた新世代のネトウヨだ! ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…ロシアの侵略を受けて国内一致団結と思いきや汚職が多発しているウクライナにシラケ中!?2025年大阪・関西万博は延期や中止にして、能登地震の復興費用を優先した方が良い?原作者が嫌いだからこのドラマは見ない、ということはある?現代社会はあまりにも「潔癖」を望み過ぎておかしくなっているのでは?伊藤純也の性加害疑惑報道、わざわざアジアカップの最中に盛り下げるような報道をどう思う?ギャグ漫画家としてずっとギャグに拘って全うするのと、途中で路線変更して漫画家人生を長引かせるのとではどちらが良い?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第524回「被害者側に立たない言論は許されないのか?」 2. 特別寄稿・笹幸恵「縄文人のトライ&エラー?~〈下手な土器〉をめぐって~」 3. しゃべらせてクリ!・第450回「夢から覚めたら沙麻代ちゃん!そりともこっちが夢でしゅか!?の巻【前編】」 4. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第318回「YouTubeと亡霊から生まれたネトウヨ」 5. Q&Aコーナー 6. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 7. 編集後記 第524回「被害者側に立たない言論は許されないのか?」  言論は社会的に正しい(と現時点では思われている)意見しか許されないのだろうか?週刊誌がスキャンダル記事を書いた時点で、加害者・被害者が決定し、社会から「キャンセル(排除)」されることが正しいのだろうか?  その社会的正しさが間違っていた時は、誰が責任を取るのだろうか? 「地球は丸い」という言論が罰せられていた時代もあったのだ。  ジャニー喜多川や松本人志や伊東純也が加害者で、被害を訴えた者たちは、間違いなく被害者であり、疑問を呈したら「セカンドレイプ」とする判断は、正しいのか?  草津町長を性加害者として糾弾していた者たちは、自称被害者が嘘をついていたと判明したのち、反省したのだろうか?  わしは月に1回「週刊エコノミスト」の巻頭エッセイ『闘論席』を担当しているが、ここでも「キャンセルカルチャー」に対する批判を書き、「自称・被害者側に立たない」文章を書いた。  ところがこれに編集部から異議が唱えられ、担当編集者や編集長と何度も協議を重ねたものの、書き直しを余儀なくされてしまった。『闘論席』を担当して5年以上になるが、そんなケースは今回が初めてである。  まずは、わしが最初に書き、ボツになった原稿を読んでもらおう。   ジャニー喜多川という人物が存在した痕跡まで抹消せよとする「キャンセルカルチャー」は、次の標的にお笑い芸人・松本人志やプロサッカー選手・伊東純也を選んだ。  しかし、これを煽動している週刊文春や週刊新潮の記事を熟読しても、彼らのやったことは絶対にレイプではなく、何の犯罪行為でもない。  週刊誌は「レイプ」とも「性犯罪」とも書かず、「性加害」としきりに書いているが、それは何なのかが問題なのだ。  どうやら、それはセックスを目的とした合コンのことらしいが、合コンで出会って気に入った男女が即ホテルに行くことなど、膨大にあることだろう。同意があるなら、それを非難できない。  松本人志ほどの有名人なら、スキャンダル記事を恐れるのは当たり前で、女遊びも難しいのだろう。「性接待」などと表現しているが、拉致したわけでもなく、女性が拒否できたのなら、犯罪性はない。  人間の下半身の話は醜悪になるのは当たり前で、週刊誌は何ら犯罪にも当たらない、単なる不良の行儀の悪い遊びを、レトリックで嫌悪感を催す記事に料理しているだけである。  男だろうと、女だろうと、遊びでセックスしている者は多いし、異性を道具扱いしている女性だって普通にいる。遊びの性的関係から、ロマンチックな恋愛に発展することもあれば、怨恨が残る関係になることもある。  たとえ遊びの性的関係から怨恨が残ろうと、あくまでも私的な問題であり、それを週刊誌が社会正義を背負ったかのように書き立てて、才能ある人物を抹殺するのは社会の損失である。  キャンセルカルチャーを正義とする風潮には、決して与してはならない。  これのどこが悪いのか未だにわからないのだが、とにかく「被害者」の言い分に配慮していないのがいけないらしい。  締め切りの翌日、担当編集者が仕事場に来てスタッフと協議、それをもとに、上の文章を書き直した原稿を送った。  だがそれでも納得してもらえなかったので、わしが直接電話して、まず週刊文春の記事中から、「レイプ」に該当する記事を送ってくれと頼んだ。わしは毎回週刊文春の記事を赤線引っ張りながら読んでいて、文春が一度も「レイプ」という言葉も、「性犯罪」という言葉も使っていないということを確認していたのだ。  担当氏は誠実な女性で、全部の記事を読んでくれて、最初の一回だけ「性的被害」と見られる記述を見つけたと報告をくれた。松本が無理矢理、フェラチオをさせたという証言だが、そのことを「レイプ」と表現されてはいない。この証言が真実なら、「性被害」とは言えるかもしれないが、なにぶん「証言」しかないので「犯罪」と立証することが難しいだろう。  担当氏はわしの言い分を分かってくれて、自ら「修正案」を考えてくれた。それは、この編集者は相当に有能だとわしが確信するほどの文案だった。  その議論の最中に、もしそれが性犯罪ならば、なぜ被害者が「刑事告訴」しないのかと言ったのだが、編集部側が言うには、昔はレイプは「親告罪」だったから、被害者側が「刑事告訴」しなければならなかったが、 現在は法律が変更されて、レイプは 「非親告罪」 になったから、被害者の刑事告訴の有無は問題ではないという見解 だった。    レイプは2017年の刑法改正までは「親告罪」で、それまでは確かに被害者が自ら「刑事告訴」をしなければ事件とはならなかったが、 法改正によって現在は「非親告罪」になっており、被害者による告訴がなくても事件化できる というのだ。  じゃあ、被害者が何も訴え出ていなくても、警察が週刊文春の記事を読んで自主的に捜査に入り、松本人志を逮捕する可能性があるというのか? もしそんなことがあったら、恐るべき警察国家だということになる。  実はこの時点で、わしは「親告罪」「非親告罪」についてよく理解していないところがあったため、その先の議論はうまくかみ合っていなかった。  そこで、後で調べてわかったことをここに書いておく。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!