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magomeさん のコメント

 今週も配信お疲れ様です。号外の配信もあって、さぞかし、岸端編集長、小林師範、泉美師範、時浦師範代、そしてよしりんスタッフの方々の作業は普段よりも激務であったと推察します。本当にご苦労様です。岸端編集長作成のHPですが、お仕事が大変であるなかでの作業ですので予定より遅れてしまうことはやむを得ないと思います。しかし、私を含む、愛読者たちはそれを承知していますのでどうか、根気よく、作業を続けていただければ我々は何年でも楽しみを失わずにお待ちしています。
 小林師範の三本目の矢を読ませていただきました。今回のゴー宣を読んで思ったことは、IOCを含む、国際機関は機関の利益のことしか考えていないのだというものです。国際機関はその期間を通して中立性を保ちつつ、公平に国々へ機関が与える公益を提供することに務める存在だと私の周囲を含む多くの方々が思っているようなのですが、「脱原発論」で取り上げていたICRPが原発の安全性を無視して、拡散という事しか考えていない機関であり、IAEAが日本の核武装を監視するだけの機関であり、核武装の独占をする、核によって利益を上げて存続させるためだけの機関であるのと同じように、IOCはIOCの利益のために、あらゆる国の富を吸い上げる機関でしかないのだと今回のゴー宣を読んで強く思いました。
これは共産革命と共産主義の拡張、存続だけしか考えていないコミンテルンと同じ構図で、共産主義もICRPやIOCと同じように国境を越えて支部を置き、人種問わず人材を集め、支部を通して拡張して機関の利益と強化を図るところが極めて似ていると思うのですが、これは考えすぎでしょうか?もちろん、国際機関にもきちんと中立性を保ち、機関を通して公平に国や地域に公益を与える機関もあるのでしょうが、コミンテルンのように機関の拡張と利益の為に工作を図り、国の財産を吸い上げ、破壊を招く機関がIOCやICRPのように存在しているにも関わらず、その機関の内実を調べもせずに「国際」という名に浮かれて喜んでいる我が國の方々に残されている道は結局は國の急速に資産を外資系企業に吸い上げによる衰退なのだと思います。
イスタンブールでも、マドリードでも規模は違えど、財政のさらなる圧迫を懸念している事を理由にオリンピック反対デモが発生しましたが、これもイスタンブールやマドリードの人々の方が歓迎一色で反対デモも皆無な我が國の人々よりもオリンピックやIOCの実態を理解しているからなのだと思います。
東京育ちの私の母に聞きましたところ、朝鮮戦争勃発から東京オリンピックまでは家族経営で自営業の祖父母が外車やテレビなどの新しい家電、高級自動車を購入し、狩猟や錦鯉、熱帯魚の飼育など数々の高級道楽に耽り、オリンピック開催の時にカラーテレビを購入するなど、高度経済成長を肌で感じていたようですが、東京オリンピック開催後は経済成長が急速に止まったかのごとく、時間が過ぎ去っていったようです。街中でも東京オリンピック開催のとき、それまで路地で当たり前に行われていた立ち小便急速に消えるなど、オリンピック開催がまさに行動経済成長の頂点であり、その後は経済の停滞が長く続いていたという今回ゴー宣で取り上げた指摘は小林師範と同年代の母の経験と合致している所がある点ではまさに、真実を突いているのだと思います。
 東京オリンピックの開催予定地域に住んでいますが、私が知る限り、住民の反応は冷ややかで、街中を歩いていても公的機関の広告や宣伝でやっと、オリンピックのことを思い出す有様です。IOCは恐らく、反対デモも暴動も起さない地域こそ、利益を吸い上げる最適の地域と読んで、東京を選んだのだと思います。長野オリンピックの時は生まれて初めて聞く國歌と生中継で見られた日本選手の優勝にこの上ない感動を覚えましたが、平成12年開催のシドニーオリンピック以降、オリンピックの中継を見なくなり、さらに北京五輪の開催が決定して以降、オリンピックの話題すら耳にすることもなくなるほど、遠ざかりました。このことをオリンピックに熱中している人に聞くと「偏りすぎであり異常」と揶揄されますが、今回のゴー宣を読んでみると、果たして、どっちが「異常」なのか、改めて思い知らされたと思います。
 安倍氏を始めとする多くの政治家や言論人は2020年東京オリンピックを「三丁目の夕日」の実現と見ていますが、当時は現在よりも遥かに地域や階層における貧富の差や差別が激しく、犯罪や事故の発生率が高く、そして衛生観念も汚染対策も乏しく、治外法権による外国人犯罪の見逃しがいまよりも多く、映画とは完全にかけ離れた史実であったという指摘に気が付いているのでしょうか?一例を示せば婦女暴行の発生率が戦後、最も高かったのが昭和39年でした。これらの詳細は鉄人社出版の「本当は怖い昭和30年代 ~ALWAYS地獄の三丁目~」に書かれています。
 名画を否定するつもりはありませんが、映画と史実の区別がつかず、むしろ、ろくに調べもせずに映画を、政府を始めとする多くの人々が史実と思い込んでオリンピックを実行しようとしている我が國の現状をみて、誰が偽史や映画を史実と思い込んで反日運動や反日政策を実施する韓国や中国を笑えるのでしょうか?もし、國益を守り、真の経済成長を望むならばIOCからの脱退を含む、あらゆる「国際」を名乗る機関に対する見直しが必要であり、我が國の國益にかなう国際機関にだけ参加するという方針を政府なり、國民なりで打ち出していくべきではないのかと思います。「わしズム Vol.1」で取り上げた捕鯨問題でも国際捕鯨委員会(IWC)が国際捕鯨とは名ばかりで中立性も科学的根拠も省き、我が國から米と同じくらい価値のある伝統食である鯨を取り上げ、委員会存続のためだけに我が國の貴重な研究成果を吸い上げては一部の反捕鯨国に阿る姿勢を見れば一部の「国際」と名乗る機関がいか中立性を省き、我が國に対する國益を破壊しているか明らかでしょう。まずは「国際」と名乗る機関に対する見直しから始め、その一方で原発を含む、震災からの復興と解決を最優先しなければと思います。恐らくはオリンピックに冷やかな多くの声なき都民も内心ではこのことを望んでいると思います。東京都も沖縄を除く、他の地域にもれず原発に囲まれていますので。
「国際」と名乗る機関は「コミンテルン」と性質は同じと思い、最新の警戒心を以て慎重に対応すべしか。
No.41
135ヶ月前
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第54号 2013.9.17発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※今週の「ゴー宣」は五輪招致を斬る第3弾!「オリンピックは経済成長の起爆剤になる!」「経済波及効果は3兆円、いや100兆円、いやいや150兆円!」「若者に夢を与える!」「被災地復興の足掛かりになる!」「震災復興の象徴になる!」「地元も栄える!」…果たして本当なのか? ※死と再生の世界・根之堅州国(ネノカタスクニ)の主スサノオによる、地獄のシゴキを命からがらくぐり抜けたオオナムチは、やっとの思いで宮殿の広間へと招かれる…が、しかし!再びオオナムチを襲うガクブルな展開!!今週の「ザ・神様」は、いよいよ大国主神の誕生を描く! ※天才よしりんのぶっ飛んだ“怪作”を紹介!今週の「よしりん漫画宝庫」で取り上げるのは、『風雲わなげ野郎』!なぜ五輪開催が決まった今、この作品を紹介するのか?なぜなら、主人公の名前が「五輪翔太郎」だからだ!しかも「わなげ」を題材にしたスポ根ギャグ漫画!!スポーツに胸躍らせたいなら、これを読め!! 【今週の目次】 1.ゴーマニズム宣言・第56回「PART3.五輪を経済成長の起爆剤にという皮算用」 2.茶魔ちゃま秘宝館・#011「食玩フィギュア」 3.もくれんの「ザ・神様!」・第17回「咆える!オヤジ・ザ・スサノオ、愛の絶叫!!」 4.よしりん漫画宝庫・第51回「『風雲わなげ野郎』①マイナー誌でのびのび描くつもりが…」 5.Q&Aコーナー 6.新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 7.読者から寄せられた感想・ご要望など 8.編集後記 第56回「PART3.五輪を経済成長の起爆剤にという皮算用」  メディアの取材で被災地の人が「 五輪どころではない 」と答えたら、ネットでは「 被災者は一体何様のつもりか! 」と叩かれたそうだ。  「 いつまで同情して欲しいのか?国民が一丸となって招致したオリンピックをけなすとは被災者は非国民か? 」とバッシングされたらしい。  たとえ被災者でも五輪招致の不安や違和感を口にすることは出来ないのだ。「被災地復興」を五輪招致の建て前に利用されたにも関わらず。  「 祝賀ムードに水を差す奴は非国民 」というナショナリズムが7年も前に出来上がってしまったのだから、開催が近くなるにつれて、もっと強烈になるのは確実だろう。  支那事変でも、アメリカとの戦争でも、「 戦勝ムードに水を差す奴は非国民 」という世論は圧倒的だった。  マスコミも戦勝ムードを煽り立て、悲観的な報道をすると新聞は売れなくなるし、政府ににらまれて新聞社の存続も危うくなる有り様だった。  ナショナリズムが異論・少数意見を封殺するのは、戦時中も今も全然変わらない。マスコミが商売でナショナリズムを膨張させるのも、過去の戦争の時代と一緒なのだ。  毎年8月の終戦記念日前後だけ反戦一色の報道になっても、ナショナリズムの負の部分を自覚できないマスコミの体質は何も変わっちゃいない。  「 祝賀ムードに水を差す奴は非国民 」、「 戦勝ムードに水を差す奴は非国民 」、こういう悪質なナショナリズムには絶対に屈してはならない。    それにしても、かつては「 金儲けのためのスポーツ 」、「 金儲けのためのオリンピック 」なんてホンネはもう少し隠していたはずだが、いつの間にこうも誰はばかることなく、堂々と言えるようになってしまったのだろうか?  安倍晋三はオリンピックを「 経済の起爆剤 」にすると大はしゃぎしている。  東京都では経済波及効果を3兆円としているが、経済界では100兆円だとか、150兆円だとか目の色変えて捕らぬ狸の皮算用をしている。  テレビや新聞も歓迎ムード一色で、「経済効果は抜群」「若者に夢を与える」など肯定的な評価ばかりだ。 新聞・テレビのスポンサーはオリンピックで儲ける大企業ばっかりだから、これに疑義を呈する意見など取り上げられやしないというのが実態なのだが。  本来、安倍親衛隊のネトウヨは、メディアのこういう体質を批判して「マスゴミ」と侮蔑していたはずだが、五輪招致の件では安倍晋三が強力に推進したものだから、その「マスゴミ」と手を携え、歩調を揃え、声を合わせてオリンピック・マンセーを叫んでいる。つくづく、くだらない連中である。  五輪招致を祝賀する声の中には、「 被災地に元気を与える 」だの「 オリンピックを被災地復興の足掛かりに 」だのというものもあるが、まずそんなことにはならない。   被災地復興と、東京で行われるオリンピックは何の関係もない。オリンピックの理念を見れば、それは明らかである。   サッカーのワールドカップは「国」単位で開催されるが、オリンピックは「都市」単位での開催である。  これは古代オリンピックがギリシアの都市国家同士による競技大会であったことに由来している。 IOCはあくまでも都市に開催権を与えており、国はあくまでも開催都市を支援するという位置づけである。  そしてオリンピック憲章は「1都市開催」を明記しており、複数都市の共催は認めていない。オリンピックにおいて複数都市で競技が行われるのは、内陸都市で開催される場合のヨット競技とか、あるいはサッカー予選で、一都市内に複数のサッカー場がない場合とか、地理的に競技開催が困難な場合に限られる。  実際に平成21年(2009)、2020オリンピックの国内立候補都市を決める際、広島市長と長崎市長が被爆2都市の共催構想を表明、これに対抗して石原慎太郎都知事(当時)が「東京・広島共催」という意味不明の構想を言い出したが、オリンピック憲章に抵触するとして即刻却下されている。   東京オリンピックは日本のオリンピックではなく、あくまでも東京のオリンピックである。   「オール・ジャパン」で取り組むと言っても、それは「オール・ジャパン」で東京をサポートするという意味であり、開催都市から250キロも離れている被災地など本来、何の関係もないのだ。  1964東京五輪が「戦後復興の象徴」というのは十分に説得力があった。東京自体が空襲で10万人以上の市民を殺害され、焼け野原とされたところから都市を再建させたのである。そして国民は、首都の復興は全国の復興につながると思うこともできた。  しかし、東日本大震災でそれほどの被害もなかった東京でオリンピックを開いたところで、それが「 震災復興の象徴 」になどなるわけがない。本当に「震災復興五輪」をやるのなら、福島で開催する以外にないのである。   2020東京五輪には、開催の大義がない。  IOCにしても、開催の大義だけを考えれば、「イスラム圏初」のイスタンブールの方がふさわしいという判断になったはずだ。  東京に決まったのは、イスタンブールよりも、マドリードよりも、 IOCと協賛企業が確実に儲かりそうだから という程度の理由しか考えられない。そうであれば、金儲けに直接つながらない被災地復興事業など、当然後回しにされるだろう。  宮城県の村井知事は、一応五輪開催に歓迎の意思を示した上で、「 震災の復興に関し、資材高騰やマンパワー不足に拍車がかかるのではないかという心配がある。オリンピックに関わる自治体は人手不足になってくると思うので、被災地に応援を出す余裕が無いとなりかねない 」と懸念を示している。  当然の懸念であり、しかもほぼ確実に心配したとおりになるだろう。現状でさえ復興事業は人材不足が慢性化しているのに、 オリンピックに向けたインフラ整備の方に建設業者が投入されるようになれば、復興は間違いなく大幅に遅れる。 2020東京五輪は「復興五輪」どころか、「復興先送り五輪」になるのだ。  成長戦略、成長戦略と呪文のように唱え続ける安倍政権は、『三丁目の夕日』のような高度経済成長時代の再来を望み、五輪開催がその起爆剤になるものと本気で信じている。   だが、実際には1964年の東京五輪が高度経済成長を起こしたわけではない。 1964東京五輪は確かにインフラ整備の契機となり、高度経済成長の象徴とはなったが、決して東京五輪が高度経済成長を起こしたのではなく、 あくまでも既に高度経済成長期に入っていた時に、東京五輪が開催されたのである。  再び東京五輪をやれば、高度経済成長も再び起こるかのような思い込みは、自分の経験を歪めて記憶し、それを絶対視している「発展途上国的ジジイ」の妄想に、若い世代までが巻き込まれているお馬鹿な現象に過ぎない。柳の下にいつもドジョウはいないし、五輪の下にいつも経済成長はない!  
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!