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magomeさん のコメント

岸端編集長、小林師範、泉美師範、時浦師範代、今週もまた、ライジングを楽しんでしまいました。
岸端編集長を始め、通常より早い配信は見事でありまして、いい意味で私の予定を大幅に狂わせてしまいました。ライジングの欠点は一度読み始めたら決まって面白いので途中で止められない所にありますので。

今回の「ゴー宣」でフリーとは名ばかりの記者が現代においていかに多く、その典型が櫻井氏であることが改めて解りました。そして、櫻井氏のような報道者がその典型であるのだと思いました。通常、所属している出版社や新聞社の方針に縛られずに自らの意志と視点から取材して報道する場合、あらゆる出版社、もしくは自費出版に取材内容を持ち込む物のはずですが、櫻井氏の活動を見ていると、主張も内容も、そして現行の持ち込み先も自称保守系の産経新聞や産経新聞系の雑誌、または自称保守系の雑誌ばかりで小林師範のように正論、SAPIOから週刊金曜日やガロのような少数発行雑誌に至るまで現行を持ち込むか、主張を公表する「フリー」と呼べる行動が全くと言っていいほど見当たりません。
櫻井氏も出版社や新聞社の方針に縛られていないことを意味する「フリー」と、取材力を示す「ジャーナリスト」を自称するならば、大手新聞や出版社が取材していないか、取材しようとしない本題に取り組んで、特定の報道機関に取材内容を公表するようなことは絶対に避けるべきであると思えてなりません。その点では小林師範は「沖縄論」を赤旗だけが書評を書く一方で「戦争論」を産経新聞の系列が評価をするなど、まさに小林師範がこれまで主張してきた内容とそれを取り上げた出版社や新聞社の結果が「フリー」を表しているとのだと思いました。
今回のゴー宣で取り上げられたIAEAによるチェルノブイリの調査内容を読んで、我々日本人が二度と繰り返したくないために世界に伝えた、原爆投下の悲劇とその惨状を、IAEAには全く伝わっていないどころか、チェルノブイリでも原爆投下の被爆者たちと同じく原発事故被災者を実験体に使ったのだと思いました。自称保守派の中にはIAEAが安倍氏の福島第一原発の汚染水コントロールに「正常通り運転されている」と「お墨付きを与えた」と鬼の首でも取ったかのように脱原発派に見せて批判していますが、チェルノブイリの実情を隠し続けて被災者に多大なる苦痛を与えて実験体のように扱ったIAEAが与えた「お墨付き」など誰が信じるのでしょうか?少なくともこれまでの報道からすると、IAEAはまた出鱈目なことを言って、自分たちの私益を守ろうとしているのだとしか、私は思えません。
「フリー」を自任するならば、このような疑いを一蹴するような思考と取材力による裏付けが必要のはずなのですが、果たして、そこまでの取材力を櫻井氏が持っているのかと言えば、もはや取材力はなく、如何にして自称保守系からの支援をいただくかだけになっているとしか思えません。私は報道関係の仕事をしてもいなければ携わっているわけでもありませんが、取材拒否を恐れてしまっては「フリー」を名乗る取材者の資格はないと思いますし、「フリー」にはパパラッチと同じくらいの覚悟と危険性が付きまとう仕事なのだと思えてなりません。小林師範のようにオウムに暗殺されかかり、様々な人や団体、機関から銃弾を送り付けられたり、入国を拒否されるなどの脅しや弾圧行為を受けてきた事実が「フリー」の過酷さを証明しています。
 櫻井氏や現在、ネトウヨ、ネトバカや自称保守系に入り浸っている自称「フリー」の取材者たちを見ていると、

「食べたいものだけを食べると病気になる。聞きたいことだけを聞くと無知になる。」

という有名な言葉を自らの行動で証明しているのだと思えてなりません。「フリー」はこのままでは形骸化してしまうことは避けられず、誰が「フリー」なのかは読者が内容をよく読んで自分である程度調べなければ解らない時代がもう到来しているのだと思いました。

泉美師範の「ザ・神様」は予想もしていなかった大展開が到来したと勝手に思ってしまいまいした。それはお気に入りの神が登場したからではなく、「うんこ」が出てきたからです。これまでの話だと素戔嗚尊の汚らしさを証明するだけのものでしたが、実は「うんこ」は処理の仕方によっては農作物や海苔などの海藻養殖、カキ養殖などの貝養殖の良質な肥しや土中、水中の生物、生態系を活発化される有効な有機物となり、江戸時代はこの「うんこ」を有効利用したがために自然と共生しながら食料を増やして人口の増加と長期にわたる平和な時代の継続に成功させました。しかし、近年はこの「うんこ」の有効利用が不十分で耕作放棄地や荒廃林の増加、そして有効な生物資源の減少と膨大な処理費用と維持費に我々は頭を痛めています。これは生ごみ処理でも同じです。ザ・神様では神が「うんこ」をどのように処理するのか思わず、楽しみがそっちの方に行ってしまいましたが、新たに登場したスクナビコナの活躍に期待します。
No.76
134ヶ月前
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第64号 2013.12.3発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴー宣」…チェルノブイリに「よみがえった町と子育てにいそしむ人々の姿」があるとデマを広め、IAEA基準の20倍の線量までなんの心配もいらないと、被災者の帰還を勧めている櫻井よしこ。『NNNきょうの出来事』のキャスターを務めていた1993年、「チェルノブイリ特集」を組み恐るべき実態を知った櫻井氏は何を言っていたのか?彼女の異様な変節、そしてその背景にある事実とは!? ※「ザ・神様」…夫婦のクライシスをエロスの力で乗り切ったオオクニヌシ。ますます日本の国を造り固めようと考えるが、国土の開拓はとてつもない一大事業。どうしたものかと思い悩むオオクニヌシの前に現われたのは、ちっちゃいおっちゃん!?果たして彼の正体とは?? ※「よしりん漫画宝庫」…とにかく難しいこと抜きで遊びまくろうという考えのもと制作された『タコちゃんザ・グレート』。どうしても見え隠れする“ハードな知性”と格闘しながら(!?)、徹底的にやりたい放題のよしりん。お遊びの極め付けは、史上初の「ミュージカルマンガ」の誕生!何のこっチャイナ~!な展開に、もう笑いが止まらない!! 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第66回「櫻井よしこの異様な変節」 2. しゃべらせてクリ!・第25回「貧ぼっちゃまにガツンと言っちゃるぶぁい!の巻〈前編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第22回「ちっちゃいおっちゃん、現る! 知恵者・スクナビコナ」 4. よしりん漫画宝庫・第56回「『タコちゃん・ザ・グレート』③ハードな知性とソフトな娯楽性!」 5. Q&Aコーナー 6. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 7. 読者から寄せられた感想・ご要望など 8. 編集後記 第66回「櫻井よしこの異様な変節」  櫻井よしこは1980年から1996年まで16年近くにわたって日本テレビで、現在の『NEW ZERO』の前身番組である『NNNきょうの出来事』のキャスターを務め、世に知られるようになった。  70年代までは報道の現場に女性の姿はほとんどなく、テレビでは「ニュースは男性が読まなければ信用されない」とまで言われ、女性アナウンサーの役割は「天気予報」くらいという徹底的な男尊女卑が定着していた。そんな中、櫻井は女性ニュースキャスターの草分け的存在となったのである。  当初は小林完吾など男性アナウンサーとのコンビだったが、終盤の6年間は櫻井が単独でメインを張った。   そんな時期の1993年5月、同番組は4回にわたる「チェルノブイリ特集」を組み、フォトジャーナリスト・広河隆一をゲストに迎えてその取材レポートを放映した。  これはいまYou Tubeで見ることができる。おそらく無許可だろうが、20年前のテレビニュース番組の検証など昔は不可能だったので、正直に言えばありがたい。  広河隆一はその後も一貫してチェルノブイリの取材と支援を続けている。そして櫻井は…この櫻井と、今の櫻井は本当に同一人物なのか!?  櫻井は冒頭、こう断言する。 「 史上最悪のチェルノブイリ原発事故から7年経ちました。公の機関は、住民への被害はなかったなどと発表していますが、事実は全く違います 」  広河は恐るべき実態を報告する。 事故当初、ソ連は「住民の被害はなかった」と発表した。  だが実は、初期の被曝を記録した唯一の物証であるカルテが何者かによって持ち去られ、所在がわからないという。  そしてかろうじて発見されたカルテには、住民が極めて高いレベルの被曝をしていたことが記されていた。   明らかにこれは当局による「被曝隠し」だった。    さらに事故4年後の1990年、IAEA(国際原子力機関)の調査団が現地入りした。調査委員長は重松逸造という広島の医者で、現地の人々は日本人、しかも広島の医師なら公正な調査をしてもらえるものと期待した。   だが調査団は汚染の激しい地区には立ち入りもせず、食料は持参してきて現地の食べ物は一切口にせず、早々に引き揚げた。   そして翌年「住民に被曝被害はなかった」という報告書を発表したのだった。  重松逸造は、米国が広島・長崎の被爆者の「標本集め」のために設立したABCC(原爆障害委員会)のスタッフを経て、ABCC等を再編した「放射線影響研究所」の理事長となり、同研究所を牛耳ってきた人物である。  しかもそればかりか、イタイイタイ病の公害認定の際に、原因はカドミウムではないとWHOに見直しを提起したとか、スモン病の際に厚生省の調査班長を務め、キノホルムが原因だとは認めなかったとか、とにかく「ザ・御用学者」とでも言うしかない人物だったのである!   IAEAが「安全宣言」を出したために、一時は盛り上がりを見せていた国際社会の支援は急速に収束していき、チェルノブイリは忘れられた存在となってしまった。  そしてその陰で、住民の健康被害はどんどん拡大していった。IAEAの御用学者が、被害を拡大させたのである!  櫻井は深刻そうな表情を浮かべて 「 広河さん、こうして見ますとね、国際原子力機関が住民の健康に問題ないと発表したのは一体なんだったんでしょうかね? 」 「 もう、この国際原子力機関の信用性そのものが深刻に問われているわけですね 」 「 IAEAの責任は極めて重いと言えるわけですね 」 ・・・と、繰り返しコメントしている。  次にチェルノブイリの北側、 ベラルーシ・ミンスクの病院 の取材レポートが放送された。どのベッドにも瀕死の子供たちが横たわる悲愴な映像が続き、広河が語る。 「 私は去年もこの病院を取材し、子供たちを撮影しました。しかしその子たちに一人も会うことはできませんでした。大半は亡くなっていたのです 」  甲状腺がんに罹った10代前半の少女の身体にメスが入れられる衝撃的な映像等が流れ、解説のナレーションが入る。 「 医学の常識では、甲状腺がんは大人の病気です。子供が罹る率は50万人に1人と言われています。しかしチェルノブイリ周辺では、事故後4年を過ぎてから子供の甲状腺がんは爆発的に増え始めました 」 「 原発の北のホイニキ地区では352人中27人の子供が要注意と診断されました。このうち甲状腺がんは2割に上ると見られ、平均発病率の7800倍です 」  特集の最後は、事故から7年が経ち、被曝した女性たちが次々子供を生むようになっているが、食品の安全管理はきわめて杜撰な上に、遺伝の影響もわからず、生まれた子供たちの将来が案じられるという内容だった。  これを見て、櫻井は沈痛そうな表情を浮かべてこう言った。 「 広河さん、あの子供たちがこれから先どうなってしまうのか考えると、本当に心配ですねえ 」  そしてさらに、こうも言っている。 「 小児の甲状腺がんは、これまでは汚染がひどい地域の子供たちに目立っていたわけなんですが、この1年間でなんと、原発からかなり離れたポーランドからさえも発症しているという報告が出てきているんですね 」   この櫻井と、今の櫻井は、同じ櫻井よしこなのか!?  もちろん、絶対に意見を変えてはいけないというわけではない。小泉純一郎が言ったように、「過ちてはすなわち改むるにはばかることなかれ」である。   しかし、考えを改めたのなら、なぜ改めたのか、過去の発言の何が間違っていたのかをはっきりさせなければいけないのではないか? それなのに櫻井は変節の理由を明らかにしない。というより、変節したことすら黙っている。  この番組を、単に20年前のチェルノブイリとして見てはいけない。これから数年先の福島かもしれないと思わなければならない。  そしてさらに20年経ったチェルノブイリ事故被災地住民の健康被害はどうなっているのかをレポートしたのが、先週紹介したNHKのETV特集と、同番組のスタッフが書いた『 低線量汚染地域からの報告 チェルノブイリ26年後の健康被害 』(NHK出版)である。  先週は紹介しきれなかったが、ここにはまだまだ深刻な事態が報告されている。  
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!