• このエントリーをはてなブックマークに追加

na85さん のコメント

 よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、ライジングに関わった皆様、一年間ありがとうございました。ゴー宣では硬軟取り混ぜた様々な問題について大いに考え、お笑い諸コーナーでは深刻なゴー宣とのギャップも手伝って大いに笑い、総じて大いに楽しませていただきました。個人的には予定外の醜態を晒すこともありましたが、疑似共同体に笑いを提供できたのならそれも一興と考えます。皆様、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 今年最後のライジングの「ゴー宣」は一年を総括するのに相応しい最重要テーマであり、しかも卑劣な似非尊皇雑誌が為してきた邪悪な逆賊行為を非常にコンパクトにまとめていただきました。雅子妃殿下のご病状やご公務の経緯といった事態の推移と卑劣週刊誌の論調の変化をまとめて時系列で追えるという親切設計な点もありがたいです。これには時浦師範代のブログ「皇室報道監視録」も大いに寄与したと思います。普段忙しく政治や社会のことを考えている時間も取れない庶民・生活者にとってはライジングは本当にありがたい存在です。
 さて、芸能ゴシップ記事と皇室批判を同レベルで扱う週刊新潮・週刊文春などのホシュを騙る下世話週刊誌は、皇室を叩けば売れる、さりとて下世話雑誌のままやれば右翼が怖い、だから尊皇心がある高尚そうな保守の顔をしよう、皇室を慮っているふりをして叩こうという最も卑劣な存在です。しかも書かれていた記事の内容を読者がすぐに忘れてしまっても「東宮一家は天皇皇后両陛下に比べてなんだよ」という小姑感覚の悪印象だけは残るわけですから、手軽に読める分だけその悪影響は計り知れないものがあります。戦後の言語空間において、憲法の制約のため反論できない皇族方に対し繰り返されてきた週刊誌の「小言」は、かつて国民が共有していたはずの天皇という地位を引き受けていただいて有難いという感覚をすっかり失わせ、「手を振ってるだけで楽に生きている特異な芸能人」ぐらいの感覚で戦後平等主義を合併した国民主権病の大衆を翼の左右問わず増殖させてしまいました。
 さらに90年代以降の構造改革の進行によって中間層が崩落し、それによって共同体も多くは機能不全となり、ネット空間の拡大にともなって砂粒の個が増殖すると国民主権病の罹患者増大と重症化は加速度的となりました。ネトウヨや自称ホシュ、そしてグローバリストなどは日本の言論あるいは経済を自分たちが支えていると勘違いしていますが、共同体から遊離した単なる砂粒の個に過ぎないため分かりやすい右の言説に回収されることが多く、男尊女卑性の男系固執病を合併していればさらに重症です。安倍政権が支持層とするのはこの男系固執病と国民主権病の合併患者の群れであり、対外政策・経済政策・エネルギー政策などの失政が明らかになると、安倍は「唯一の成果」である女性宮家創設潰しを誇るしかなく、ますます男系主義を手放さないはずです。
 そんな安倍の太鼓持ちが産経新聞と自称ホシュ雑誌ですが、その一つである週刊新潮が「女性宮家の創設は両陛下の強い御意向でした」とはよくもシレッと書けたものです。しかしこれは輿論が動いてきた証拠かもしれません。よしりん師範が『天皇論』を連載されていた頃は天皇皇后両陛下のご真意がまだ明確に知られていなかった時期であったと思いますが、宮内庁長官や侍従長の発言から陛下のご真意を丹念に読み取り、女系を含めた双系こそが陛下のご真意に違いないと判断してリスクを取って発表し、さらに追撃編(新天皇論)で男系派と言論戦を戦い、SAPIO・ポストへの寄稿や『女性天皇の時代』、「ゴー宣道場」・道場ブログ・ライジングなどを通して訴えてこられたことがようやく奏功し始めたのではないかと考えます。田中卓先生の「恋闕の友へ」や高森明勅先生の「今昔モノ語」、時浦師範代の「報道監視録」、「女系に対する疑惑」も大規模な入口がネット道場に集められているわけです。そのネット道場のサイトや道場ブログがマスコミ関係者にも閲覧されているなら尚更です。また同じブログでどこよりも熱くAKBについて語るという硬軟の混在も閲覧者を増やしているでしょう。師範のネット戦略は間違いではなかったと思います。ちなみに、週刊誌は芸能ゴシップと皇室批判記事を同一誌上でやって皇室を同一レベルに貶めましたが、よしりんブログでは皇室の聖性を擁護し、AKBのマジを擁護し、不真面目な政権やふざけた言論を批判するといった具合に態度が一貫していると思います。
 皇太子殿下・雅子妃殿下は国民の無関心という孤立無援の中で自称ホシュ不敬雑誌のバッシングをついに跳ね返されたわけですね。このことは皇太子夫妻を見守ってこられた両陛下にもストレスとなっていたと思われますが、心配の種が一つでも取り除かれるのなら喜ばしいことです。しかし輿論が入れ替わり、男系主義者の政権が完全に退陣するまでは全く予断を許さないという状況は当分続きます。この3年間にもっと何か自分にできることを探して行動していきたいと思います。

 「ライジング版流行語大賞」と「ザ・神様キャラクターグランプリ」はコメント欄発の企画ですが、読者だけでなく師範方や編集長までをも楽しませる名企画となりました。企画・集計をされたカレー千衛兵さん、元坂口さん、ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。鼎談では流行語が出たときの裏話やよしりん師範のブレのなさにもう一度笑わせてもらいました。また1位のあの言葉が出たニュースをゴー宣で取り上げたセンスに脱帽です。木蘭師範のコメントでは自分は入れたいけど入れなかったというところにプロの矜持を感じました。入れるとしたらデストローーーイ!だったという点も木蘭師範らしいです。アマテラスに入れた私ですが、同じくらいスサノオやオオナムチも好きなのです。しかし皇祖神に1票も入っていないのはどうよ!という公共心?を発露してしまったのです(笑)。
 今回の「ウィキ直し!」はネトウヨの読解力のなさを余すところなく炙りだしていて見事だったと思います。副題を付けるとしたら「集合知の不可能性」とか「ネトウヨの生態」とかが似合いそうです。

 これからの3年間が希望の期間となるように祈念して na85
No.44
133ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第67号 2013.12.24発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※皇位継承の男系絶対を唱え、女性の皇位継承はおろか、女性宮家の創設すらも潰した自称保守派の平成25年は、こともあろうに皇太子殿下を皇位継承者の地位から追放してしまおうという謀略を画策し、ものの見事に失敗したという一年だった。今週の「ゴーマニズム宣言」では、尊皇派の仮面を被った朝敵たちが、皇室に対して行なった卑劣な言動を永遠に残すべく、今年一年の謀反を振り返る! ※コメント欄発!!読者投票で決定した「平成25年度ライジング版流行語大賞」&「『ザ・神様!』キャラクターグランプリ2013」を発表!!そして結果を受けて、よしりん&泉美木蘭さんの感想は!? ※『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて、一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」。おぼっちゃまくんもメリークリスマス!サンタお父ちゃまに何をおねだりしましゅか? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第69回「朝敵、この一年の暴言集」 2. しゃべらせてクリ!・第28回「サンタお父ちゃまにおねだりぶぁい!の巻〈後編〉」 3. よしりんウィキ直し!・第12回「ゴーマニズム宣言⑧:『沖縄論』」 4. 平成25年度ライジング版流行語大賞の発表 5. もくれんの「ザ・神様!」・「キャラクターグランプリ2013」結果発表 6. Q&Aコーナー 7. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 8. 読者から寄せられた感想・ご要望など 9. 編集後記 第69回「朝敵、この一年の暴言集」  平成25年も残りわずか、「小林よしのりライジング」も今年最後の配信となる。  そんなわけで今回は一年を振り返ってみるが、もちろんありきたりの回顧をしたってしょうがない。おそらく誰も振り返らないであろう事柄について、今年一年の動向をまとめておこう。  朝敵たちが、皇室に対して行なった卑劣な言動についてである。  保守を自称する朝敵どもの平成25年は、こともあろうに 皇太子殿下を皇位継承者の地位から追放してしまおうという謀略 を画策し、ものの見事に失敗したという一年だった。  自称保守の朝敵は皇位継承の男系絶対を唱え、女性の皇位継承はおろか、女性宮家の創設すらも潰してしまった。  その結果、このままでいけば、将来いまの皇太子殿下が天皇に即位した時には、「 皇太子不在 」という事態となる。  その時、国民は一気に事の重大性に気付き、「 愛子さまというお子さまがいらっしゃるのに、なぜ皇太子になれないのか? 」という声が沸き起こる可能性がある。連中はそれを恐れているのだ。   もはや男系主義者たちにとっては、皇太子殿下は「邪魔者」なのである。   皇太子殿下ではなく秋篠宮殿下が天皇になれば、その息子である悠仁さまが皇太子になれる。  また、秋篠宮殿下もすっ飛ばして悠仁さまを早々と天皇にしてもいい。  未婚のうちに天皇になれば、皇太子が不在でも当然ということになる。連中の本音は、そんなとこだ。   そして皇太子殿下を排除するための理由として、病気療養生活が10年目に入られた雅子妃殿下の存在を挙げ、皇太子殿下と妃殿下を共にバッシングする。  今年は両殿下のご成婚20年という節目の祝福すべき年だったにもかかわらず!   そしてもちろんこれは、 皇族はどんなに事実無根のバッシングを受けても 反論する権利がない ことがわかった上でやっていることである。   これを 朝敵 、 逆賊 、 謀反人 、 反逆者 と言わずして、他に何という呼び方があるだろうか?  今年の皇太子・同妃バッシングの皮切りとなったのは、週刊文春1月31日号「 天皇『秋篠宮はわかっている』の衝撃 」と題する記事だった。  記事には、皇后陛下に面と向かって「このままでは国民が皇太子殿下に対して統合の象徴として尊敬の念を持つことが難しいのではないでしょうか」と放言した匿名の人物が登場する。 「すると、皇后さまは一瞬、ギクッとした表情をされました」というが、そんな無礼なことを言われりゃ驚いて当然だ!   ところが週刊文春は、それがまるで「図星を指された」反応であるかのように示唆し、さらに全く曖昧な根拠で、 天皇陛下も皇太子殿下にではなく、秋篠宮殿下に対する期待が膨らんでいるようだと書いたのだった。  そして、今年の皇太子バッシングの火付け役として決定的な役割を果たしたのは、新潮45・3月号に掲載された宗教学者・山折哲雄の『 皇太子殿下、ご退位なさいませ 』だった。  いまの天皇皇后は日本の伝統を受け継いだ「象徴家族」であるが、皇太子・同妃は「近代家族」の方にぶれはじめているのではないか。だから皇太子は退位して、一家で「象徴家族」の重荷から解放され、新たな「近代家族」への道を歩む「第二の人生」を選んだほうがいいという、わけのわからん意見なのだが、宗教学者として一応権威のある人物の発言であり、大きな反響を呼ぶことになった。  歴史学の泰斗・ 田中卓 氏は、これを放置すれば今後どのような不敬な発言が続発するかもしれないという危機意識から、齢90にしてウェブサイト「 戀闕の友へ 」を立ち上げ、山折の無知や誤りを詳細に論じている。 http://www.seiseikikaku.jp/special/renketunotomohe/index.html#hajime  一方、週刊文春3月7日号には、「 皇太子『退位論』にご友人が怒りの猛反論 」という、山折論文批判が載っている。  山折と五十歩百歩の皇太子バッシングを載せているくせにどのツラ下げてという感もあるが、週刊文春は内部で皇太子派と反皇太子派に分裂しているのか、それとも二股かけてどう転んでもいいようにしているのか、皇太子・雅子妃両殿下を擁護する記事も載せる。その代表が、 友納尚子 氏の連載『 ザ・プリンセス 雅子妃物語 』である。   4月30日の国王即位式に出席するためのオランダご訪問に際しては、週刊文春は毎週毎週バッシング記事を載せ続けた。  ご訪問前は、直前までご訪問が決まらないことを批判し続け、ご訪問が決まれば随行する主治医の大野裕医師を、ご訪問後は、現地で雅子妃殿下が会われた父・小和田恆氏をバッシングしている。  叩ければ何でもいいとでもいうような様相だが、記事の最後には必ず取ってつけたように、「何より雅子さまのご快復にとって最良の選択がなされることを祈るばかりだ」だの「実り多き海外行啓となることを祈るばかりである」だの、心にもない一言で結んでいるのが、本当に気色悪い。  直前までご訪問が決まらなかったのは、ひとえに雅子妃殿下の体調に波があり、判断がつかなかったからであり、それを週刊文春が批判したところで事態が改善するわけがなく、逆に余計なプレッシャーをかけてご病状を悪化させかねなかった。   本当に雅子妃殿下のご快復を祈っているのなら、そもそもこんな記事書くわけがないのである。  さらに週刊文春は6月13日号では「 雅子さまと紀子さまのどちらが皇后にふさわしいか 」という無礼千万なアンケートで「雅子さま38%、紀子さま62%」という結果が出たと載せた!  皇后はあくまでも天皇のお后だから皇后である。   紀子妃の方が皇后にふさわしいというのは、皇太子殿下より秋篠宮殿下の方が天皇にふさわしいと言うのとほぼ同じである。   これは、国民の人気投票で天皇まで決められると思っているかのような、「 国民主権病 」の極致だった。  なお、週刊文春はこの後「安藤美姫の出産を支持しますか?」というアンケートをやって大ヒンシュクを買い、謝罪している。しかし「皇后にふさわしいのは」のアンケートについては、今なお何とも思っていないようだ。  そして週刊新潮6月20日号に、本年最大の問題記事が載る。  
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!