na85さん のコメント
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第72号 2014.2.4発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※未だに高度経済成長の記憶に縛られている老年世代・団塊世代。最近の若者は「草食系」「さとり世代」「内向き」等と批判されるが、果たして「脱成長」を目指すことは「江戸時代に戻る」ことを意味するのか?今週の「ゴーマニズム宣言」は“イケイケ成長神話”から醒めない団塊世代の思想的背景を徹底的分析!
※「ザ・神様!」…名参謀スクナビコナのキビシイお説教にぶちギレし瀕死の重傷を負わせてしまったオオクニヌシ。温泉の力で無事に息を吹き返したものの、スクナビコはでこぼこブラザーズ解散を決意していた!?まだまだ続く衝撃の展開!
※馬鹿が百科を書いている…!!ウィキペディアの記事を徹底的に添削しちゃう大好評「よしりんウィキ直し!」。あまりの酷さに「ウィキ直し」だけじゃ済まなくなり「ウィキ全部書き直し」にまで至った前回の「靖国論」篇に引き続き、今回も放り出したくなる酷さの「天皇論」篇を添削!
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第73回「団塊世代の成長神話は厄介だ」
2. しゃべらせてクリ!・第33回「ぽっくん、風邪になんか負けられましぇ~ん!の巻<後編>」
3. もくれんの「ザ・神様!」・第26回「衝撃解散! 神代の国土開拓コンビ『デコボコブラザーズ』」
4. よしりんウィキ直し!・第14回「ゴーマニズム宣言⑩:『天皇論』」
5. Q&Aコーナー
6. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
7. 読者から寄せられた感想・ご要望など
8. 編集後記
第73回「団塊世代の成長神話は厄介だ」 世代論は意味ないと思っていたが、それはあくまでも例外がいるし、上の世代が下の世代を理解できずに、批判したり、説教し始めるからである。
だが、やはり世代の経済状況や風潮に、人格が影響されていることはあるようだ。
最近は「草食系」とか「さとり世代」という批判が若者に向けられているが、物欲・性欲が少ないのが、資本主義にとって不都合だからである。
トヨタがAKB48に関わりだして、全国・各県からの応募で選出された少女たちで「チーム8」を作り、そのスポンサーになるという企画が発表された。
これは車離れした若者たちに関心を持たせて、国内市場の開拓に力を注ぐ必要からだろう。
果たして「 さとり世代 」に物欲が芽生えるか?
だがわしは「 バブル世代 」よりも、「さとり世代」の方が好感を持っている。
「バブル世代」の物欲の強さ、ブランド趣味、派手さ、金銭欲の強さ、マニュアル主義にはうんざりさせられたものだ。
そのような風潮に天罰を下そうと描いた『マル誅天罰研究会』は人気が最下位になって打ち切り、数年後『おぼっちゃまくん』でバブルを皮肉って大ヒット、雪辱を果たした。
わしが大学生の頃は、上の世代から「 三無主義 」とか「 シラケ世代 」と言われていた。
学生運動をやっていた「団塊の世代」からは、わしの世代は「無気力・無関心・無責任」の三無主義に見えていたらしい。
わしは内ゲバで殺し合いまでしていた学生運動の世代を、高校生の頃、テレビや新聞で見ていて、馬鹿にしていた。
「学問とは何か?」とか、「大学とは何か?産学共同体でいいのか?」とか、教授陣に詰め寄る学生たちの甘えはアホらしくて見てられないと思った。
自分で考えろ!大学なんかやめちまえ!と思っていた。
だから大学に行く気はなかったのだが、漫画家になるためにも読書が必要だと担任の先生に説得され、進学することにした。
大学では政治には一定の距離をとり、漫画家という自分の現場をとることを目指して、個人主義に徹していた。
すると新聞や雑誌で、「三無主義」と批判されていることを知ったのである。
「 馬鹿野郎が!無意味に運動ばっかりして、どうせ卒業したら髪を切って体制側に寝返ったくせに! 」それが団塊世代に対するわしの憤りだった。
ところが同じ学部にマルクス主義にのめり込んでる男がいて、授業料値上げを撤回させる学生運動に誘われ、貧乏な友人のため、実はわしも貧乏だったこともあり、付き合いでデモに加わったり、学生運動の溜まり場に顔を出すようになった。
そんな場所に可愛い女がいたので、好奇心が湧いたのだ。
だがどうしてもヘルメットと顔を隠すタオルがダサくて嫌で、顔を出してたら大学のブラックリストに載ってしまうし、体育会の連中に殴られるのもあほらしいと思い、漫画家になるために進学した原点に戻ろうと決意して、運動の仲間とは決別した。
それからは講義にも出席せず、毎日自宅に籠もって本を読み、カネが無くなったらバイトして、夜は女とデートしていた。
そのときの読書と恋愛の体験が、プロの漫画家になってからの人生に影響を与え、政治への批判精神は漫画の中で開花してしまった。
『東大一直線』も『おぼっちゃまくん』も時代風潮への風刺であり、『ゴーマニズム宣言』はもっと政治に直結する作品となった。
都知事選に立候補した人物で目立っている者の年齢を見ると、宇都宮健児(67)田母神俊雄(65)舛添要一(65)が「団塊の世代」だ。
細川護煕(76)だけが小泉純一郎(72)と共に戦中生まれで敗戦後の時代に育っている。
舛添が「 史上最高のオリンピック 」と言った時に気付いたのだが、いかにも高度経済成長のイケイケ感を体現した「団塊世代」の思考パターンなのだ。
田母神が原発推進で、公共投資絶対でハコモノ推進の東京五輪を唱えるのも、いかにも「団塊世代」の思考である。
宇都宮は違う雰囲気に見えるかもしれないが、実はマルクス主義的な、徹底的に弱者からの視点のみを重んじるところが、やはり学生運動が盛んだった「団塊世代」の申し子のような人格である。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
高度経済成長は輸出によって成し遂げた、だから日本は貿易立国だという嘘がありました。しかし本当は、ベビーブーマー(団塊世代)が大都市に出てきて新生活を始める際の住宅と必需品一式という内需が高度成長の理由でした。東京五輪’64が高度成長の象徴のように言われていましたが、これも本当はそれまであった国内需要をほぼ満たして成長に陰りが見えたため、起爆剤として五輪インフラという需要を創出したのであり、終わってしまうと国内に新たな需要が生まれたわけでもなく借金が嵩んだだけでした。
田中角栄の列島改造は、太平洋側に集中していた工業地帯を全国の地方都市に分散配置してそれを新幹線と高速道路で結び、地域間格差を埋めようとするものでした。しかしストロー効果で農村→地方都市→大都市と人口流出が加速し、このときも列島改造のインフラ整備に加えて移動した人口による新生活需要で成長が続いたものと思われます。そしてこの成長に陰りが見え始めたときに起こったのがバブル経済です。プラザ合意後の円高不況の局面でカネを刷りまくって経済を回し、その多くは土地や株などへの投資に回りました。このときは世代的に団塊ジュニアの新生活需要という堅実な実需が発生していたはずなのに多くは舞い上がったまま弾け飛びました。またこのとき輸出大企業は円高回避で生産拠点を海外に移転させ始め、国内には設備投資せず正社員もできるだけ雇わずという現在の経済構造の素地ができました。
このように団塊世代は、戦災からの復興→高度経済成長→列島改造→バブル経済と、バブル崩壊以後の長期不況までは概ね好景気に浴し続けた幸運な世代だと言えます。つまり実体験や成功体験による思い込みはそれだけ強くなり、成長神話は厄介なものになると思われます。またこの世代の勝ち組は、定年を迎えれば年金をもぎ取って悠々自適のリタイアメントライフが待っており、平均1500万円の預貯金は墓場まで持っていく勢いです。老後の蓄えが必要なのは物価が高いからだと言いますが、TPP参加で日本市場へのモノやサービスの供給主体の多くが外資に入れ替わって高級品と安物がキッチリ分離し、年金世代は国産、現役世代はウォルマートとなるでしょう。団塊世代は開く世代間格差による疾しさを糊塗しようとして途上国や先進国の中でも格差の大きい国の貧困層と比べるはずです。膨張したまま生存を続ける年金世代と疲弊して死んでいく現役世代という人口構成と社会構造は国家の屋台骨を崩しかねないのですが、政官財とマスコミの主要ポストを団塊世代が握っている状態はまだまだ当分動きそうにありません。そしてこのような国内の世代間闘争はTPPを推進する外資に利用されるわけです。
官民足並みそろえた産業政策で脱原発関連の新産業を起こせば経済成長する目はありますが、TPP発効後に「投資分野」の条項でここに外資が参入し始めると黄信号が点灯します。きっと外資のエージェントは団塊世代の企業人やマスコミ人を騙しているのでしょう。「日本の貿易赤字は化石燃料輸入のせいだぞ。原発再稼働で解決するぞ」と。赤字の本当の理由は部品も製品も生産拠点を軒並み海外移転して輸出が減ったためであり、またアベノミクスの円安誘導で燃料だけでなく全ての輸入価格が上昇したためでもあります。TPP妥結前は現在でもかなり外資に開放されている単純なインフラ整備の多い五輪に集中させておき、脱原発関連事業はTPP妥結・発効後に外資が内国民待遇で参入できるようになってから始めさせるのではないでしょうか。
この東京都知事選は旧戦勝国・IAEA体制によって押し付けられている原発を峻拒できるかどうかの瀬戸際であり、対米独立の狼煙を上げる一つの象徴のような選挙かもしれません。もう米国べったりの政権ではどうにもならないことは皆薄々判っていると思うですが、最も選挙結果を左右する団塊世代はこれまでのところ自分たちの生存期間中だけ安泰なら良いかのような投票行動を示しているように思われます。しかし、孫子の世代のことを思うなら、どうか「米国の頚木」という「戦後レジーム」から脱却するための投票行動を今後の国政選挙を先取りする形でとって頂きたいと思います。このままでは日本中を諦めムードが覆ってしまいます。都知事選は舛添氏と田母神氏に票が割れて無党派層が細川氏に集中てのが理想ですね。頑張れ!田母神(笑)。
「ウィキ直し!」は『天皇論』が一つの天王山ですね。「ゴー宣S○○論」の変な略系を使う御仁はこれには参加していないようですが、読解力不足と知ったかぶりの数人が書いているのは同様のようで、はやり集合痴です。
「ザ・神様」は今回すんごく強引です(笑)。そのエピソードむりくり入れてきましたね。でも楽しいです(笑)。
副島氏やコシミズ氏の低線量被曝安全論は原発推進派に利用されないか? na85
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