閑人さん のコメント
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第111号 2014.12.2発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…ヘイトスピーチをするネトウヨや在特会。彼らは理論で相手を説得したいわけでも、ましてや真理が知りたいわけでもなかった!「表現」ではなく単なる「表出」である彼らを「説得」することは不可能である。かと言って、ヘイトスピーチを野放しにしておくことはできない。では、どのような対処法が効果的なのか?
※「ザ・神様!」…洋上の宮殿で3年間も現実逃避していたヤマサチ。ようやく兄ウミサチの釣り針を見つけ出し、さらには海の神・ワタツミから兄をこらしめる方法を伝授されたヤマサチは、遂に陸へと帰還!兄弟対決の行方はどうなるのか!?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!サントリーとニッカ、どっちのウイスキーが好き?男はSであるべきか、Mであるべきか?なぜ日本は性犯罪に対する刑罰が軽いのか?女性に「壁ドン」してみたい?最近口ずさんでる曲は何?選挙時の報道のあり方についてどう思う?「流行語大賞」、先生だったら何を選ぶ?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第109回「表現と表出の違いを知り、軽蔑の空気をつくる」
2. しゃべらせてクリ!・第71回「沙麻代ちゃん、ぽっくんの愛を受け止めてクリ!の巻〈前編〉」
3. もくれんの「ザ・神様!」・第46回「滅びの呪文のチカラ ~海佐知&山佐知7~」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第109回「表現と表出の違いを知り、軽蔑の空気をつくる」 社会学者の宮台真司氏が「リテラ」というサイトのインタビューでネトウヨの分析をしている。
この中で宮台自身が言っているとおり、「リテラ」とはかつての雑誌「噂の真相」を彷彿させる「左翼ゴロ路線」の下品なサイトで、載っている記事も眉ツバな匂いが芬々という感じなのだが、それはともかく、この宮台のインタビューはちょっと面白い。
http://lite-ra.com/2014/11/post-601.html
宮台は「 あれは知性の劣化ではなく感情の劣化だ 」と言う。まさにその通りだ。
そして、「表現」と「表出」という言葉を使って分類をする。
「表現」は、理論で相手を説得し、従わせようとすること。
それに対して「表出」は、自分の感情を吐き出すことだけが目的。
相手の反応など全く関心がなく、ただ自分の気分がスッキリすればそれでいいというのが「表出」であるという。
ヘイトスピーチをやっている連中は、それが気持ちいいと思って「表出」しているだけだから、説得なんか不可能なのだ。
いくら理論立てて「在日特権なんかない」と「表現」したところで無駄。もともと真理へと到達したいなんていう意識は毛頭ない。ただ感情をぶちまけたいだけなのだから。
真理が知りたいというような最終的な目的があれば、その過程における感情はある程度制御して臨むことになる。ところがネトウヨは感情を制御できず、最終的な目標なんかどうでもよく、とにかく今すぐここでカタルシスを得たいという短絡的、刹那的な者たちであり、そのために「表出」に固着し、ヘイトスピーチをわめき散らす。
だからこれは「 感情の劣化 」だということになるのだ。
もっと簡単に言ってしまえば、全く躾をされず、我慢することを一切覚えていないクソガキみたいなものだ。人としての感情が成熟していない、獣に近い状態と言ってもいいだろう。
それでは、このように感情を劣化させた、説得不可能な連中に対して一体どう対処すればよいのだろうか?
宮台は「レイシストをしばき隊」のようなカウンター運動が有効だと唱えている。 毒を以て毒を制すというか、「劣化した感情」には別の「劣化した感情」をぶつければいいというのだ。
理論で対抗してもしょうがないから、感情と感情で戦うしかない。「キモいか立派か」という感情に訴えれば、「ヘイトはキモい。YouTubeとかで観たらキモいオヤジとオバハンばかり。筋骨隆々としてタトゥーが入ったしばき隊の方が格好いいぜ」となるという戦略なのだそうだ。
だが、わしはこの意見には同意できない。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
「表出」は、自分の感情を吐き出すことだけが目的。
ゴー宣を読むようになって以来、度々「表現の自由」が相手を批判する言葉として
使われるのを目にしてきましたが、使われる度に違和感を感じていたのですが、
それが何なのかわかりませんでした。今回のゴー宣でそれがようやく分かり、
すっきりしました。相手の言葉が理論的か感情的か、注意して読んでみたいと
思います。
それにしても今回のゴー宣は自分にとっても耳の痛い話でした。
コメント欄が荒れる度に何度相手を説得するために自分も書き込もうかと
思ったことか。でも、向こうのほうが一枚植上手だからやり込められて
終わりだろうな、ゴタゴタに巻き込まれたくないなと思って
躊躇してましたが、ゴー宣を読んで表出に対して何かを書き込もうと
すること自体が獣への道に足を入れようとしてるように思いました。
遂に終止符が打たれたウミサチ・ヤマサチ兄弟の確執?ですが、
釣り針をなくされた腹いせに無理難題を吹っ掛けたとはいえ、
呪いのせいで散々な目に遭ってしまったウミサチ兄ちゃんに
同情しました。ヤマサチに仕えると誓ったウミサチ兄ちゃん、
これがヤマサチの呪いのせいだと知ったらどうなるんだろう?
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