くりんさん のコメント
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第129号 2015.4.21発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ザ・神様!」…引き続き、原発収束作業のつづく福島県双葉郡についてレポートします。今回は、東京電力が電源立地地域対策交付金制度を使って建設した、巨大スポーツ施設「Jヴィレッジ」を紹介。必死の収束作業が続く裏で、再度始まった招致レースと利権争い。そこに正義はあるのか?
※「ゴーマニズム宣言」…現在の日本では「議論」が成立しにくくなっている。これは、民主主義の危機と言うべき状況である。「信仰の告白」ばかりで「議論」が一切できないという状況の、まさしく典型的なケースとして現われたのが「アイヌ『民族』問題だ。小林よしのりが提示した3つの質問に、香山リカは何と答えたのか?「アイヌ民族」が存在すると信じる者たちの正体が明らかに!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!利き腕に悪性腫瘍ができたらどうする?AKB48グループも生歌を増やした方が良いのでは?オススメの古典小説を教えて!沖縄県の翁長知事は信用できる?「職業に貴賎なし」と思いながらも自分の娘には性風俗の仕事に就いてほしくない…こんな私はやはり蔑視しているということになる??…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. もくれんの「ザ・神様!」・第55回「福島ルポ・終わらない収束作業となくならない利権②」
2. ゴーマニズム宣言・第125回「議論の出来ない『信仰の告白』が多すぎる」
3. しゃべらせてクリ!・第89回「どぼちて~!?モテる男はつらかぶぁ~い!の巻〈後編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
【生放送予定】
http://live.nicovideo.jp/watch/lv217806309
今週23日(木)20時 から 「よしりんに、きいてみよっ!」 を生放送予定!
テーマは 「自民党の言論封殺を分析する」 です。
〔よしりん談〕
泉美さんの福島原発利権のレポートも絡めて、権力者の鈍感で横暴な態度や、マスコミの弱点、そしてコメンテーターに対する辛辣な批評まで、幅広くざっくばらんに話せたらと思っています。
やっぱり「ゴー宣道場」で話すマナーと、ラジオでの話し方と、ネット生放送での話し方は、全部違うわけです。
自然にそうなってしまう。
なぜ自己規制が、メディアによって働くのかも含めて論じれば、この問題、もっと見えてくるものがあるのではないでしょうか?
木曜午後8時、生放送でお会いしましょう。
お見逃しなく!
第55回「福島ルポ・終わらない収束作業となくならない利権②」 引き続き、原発収束作業のつづく福島県双葉郡についてレポートしたい。
前回紹介した、原発のない原発作業員タウン・広野町に建設されている、除染作業員のための宿舎(※)は、あれから2週間、さまざまな利権亡者の妨害をくぐりぬけて荒れ地を均し、コンテナハウスをビシバシ組み立て中。
(※ 第54回「福島ルポ・終わらない収束作業となくならない利権①」 を参照)
なんと二階建てだった! 猛スピードで1500名分組み立て中。
窓があるとは言え、コンテナ住まいは狭苦しいだろう。しかし、多くの除染・原発作業員は、大部屋で雑魚寝するか、被災者から借り上げた一軒家に大勢で押しこまれ、男所帯で寝床やトイレの争奪をするという状況。この宿舎は待ち望まれている。
近隣では、この日も除染作業が行われていた。マスクをした作業員たちが、モーター音を響かせながら、ブレードカッターで雑草を刈っている。 事故から4年経っても、いまだ草木を「放射性廃棄物」として扱わねばならないのだ。
広野町の北、楢葉町の海辺にあるすすき野原で行われていたのは、除染作業で使用した放射性物質除染布を土嚢に詰める作業だ。
重機で除染布をつまみあげ、作業員の手作業と連携して土嚢のなかへ詰めていく。
使用済み除染布は、野原に山積み状態。せめて雨が降る前に片づけなければ…。
楢葉町の放射性廃棄物仮置き場。画面左側にも莫大な敷地が広がっている。
楢葉町の放射性廃棄物仮置き場は、もとは稲穂の実る豊かな田園だったそうだ。終わりのない除染作業、覆い尽くすグリーンのシートは、震災直後の遺体安置所の光景を思い出させもした。
今回は、広野と楢葉、この二つの町にある、 原発マネーの代名詞であり、震災後は、原発事故収束の対応拠点となった施設 を訪れた。
◆電源立地地域対策交付金施設「Jヴィレッジ」
火力発電所を抱える広野町、そして、福島第二原発を抱える楢葉町。この二つの町をうまくまたぐように建設された巨大スポーツ施設がある。
東京電力が総事業費130億円で建設し、福島県に寄贈した日本初のサッカー・ナショナルトレーニングセンター『Jヴィレッジ』 だ。
サッカーのことはよくわからないが、世界レベルのトップ選手をトレーニングする特別強化施設らしい。総敷地面積49.5ヘクタール、全11面の天然芝ピッチ、5000人収容のスタジアム、フィットネスクラブ、ホテル、レストランなどが併設されている。1997年の開設以来、日本代表はもとより、各国の代表チームが合宿や大会に利用してきた。
2011.3.11発災以降は、福島第1原発から20km地点にありながら、比較的被ばく線量が低いという条件が重なり、政府と東京電力の管理下に置かれ、事故収束の最重要拠点として使用され続けている。
巨大さ、伝わる? 赤枠がJV。画面中央、薄紫の破線が、楢葉町と広野町の境界。
地図を眺めると、「ここもかよ!」と思う。
原発マネーを効率よく流すために、2つの町にまたがって建設された第1原発、第2原発と同じく、Jヴィレッジもまた、広野町と楢葉町を巧妙にまたぐ立地になっている。
実際に敷地のなかへ入ると、主要施設はほとんど北側の楢葉町にあり、南側の広野町は山林しかない。くねくねと車道を進むと、最南端にようやく巨大なスタジアムが出現するというかなりのムリヤリ感がうかがえるのだが、このスタジアムのおかげで、広野町は「サッカーの町」として胸を張ることができていた。
薄汚れてしまった、物悲しい、サッカーボールのオブジェ…。
ホテル棟。現在は、作業員の放射線防護教育やホールボディカウンター施設等が入っている。
東京電力がJヴィレッジ構想をほのめかしたのは 1994年、Jリーグ設立の翌年 のこと。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
日本が世界に誇るトレーニングセンターから原発事故収束の最重要拠点と化してしまったJヴィレッジ。2002サッカーW杯のときのような夢のような賑わいがこの地に再び戻ってくることはもう二度とないのでしょう。
被ばく線量が低いとはいえ原発事故現場から約20㎞しか離れていない放射性廃棄物が絶望的なまでに積み上げられたこの地に、誰が好き好んで来たがるというのでしょうか。
原発事故は決して過去のモノではないこと、汚染された地区が全く復興していないこと、日本政府や東電が事故をなかったことにしようと必死こいてることを、全世界に向けてさらしているようなものです。
北京五輪で大気汚染の酷さからマラソン競技への出場を辞退する選手が続出したように、原発事故現場からそう遠くないJヴィレッジでの合宿や試合を拒否する国が出てくるでしょう。
「復興」「絆」を掲げて大金をばら撒くから黙ってろ感満載なのが腹立ちます。
仮に原発マネーがなくなったことで経済的な事情からその地を離れることになってしまっても、その地には自由に戻ることができます。どんなに時間がかかったとしても再興することは可能なのです。
ですが放射能によって汚染されてしまえば、もう二度とそれ以前のようにそこで暮らすことも再興すらも永遠に叶うことはないのです。
私の家から自転車で10分程のところに日本最大の湖・琵琶湖があります。福井の原発が事故を起こせば、近畿1400万人の水がめである琵琶湖も放射能に汚染されてしまいます。
日本最大の湖を放射能で汚染して琵琶湖の水を汚しても、その水で生きてきた住民たちに原発推進派はなおも「原発は必要だ」と言い張り続けられるのでしょうか。
金をやるから黙ってろと悪びれもなく言い放つのでしょうか。
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