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武藤さん のコメント

配信ありがとうございました。
今回のことをよーく考えてみますと、日本が敗戦国で敵国条項に入っている現状を維持しつつ、重武装中立を目指すのが宮台氏の立場だと思います。
そのために諸外国には平身低頭に土下座外交を行う。
靖国の英霊に対して不道徳だから、こんな真似をしてはいけない!と観念的な立場を僕は取りません。本当にそれで重武装中立し、米軍基地を撤去できるならば、土下座外交も良しとする立場です。
しかし、現実にはいくら戦勝国、反日国に謝罪外交をしようが、信頼醸成はできないと思います。
そもそも、反日兄弟とも言える中韓には親日的な発言を許していません。言論の自由が認められたなら、宮台氏の論にも説得力が持たれますが、現状ではいくら土下座外交をしようが、中韓が親日になることはあり得ません。
結局は日本を永続敗戦国にするというレジームが重武装中立ができないと決定的な要因である以上、
リスクがいくら高まろうが、国際社会の信頼を失おうが、戦前日本の正義を主張するしか、自主独立はできないんじゃないでしょうか?
敗戦国というポジションにいながら、アメリカと対等な関係なんて虫が良すぎます。ドイツがうまくいったんだから、日本も!なんて話は簡単ではありません。
第二次大戦中にアメリカはドイツに対して憎しみを抱いたのではなく、ヒトラー率いるナチスを敵としていました。だから、ヒトラー一味を排除したらドイツは我々の友に戻るという信頼関係がありました。それ幸いに戦後ドイツはナチとドイツ国民を分ける巧みな戦略で主権国として維持できています。
また、同じヨーロッパ人というのも信頼醸成できる要因であると思います。
対して日本に対してのアメリカ世論は日本自身を滅ぼすしかない!日本自体が邪悪だ!天皇はナチと同じだ!というものでした。
グルーら知日派は軍閥を排除し、新英米派を復活させたら、日本は民主主義国家に復活するという認識でしたが、少数派にとどまり、あの悲惨なGHQ統治になりました。日本をフィリピン並みの経済にすることが目的だったようです。
しかし、冷戦が始まると、日本が共産主義の防壁としての役割が高まります。アメリカは対日援助の強化及び再軍備支援に乗り出します。ここでの、アメリカの態度はリアリズムに徹しており、日本が戦前に比べ好きになったとかではありません。
冷戦が崩壊すると、アメリカの対日態度が変わります。それまでは建前上は同盟国として支援していましたが、アメリカにとっての補給地、輸送担当部隊を要請してきます。それまで、顕在化してこなかったアジアの反日運動、謝罪外交…冷戦が崩壊してから立て続けに起こっています。
つまり、冷戦がある時はアメリカは日本に対して建前は信頼しているようにしていた。韓国も建前は今ほど反日的な態度はしていなかった、中国もソ連と対立していたし、日本の経済援助が欲しかったから、反日行動は抑えていた。
それが、冷戦崩壊とともに対日態度が一変し、建前の信頼関係が崩壊してしまいました。
我が国の政府も信頼してもらおうと、歴史認識を全面譲歩し、謝罪外交に終始しました。確かに、金大中にしろ江沢民にしろ、一応は歓迎するような発言はしていますが、本心はどうなのか…
宮台氏はここで、馬鹿な政治家、言論人が謝罪外交を無にするような発言をするから、中韓が怒り、信頼醸成できないと言いますが、それは仕方ないと思います。
我々はロボットではなく、感情の生き物です。
捏造された戦争犯罪をネチネチと言われ、謝罪を何度も要求されたら、怒るのは当たり前です。
靖国参拝が中韓に対する報復だとは思いませんが、中韓が反日ナショナリズムをしっかりと抑えていたら、靖国参拝問題がここまで大きくなることはなかったと思います。責任は中韓にある。
宮台氏は日本の保守、右翼の責任にいつもしていますが、信頼醸成を邪魔するきっかけになったのは中韓の反日ナショナリズムです。これが、ネトウヨ、バカ保守ができたのです。もちろん、これに協力した反日メディアの責任は大きいです。
結局は、敗戦国レジームにいる限り、重武装中立なんか無理だというのが僕の立場です。
No.27
114ヶ月前
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第138号 2015.6.23発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…第48回ゴー宣道場は6月14日、「戦争と道徳」をテーマに、思想家・東浩紀氏と社会学者・宮台真司氏をゲストに迎えて開催された。敗戦国である日本が戦勝国のレジームを引き受けるのは当然なのか?国際社会からの信頼を得るためには、連合国と交わした「手打ち」を今さら蒸し返すべきではないのか?何が正しく何が真実なのか、思考せよ!! ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!ファンからの批判で考えを改めたことはある?自分の才能を超えていると思うような商売敵が現れた時、どう感じる?柏木由紀はどうすれば復活できる?革命を題材にした傑作といえば何?「ふしだら」「尻軽」な女性と、「性に奔放」「自由恋愛を謳歌している」女性の境界線って何?…等々、よしりんの回答や如何に!? ※新企画開始!ネット上に匿名で書かれた、タダで読めるクズみたいな文章なんか相手にするのはもう止め止め!やっぱり本です!これからは著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍に記された、立派な御意見を拝聴して、思いっきり誉めそやし、持ち上げよう!記念すべき第1回に拝聴する御意見は渡部昇一・中川八洋両氏の『皇室消滅』。さぁ、よいしょするよー!! 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第133回「宮台真司氏との対立点は何か?」 2. しゃべらせてクリ!・第98回「KOぶぁい!ハードパンチャーぽっくんの巻〈前編〉」 3.  新企画! 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第1回「『皇室消滅』①〔男系男子天皇制度〕はGHQも支持した皇室の神髄?」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第133回「宮台真司氏との対立点は何か?」  第48回ゴー宣道場は6月14日、「戦争と道徳」をテーマに、思想家・東浩紀氏と社会学者・宮台真司氏をゲストに迎えて開催された。  東氏が主宰する「ゲンロンカフェ」がゴー宣道場をジャックするというコンセプトで、第1部では司会を東氏に任せ、宮台氏とわしらの議論を自由に仕切ってもらうという初の試みに挑戦した。  試みは成功したようで、参加者のアンケートを見ても好評なものが多く、特に二人の人柄の面白さに好感を持った人が多かったようだ。  だが、言うまでもなく東・宮台両氏とわしの意見が完全に一致しているわけではない。むしろ、相違点があるからこそゲストとして招く意味があるのだ。  会場が和気あいあいの雰囲気になったのはいいが、それに流されてしまわぬように、当日の宮台氏の発言の中で、わしが疑問を感じた部分を挙げておこう。  宮台氏は、「 戦争に負けたんだから、戦勝国のレジーム引き受けるのは当たり前 」という。そうしなければ、誰も戦後復興に協力してくれなかったからだという。  その上で、「東京裁判史観」とは日中共同声明で周恩来が繰り返した「 日本国民は悪くない。日本国民も中国国民も、共通して日本の軍国主義者の被害者である 」というものだという。   つまり「A級戦犯」とは天皇陛下や日本国民から戦争責任を免罪するためのスキーム(仕組み)だというのだ。  要するに宮台氏は、東京裁判の図式を認めれば中国と友好関係が築けると考えている。  村山談話のような謝罪を繰り返して、靖国神社からいわゆるA級戦犯を分祀するか、国立追悼施設を作るなどしてしまえば、首相の靖国参拝も天皇陛下の御親拝も許されるし、宮台氏の言う重武装中立が可能になるというわけだ。  まあ、いわゆるA級戦犯の方々に申し訳ないが、軍部=悪、国民=犠牲者の図式を建前上だけ認めておくという偽装ができれば、確実に自主防衛が出来るというなら、妥協してもいいかもしれない。  だが、わしは宮台氏の意見に異論を呈しておいた。  わしは、中国には日本を「永遠の敗戦国」にしておきたいという意図があると見ている。  日本を、ポツダム宣言に言われているような「世界征服を企んだ悪の国」だったことにして、国連の「敵国条項」の中に封じ込め、国際社会の覇権ゲームに参加させないというのが中国の意志であり、それはアメリカもロシアもそうであり、そして韓国も事大主義で日本のプレイヤーとしての復活を願っていないと思うのだ。  この意見に対して、宮台氏はこう言った。 「 それはわかる。しかし問題はね、その状態からどうやって僕たちが脱することができるかということだよね。そこから脱するという目標を立てた場合はですね、基本、政治家がやってきたことは非常によくないことなんだよね。  まず、僕たちは敗戦しました。で、僕たちが民主主義国として再建できるためには、日本国民は駄目な国民ではないという枠組みを作る必要があるので、まあ、極東国際軍事裁判(東京裁判)図式は不可避。それ以外の図式で日本が民主主義国として再出発することはありえない。これまず認める必要がある 」  さあ、読者諸君はこの意見をどう思うか?  さらに宮台氏は、中国は日本を単に「永遠の敗戦国」にしておきたいと思うほど感情的なバカではなく、偉い人はたくさんいると言った。  そして大事なことは、 中国が危惧しているのは、日本が本当に戦前と手を切ったのかという問題なのだという。  中国はそのことに危惧を抱き続け、1970年代、田中角栄の日中国交正常化の頃には、もうそろそろ危惧するのはやめてもよいかなと思った時期もあったが、すぐその危惧は復活し、現在に至っているというのだ。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!