諫議大夫さん のコメント
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第146号 2015.9.1発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…先日、安保法案に反対する最大規模のデモ・集会が開かれた。警視庁の調べではたった3万人だったこのデモを、左翼リベラル系知識人らは大絶賛し、主催者の一つである「SEALDs」を新しい運動の形として持ち上げている。しかし彼らは本当に「若者の代表」か?イデオロギーに絡めとられていないか?客観性を失い熱狂に溺れていないか?いつの時代も、若者が何か目立つことを始めると、「ピュアな若者」幻想を持つ大人が媚びて過剰に褒め称えるが、そんなことは無意味である!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!パパがますます太ってお腹も出てきている!よしりん先生、パパを叱って!次に「論じる漫画」「ストーリー漫画」両方きたら、どちらを選ぶ?安彦良和先生の作品の感想を聞かせて!日本は中華文明の影響下にあり続けているのでは?「男女の友情」は成立する?日テレ公式サイトでアップされ批判が集まった動画「セクシーラグビー」は問題アリ?橋下徹の維新分裂&新党結成をどう見る?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※著名なる言論人の方々の立派な御意見を思いっきり褒めそやす「御意見拝聴・よいしょでいこう!」。常識を超えた痴性で、恐るべき共産党の陰謀を見抜く二大虚頭、渡部昇一・中川八洋両先生!なんと日本を蝕んでいたのは、共産党の陰謀だけではなく、日韓併合でつぶされた朝鮮王朝や朝鮮貴族までもが、皇室を乗っ取ろうと陰謀をめぐらせている!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第142回「若者に媚びる大人」
2. しゃべらせてクリ!・第106回「へふふ~~~ん…至福の耳かきタイムぶぁ~い!の巻〈前編〉」
3. 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第5回「『皇室消滅』⑤世界最高貴種血統を守る皇統ブリーダー!」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第142回「若者に媚びる大人」 最近は安保法制に反対するSEALDsが若者の代表のように報道されているが、本当なのだろうか?
「ゴー宣道場」にも十代や二十代の若者が参加しているが、彼らは社会問題を考えたい若者であって、結論を出してデモに参加する若者とは違うような気がする。
昔、援助交際が流行っていたが、その時もわしは援助交際をやってない少女の方が圧倒的多数だと主張していた。いつの時代もマスコミに取り上げられるのは、少数派の若者の一時的な流行である。
わしは大人としてズルい部分があるから、安保法制反対の世論を作るために利用できるなら応援しておいてもいいやと思うのだが、薬害エイズ運動の時のように、マスコミに持ち上げられて勘違いする者もこれから出てくるかもしれない。
あのような集団の中には、共産党系の民青が入り込むし、すでに「アンチ・小林よしのり」のしばき隊が影響を与えているのも事実だ。
今の若者はもうわしの『脱正義論』という名著も知るまい。「純粋まっすぐ君」を利用する大人たちは相変わらずいるのだが、わしの警告が効く余地はもう残されていない。彼らは深く考えることなく、祭りを楽しんでいる。
ブログは見てる人が多すぎるから、本心は言えないが、ライジングでなら、わしの本心を吐露できると思い、一度書いておく。
安全保障関連法案に反対する若者たちがデモをやると、その都度朝日新聞やら東京新聞やらが写真を載せて持ち上げるのだが、掲げているプラカードが英語だらけなのには違和感を覚えるばかりだ。
「WAR IS OVER IF YOU WANT IT」 と書いてあるのは、ジョン・レノン&オノ・ヨーコの「Happy Xmas(War is over)」からとっているのだが、「望めば叶うよ、戦争は終わり、ハッピー・クリスマスをただ楽しめる」という歌だ。
昔は 「PEACE」 や 「NO WAR」 が多かった気がするが、今は 「WAR IS OVER」 が主流らしい。
「CHANGE THE PRIME MINISTER」 という文字があるが、これは意味が分からない。 首相は日本国民が選んでいるのに、「首相を変えろ」と英語でアピールして何になる? アメリカ人に、日本の首相を変えてくれと頼んでいるのか?
英語さえ使えばカッコいいと思っているのだから情けない。アメリカに追従するから戦争に巻き込まれるのに、アメリカの言語の方がカッコいいと思っているのだから世話ない。
8月19日の参院特別委員会で、山本太郎議員が非常に重要な質問をした。
リチャード・アーミテージ元米国務副長官とジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授が2012年8月に作成した「第3次アーミテージ・ナイレポート」に書かれていた日本への提言と、安倍政権が進める安保法制などの政策が全く一緒だというのである。
以下に、その項目を列挙しておこう。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
内田樹はSEALDsを見て「地場の平和主義、自前の立憲デモクラシー」と評価しましたか。わたしはこの一文を見て大笑いして、「あー恥ずかしい」と赤面せずにはいられませんでした。
「とりま廃案 それなそれなそれな(ギャル語:とりあえず、まあ、廃案でいこう、その通り、その通り、その通り)」のどこが平和主義と立憲デモクラシーのかたちだと言うのか。「堂々たる勝利と成功のしるし」とまで言われた日にゃもう、思わず顔を覆って「やめてー!」と呟きたくなりました。
いわゆる「知識人」と言われている人の知性の劣化をこの様な場面でも垣間見た感がいたします。
ギャル語が立憲主義やデモクラシーの成功例だなんてベタ褒めするとは、最早「知識」ではなくて「痴識」でしょう。
内田氏をはじめSEALDsを手放しで歓迎する識者には早々に「知識人」の看板を下ろしていただいて、「痴識人」の看板に掛け替えていただくのが賢明かとわたしは思います。
さて、SEALDsはしばき隊やサヨクらの影響をうけてどんどん「陣営化」していますね。
しかしサヨクはそもそも「憲法9条」や「ポツダム宣言」などGHQの占領統治を肯定していて、アメリカの奴隷と化している(だから『戦争論』が出た時も連中は非難するか素で無視するかしていたわけだが)から、従米ポチとさして変わりないですね。広い意味ではSEALDsも「従米ポチ」の亜種と言えるかも知れません。
しかし曲がりなりにも彼ら若者はこれから日本を破滅に追いやろうとする安倍政権に対してNOを突き付けているわけだから、その努力を小林先生は買ったのでしょう。日本を破滅に追いやる政策を自称保守と呼ばれる連中が絶賛して新聞に広告まで出す情けなく惨憺たる現状を見ては、壊れたスピーカーと化した「爺るず」よりは戦争法案反対を訴えてデモをする主婦や若者に先生が軍配を上げるのは、ゴー宣を読んできたわたしの目から見ても当然と言えるのではないでしょうか。
ただし先生は彼らデモの主体である若者や主婦層に釘をさすのも忘れていませんね。国会の休みの日にデモをしたってどんな効果があるかと。結局は祖父の岸信介のように安倍晋三が喜ぶだけであって却って戦争法案成立を助長させるだけだと、先生はわたしたち読者に気づかせてくれます。それよりも沈黙を貫いて安倍を不安がらせる「無抵抗作戦」が効果があるのではないかと、先生は対案を出して下さっています。
批判ばかり言うのではなく、ちゃんと対案を示してくれるところが先生の優しさなのかもしれませんね。
若者は未熟だと断じておきながら、しかしけっして放置はせずに、彼らを教諭して正しいほうへ導く先生の姿勢こそが真の保守の取るべき立場だと気づかせてくれた今号のゴー宣でした。
それにしてもSEALDsに対して「利己的」だと頓珍漢な発言をした某議員は、マスコミで次々と不適切な身辺事情が暴露されているのに自ら責任も取らず、自民党に押し付けているのは、「利己的」ではないのでしょうか?
トッキーさんの「よいしょでいこう!」今回も冴えています!渡部・中川両氏のデンパぶりがますます磨きがかかっています。渡部氏は戦争法案を支持する「国民フォーラム」なる団体にも名を連ねていますね。
ちなみに「国民フォーラム」の顔ぶれは…青山繁晴、市田ひろみ、伊藤憲一、呉善花、大原康男、小川榮太郎,小川和久、 鍵山秀三郎、葛西敬之、北村 稔、後藤高志、櫻井よしこ、桜林美佐、佐瀬昌盛、佐々淳行、すぎやまこういち、高須克弥、田久保忠衛、中西輝政、永瀬昭幸、西 修、西岡 力、西元徹也、長谷川三千子、葉山莞児、平林博、廣池幹堂、細川珠生、舞の海秀平、松尾新吾、水谷研治、宮家邦彦、百地 章、森本 敏、山田吉彦、渡部昇一、渡辺利夫
…といった見ただけでそっち系とわかる人物がものの見事に入っていますね。
舞の海秀平氏が入っているのが残念でなりません。角界は日本の伝統を重んじるものだと思っていましたが…
舞の海秀平さんには、そのような団体とは手を切って、日本とモンゴルとの友好に努め、外国人力士に対する偏見の払拭に力を出しながら、日本人力士の強化に精を出すようにしてほしいと、一刻も早く願っております。
Q&Aのわたしの質問に短いながらも簡潔に「戦います。」と回答して下さったよしりん先生に感謝しています。
子供に対して真剣に向き合っている先生だからこその最高の回答だとわたしは思いました。
あれだけ忙しい仕事をこなしておきながら、もし先生に実子がいて、乱暴なふるまいをしたとしても決して無視したり放任したりせずに、「戦う」姿勢を見せるのは、今号のゴー宣のSEALDsの若者の捉え方にも共通するものがあると、気付かせてくれました。
次週もよろしくおねがいいたします。
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